ちゃれんじ園 オフ ~山奥集落の誘拐事件~ 第10章

さて、今週は映画スペシャルのため2回目の更新となるが、今回は先週の続きをうpする。

其れでは、スタート。

           第10章 失踪の続く中・・・
其の頃、きりんたはと言うと、
「本当に、ぞうたはここに居るのか?」
其処は、何処かの屋敷内にある茶色いドアの前だった。すると、きりんたを屋敷のトイレから連れ出した謎の人物は言った。
「ああ。ノープロブレム!お前のフレンドは張と居る。」
其の言葉にきりんたは、若干信用できなかったが、警戒心を抱きながら部屋のドアを開けた。部屋は、茶色いフローリングの床があるだけで、其れ以外は幾つか窓があるだけの質素な部屋だった。きりんたは其の部屋に入ると、
「き、きりんた!」
「あ、ぞうた!」
きりんたは、部屋の奥の壁に寄りかかって長座体制でいたぞうたを見つけ、声をあげた。きりんたは、ぞうたに近寄りながら続けた。
「ぞうた、大丈夫か?」
「僕は平気だぞ~!・・・にしても、彼奴何者なんだ・・・。」
ぞうたは顔を後ろに向け、部屋のドアの所で立ったままでいる謎の人物を見乍ら言った。其の人物は、ぞうたときりんたを黙って見詰めていただけだった。
「僕にも分からないよ・・・。」
其の時、謎の人物が口を開いた。
「良し、お前達!暫く、其の部屋で待っていろ!」
其の言葉を言い残し、謎の人物はドアを閉め、部屋を後にした。部屋を後にした其の人物は顔を覆っていた覆面を外した。
「これで、クラスメイトのリーダーも来ることだし、後は・・・。」
彼はそんなことを考えながら、廊下を歩き進めた。
そして、部屋に残されたぞうたときりんたはと言うと、
「なあ、きりんた。お前もやっぱり、彼奴に連れて来られたのか?」
ぞうたが隣に同じように座ったきりんたに尋ねた。
「うん。屋敷のトイレに行っていたら、彼奴が突然現れてね・・・。」
「そうなのか。僕も同じトイレだったよ!夜中にトイレに行きたくなって、トイレに行ったんだ。そしたら、彼奴が外で待ち伏せていて、其のままここに連れて来られたんだ!」
きりんたは、ぞうたが夜中にトイレに行った話を聞くと、ふとちゃれんじ園の宿泊会のことを思い出し、笑いそうになった。だが、其処はじっと堪え、彼の意見をしっかりと聞き入れた。
「そうだったんだ。若しかすると彼奴は、この前、銀行強盗をして、店員さんを連れ去った犯人かも知れないな・・・。」
きりんたは神妙な表情を浮かべた。すると、ぞうたは何かを思い出したのか、
「僕は、其の強盗のことは知らないが、有り得るぞ~。・・・あ、僕、今ふと思い出したことがあるぞ~。」
「何、ぞうた?」
「実はな、あの屋敷に向かう電車の中で・・・」
言い掛けた其の時である。部屋のドアが突然開き出した。二人はピクリと反応した。
所が、二人共謎の人物が戻って来たかと思っていた。しかし、意外な人物だったことに驚きを隠せなかった。
「・・・全く、こんな予定があるって聞いていないぞ!戻ったら、サイ監督に確認しないとな・・・。」
其の人物は、奇妙なロケが行われていることに愚痴を吐いていた。だが、部屋に居たぞうたときりんたを見つけると、彼も又、驚いた。
「ぞうた、其れにきりんた!どうしてここに?」
「あれ?たまさぶろうじゃん!其れはこっちの台詞だよ!」
ぞうたが声をあげた。
「たまさぶろう、確か行く前に、ドラマの撮影があるから行けないって言っていたよね?じゃあ何で・・・何でここに居るの?」
きりんたも続けた。二人は、今回の旅行に同行していない筈のたまさぶろうがこの場に居ることに首を傾げていた。だが、たまさぶろうは首を傾げている二人に答えた。
「僕は、丁度この近辺でロケをしていたんだ!だけど、サイ監督が僕に内緒で、本来の予定になかったシーンの撮影の依頼をしていたようで、ここに連れて来られたんだ!其れに、ここに来る道中でも、カメラマンに撮られていたんだ!」
「僕達は、遺跡の発掘をしていたら、あの人物に連れて来られたんだ!」
きりんたが答えた。すると、ぞうたは先程の話を三人にし始めようとした。
「あ、僕さっききりんたにしようとしていた話があったんだ!良ければ、たまさぶろうにもしてやるぞ~!」
「どんな話だい?ぞうたがきりんたにしようとしていた話って・・・。」
たまさぶろうも興味が引いたのか、二人の輪に更に入って行った。
「良いか、じゃあ話すぞ~・・・。あれは、僕とぶうたとけんとが行きの電車の中で、遺跡に纏わる奇妙な話があるという・・・。」
ぞうたは、きりんたとたまさぶろうに、其の話をし始めた。

其の頃きっこは・・・、
きっこは遺跡に居た。二人から手紙で呼び出された彼女は、遺跡の隅で二人を待っていた。
「全く、ぞうたもきりんたも、皆に迷惑かけて・・・。帰ったら、しか子先生にお説教するように言っとこう!」
不満の表情を出しつつ、きっこは二人を待っていた。
其の時である。ある人物がこちらに向かって歩いてくる姿が見えた。きっこは二人だと思い、叱る準備をした。
「さあ、ぞうたにきりんた!たっぷり叱ってやるからね!」
きっこは怒りが爆発寸前になっていた。だが、
「あれ?あの二人じゃないよ・・・。」
きっこの目に入って来たのは、三人の青い猫だった。彼等はきっこの目の前で足を止めた。
「君、きっこかい?」
ドットが早速きっこに尋ねた。
「そうだけど、貴方達何で私の名前を知っているの?」
「実は、さっき君の友達らしき人から聞いてね・・・。君を連れてくるように頼まれたんだ。」
と、からくさ。
「君がきっこで、おいら安心したよ。さ、君の友達の所へ行こうか。」
ペイズリーの言葉にきっこは安心し、怒りが和らいだ。きっこは見知らぬ三人の青い猫を全く疑う様子は無かった。
「私、すっごく心配しているの!だから、頼むわね!」
きっこはそう言うと、ドカペに付き添い、其のまま屋敷から姿を消していくのであった。

其の日の夕方、
ぽん太郎はふと、外の空気を吸いに屋敷の外に出た。
「ふあ~!全く、二人も居なくなってしまうとは・・・、僕も驚いたのだ!」
ぽん太郎は玄関の手前で伸びをしていた。其の時である。突然目の前の地面が盛り上がり、ぽん太郎はビクンとした。
「やあ、こんにちは!君、ぽん太郎君かい?」
ぽん太郎の目前には、グラサンをした土竜らしき人物が地面から顔を覗かせていた。
「あ~。吃驚した・・・。君は一体?」
ぽん太郎は其の人物に目を合わせた。
「僕、モグちゃん!君のことはしまじろうから聞いているよ!」
「あ~、しまじろう君の友達なのか!そうか、じゃあ僕も・・・エッヘン!僕の名前はぽん太郎!宜しく。」
ぽん太郎は気取った感じで自己紹介をした。すると、
「何だか知らないけど、君の仲間が二人も消えたそうだね・・・。心配かい?」
モグちゃんが早速尋ねた。
「凄く心配なのだよ・・・。僕も一生懸命探しているのに、中々見つからなくてな・・・。」
ぽん太郎は困惑した表情でいた。
「僕も手伝おうか?若しかすると、さっき遺跡の方に、君の仲間を見た気がするんだ!」
モグちゃんの言葉に、ぽん太郎の表情が煌めき出した。
「本当か?じゃあ、案内を頼むよ!」
そう言うとモグちゃんは、地面から完全に這い出し、ぽん太郎を連れて行くのであった。ぽん太郎は何の疑いも無く、モグちゃんの後に続いた。向かっているのは屋敷の駐車場の方向であるということも気付かずに・・・。

そして、サイ監督とまどかは、
「サイ監督、たまさぶろうちゃんの撮影はどの位掛かりますの?」
まどかは、サイ監督に尋ねた。道の駅で、紀子の家に案内された二人は、彼女の家で、たまさぶろうのクランクアップを待っていた。
「う~ん。其れが、誰にも言わないで欲しいって、岡本さん夫婦から言われているのよ・・・。」
サイ監督も首を傾げていた。実際の所、依頼された際も具体的な内容等は殆んど知らされていなかったのである。
「変ですわね・・・。撮影が延びるということは、あの哲さんと言う方からの電話で分かっていますが・・・。」
「私も心配ですわ。後で、紀子さんに哲さんから連絡を取るように言っておきますわ!」
二人は、心配そうな表情でたまさぶろうを待ち続けていた。だが、サイ監督は引っ掛かることがあった。
(そもそも、ドラマの撮影なのに、何でたまさぶろうちゃんの監督である私ではなく、BSSテレビの社員と名乗る哲さんが監督なのかしら?・・・其れに、監督の変更があるなら、私にも事前に伝わる筈なのに・・・。怪しいわ・・・。)
サイ監督はそう思っていたが、口には出さなかった。

其の頃、「ふしぎ発見!」を視ようとしていた島根県にあるとある一家では、
「ただ今~!」
「あ、お帰り!お父さん。」
其の家の長男が、会社帰りで、スーツ姿の父親を出迎えた。すると、
「あ、お父さん!今日も面白いTVやっているよ!来て来て~!」
次男が、TVのあるLDKから駆けてきた。
「お、そうか。じゃあ、お父さんも行くから待ってて!」
暫くして、スーツから普段着に着替えた父親が、LDKに入って来た。
「で、何だい?面白いTVってのは?」
「たまさぶろうが出ているドラマだよ!昨日の夜も視れて、今日も視れるなんて、ファンの僕達は嬉しいよ!」
次男が興奮しながら言う。
「おお、そうなのか!じゃあ、お父さんも視るとするか!」
そう言うと、父親もTVに向かった。序でに、部屋のマガジンラックから、今日の島根日日新聞の朝刊のTV欄をチェックした。
(あれ?この時間は、「Nスタ」になっているな・・・。今日も臨時番組か?)
多少、疑問に思いながらも父親はTVを視ている二人の息子の後ろに腰を下ろした。
更に、鳥取のとある若い女性のアパートでは、
「は~・・・。毎日たまさまが視れるなんて、本当に幸せね・・・。」
TVのたまさぶろうに釘付けになりながら、まるでイチャイチャしているカップルのような顔で、TVを視ていた。

そして、たまさぶろう達はと言うと、
「あの~?今日は、何の準備をしているんですか?」
たまさぶろうは、机を運びながら、哲に聞いた。
「まあ、その・・・。パーティーみたいなものかな・・・。」
適当に答えた哲に、きりんたは机を運びながら、疑問をぞうたに浮かべた。
「ねえ、ぞうた。誰のパーティーなんだ?」
「僕だって知らないぞ~!其れに、何かさっきから僕達、撮られている気がしないか?」
ぞうたは、部屋に何人か居るカメラマンが、こちらを撮っている様子を見ながら答えた。
「何で、撮っているんだ?たまさぶろうが今度出演するドラマで使うのかな?」
適当に答えたきりんただったが、ぞうたは其れを信じた。
「その通りかもしれないぞ~!そしたら、又僕がTVに出られるから、嬉しい限りだぞ~!!」
そう言いながらぞうたは、予め指定された位置に机を設置した。

日も暮れ、再び夜が始まろうとしていた。
そんな中、屋敷では夕食の時間が迫っていた。屋敷内に居る人物は全員、日が暮れかけると、外に居た人物も全員屋敷に入り、全てのドアと窓に鍵が掛けられた。何時もより厳戒態勢の中、夕食は始まった。唯、ぶうたはやはりぞうたが居ないことが鬱なのか、食事を摂ろうとせず、部屋で寝込むと大星に告げていた。
「は~。ぞうたもきりんたも、本当に何処へ行っちゃったんだろう?」
しまじろうは、食堂の椅子に座りながら、困惑していた。
「本当ね。強盗がうろついているって言うのに、強いあの二人が居ないと、みみりん心配になって来ちゃうわ・・・。」
みみりんは泣きそうな表情を浮かべていた。
「ぞうたは喧嘩に強い筈だし、きりんたは空手を習っているから、いざと言うときは頼りになると思うと・・・。」
らむりんは困惑した表情ではいなかったが、其れでも不安になっていた。
「本当ね。鍵を全部掛けていても、私不安だわ!今夜はお祖母ちゃんと寝ようかな・・・。」
にゃっきいは、離れた席に座って、しまたろう達と談笑していたよりこを見つめていた。よりこは、こんな状況にも拘らず、笑顔で会話を楽しんでいた。
「本当、にゃっきいの祖母ちゃんって、元気いいね!家の祖母ちゃんだって、何時もあんな感じだからね・・・。」
とりっぴいは呑気なことを口遊んだ。だが、とりっぴいも内心は心配なのか、直ぐに笑みが消えた。其の上、二人を探した際に飛んだ分、疲れ切っていた。
そんな雰囲気の中、夕食が運ばれてきた。やがて、運び終わり、食事を始めようとした其の時だった。
「やあ、にゃっきい!僕達もここで良いかい?」
にいすけがらまりんを連れて、食堂にやって来た。
「あ、良いよ!お兄ちゃんにらまりん!一緒に食べよ!」
にゃっきいは何時もの表情で、にいすけとらまりんを招いた。
こうして、しまじろう達も食事を始めた。しまじろう達が半分位食べ終わった時である。
「・・・ぽんちゃん、やけに遅いわね。にいすけ君、ぽんちゃんから何か聞いている?」
らまりんがぽん太郎を心配し、にいすけに尋ねた。
「僕は知らないよ。ぽん太郎がどうかしたの?」
「いや、もう夕食時間が始まって、大分経つって言うのに未だ来ないから、気になって・・・。」
らまりんがそう言った時である。
「え?ぽん太郎君がどうかしたの?」
しまじろうが介入して来た。にいすけは早速尋ねた。
「あ、そうだ!しまじろう、ぽん太郎見なかった?」
「え?そう言えば、お昼御飯の後から見ていないね・・・。皆は?」
しまじろうは、全員に振った。
「とりっぴいも知らないよ。」
「みみりんも。」
「私も。」
「私もよ。お兄ちゃん、ぽん太郎君がどうかしたの?」
にゃっきいがしまじろうと同じ疑問を浮かべた。
「いや、らまりんが、ぽん太郎が来るのが遅いからって心配しているから、如何しているのかなって・・・。」
と、にいすけ。
「でも、にいすけ君とぽんちゃんは同じ部屋でしょ?ぽんちゃん、にいすけ君に何処かへ行くとか言っていなかった?」
らまりんが尋ねた。
「いや、僕はお昼が済んでからも、ぽん太郎とずっと部屋に居たけど・・・。あ、そう言えば、夕方頃、僕に何も言わずに部屋から出て行ったっけ・・・。其れから見ていないような・・・。」
「其れよ!!・・・あ!」
らむりんとらまりんが、指をにいすけに指しながら、立ち上がった。らむりんとらまりんは、同じ動きをしたことに疑問を浮かべていた。
「らむりんにらまりん、ぽん太郎のこと、何か分かったの?」
とりっぴいがスープを啜り乍ら尋ねた。
「きっと、ぽん太郎君は、部屋から出た後、何らかの理由で屋敷の外に出て、その際に・・・。後は分かるよね?」
らむりんは、これ以上騒ぎになるのを躊躇い、途中で何があったかを言わなかった。だが、とりっぴいは、
「え?ご・・・。」
言い掛けた時、しまじろうがとりっぴいの嘴に手を当て、答えないようにした。
「僕は分かったよ。じゃあ、まさか・・・。」
其の時である。離れた席で食事を済ませたさくらこが、急ぎ足でしまじろうの所にやって来た。
「ねえ、しまじろう達!きっこのこと、何か知らない?」
「え?僕は知らないよ。さくらこ、きっこがどうかしたの?」
しまじろうが尋ねると、さくらこは心配そうな表情で、しまじろうに言った。
「あのね、きりんたがぞうたを見つけたって、きっこに手紙で知らせて来て、其れでぞうたときりんたを探しに行ったっきり、戻って来ないのよ!」
「・・・ってことは!!」
しまじろうは確信した。当然、みみりんもとりっぴいもらむりんもにゃっきいもにいすけもらまりんも確信した。
「さくらこ、後で私達も行くから、安心して!」
らむりんはさくらこを気遣った。
「うん、有り難う。」
そう言うと、さくらこは食事をしていた時に座っていた席に戻った。見ると、まるりんと共に、寂しそうな表情を浮かべていた。

一行は食事を終えると、先ずはまるりんとさくらこの元へと向かった。既に、二人も食事を終えて、きっこの元へ行く準備が整っていた。
「良し、行きましょう!」
らむりんが合図すると、一行は食事を片付け、きっこの部屋へと向かった。部屋へと辿り着くと、何も言わずに部屋のドアノブを回す。
当然、鍵も掛かっておらずあっさり開いた。中は真っ暗だったが、ドアの隅の電気のスイッチを入れると、矢張り蛻の空であった。
「やっぱり、きっこも強盗に連れ去られてしまったのか・・・。」
しまじろうが言い掛けた其の時である。
「坊ちゃま~!」
「お~い!ぽん太郎!!」
部屋の外からひつじいとぽんざえもんの声がした。其の声に、一斉に廊下に飛び出した。
「あ、ひつじいさんとぽん太郎のお祖父さん!!」
みみりんが言うと、二人はせかせかし乍ら向かってきた。
「あ、皆さんお揃いで・・・。」
ひつじいは既に汗だくになっていて、窮地に立たされたような表情でいた。
「オッホン!早速なんだが、ぽん太郎を見なかったか?」
案の定、ぽんざえもんが早速尋ねてきた。
「いいえ、僕達は見ていません。」
しまじろうがそう答えた。すると、
「あ、ぽん太郎と言ったら、さっきにいすけ君達も見なかったって言っていたよ!だから、強盗に襲われたのかな~って、とりっぴいは思うんだけど!」
とりっぴいは何の躊躇いも無しに、思いを口にした。
「一寸、とりっぴい!」
らむりんが一喝したが、二人の表情は既に強張っていた。
「ご、御主事様・・・。い、如何致しましょうか?」
ひつじいが其の表情で、ぽんざえもんに尋ねる。
「そうだな・・・。本当に、警察を呼んで・・・探して貰った方が良いんじゃ・・・。」
ぽんざえもんは冷静になりながら、ひつじいに告げた。すると、
「そうですね。牧野様に、警察に電話するように言ってきます!!」
そう言い残し、ひつじいは足早に大星の元へと向かった。
「オッホン!其れじゃあ君達、有り難うな!私もひつじいと行くから、君達も気を付けるんじゃぞ!」
ぽんざえもんは、ひつじいの後に付いて行った。
そして、きっこの部屋のドアの前で、しまじろう達は特に何も考えようとしなかった。其の状態が数秒続き、
「あ、皆!態々、有り難うな!僕は先に部屋に戻るから、にゃっきいも気をつけなよ!」
「うん、お兄ちゃんもね!心配なら、お祖母ちゃんの部屋に来ても良いのよ!」
「え?にゃっきい、今夜はお祖母ちゃんと過ごすのかい?」
「え、未だ考えていないけど・・・。」
にゃっきいは、若干赤面していた。だが、にいすけは特に気にせず続けた。
「まあ、良いや。其れじゃあ、僕はこの辺で・・・。」
にいすけはそう言い残すと、自分の部屋へと向かった。だが、ルームメイトのぽん太郎が居ないことが気に掛かるのか、若干肩を落としている姿が伺えた。
「僕達も行こうか!」
しまじろうが誘い掛けた時、さくらこが口を開いた。
「あ、私達も部屋に戻っていいかしら?」
「あ、良いけど、まるりんは大丈夫?」
しまじろうは、怯えた表情をしていたまるりんに声を掛けた。
「あ、私、今日はさくらこの部屋で過ごすわ!だから、心配しないで・・・。」
まるりんは既に泣きそうな表情になっていた。其の様子に一同は何も言えなかった。
「分かったわ!其れじゃあ、お休み、さくらことまるりん。」
「心配しなくていいよ!まるりん。部屋に入ったら、ちゃんと窓とドアに鍵さえかけておけば、大丈夫だから。」
みみりんとらむりんが其々述べた。
「其れに、若し何かあったら、私やお父さんを呼んで!」
更にらまりんが続けた。
「其れじゃあ、又・・・。」
さくらこはそう言い残し、まるりんと一緒に部屋へと向かって行った。
しまじろう達は黙って廊下を歩いていた。其の時である。
ピンポ~ン。
「ん?今何か音しなかった?ピンポ~ンって・・・。」
しまじろうはふと、耳に手を当て、玄関の方に耳を向けた。
「うん、聞こえたわ。誰かしら、こんな時間に?」
みみりんも自分の長い耳に手を当てながら答えた。
「一寸、行ってみましょうよ!」
らまりんが誘い掛けた。
「そうだね!行きましょう!」
らむりんが逸早く反応し、玄関へと急いだ。
玄関に辿り着くと、其処には親子連れと思われる三人の栗鼠が居た。彼らは、玄関で靴を脱ぎながら、大星にリツ子と話をしているようだった。
「あれ?あの子、確か・・・。」
にゃっきいが直ぐ反応した。
「確か、行きの電車で・・・。」
らむりんが言い掛けると、彼らはしまじろう達に気付いたようだった。
「あれ?こんばんは・・・。君達、ここで過ごしていたのか。」
其処に居たのは案の定、行きの電車で偶々出会ったのの達三人で、言い掛けたのはののの父親だった。
「あ、ののちゃんこんばんは!」
しまじろうが靴を脱いでいるののに声を掛けた。
「あ、こんばんは。」
ののは少し表情を輝かせながら返した。
「ののちゃん達、どうかしたんですか?」
らむりんが、早速ののの両親に尋ねた。
「この辺りをドライブしていたんだけど、車が故障しちゃって・・・。其れで、今夜はここで一晩過ごすことにしたのよ。何か、突然御免なさいね・・・。」
答えたのは、ののの母親だった。
「あ、良いんですよ。今、他にも宿泊客が居ますので、御心配には及びませんよ。」
大星が答えた。
「あ、其れじゃあ、応接間へご案内させて頂きますわね。」
リツ子がのの達三人を、広間へと誘導した。
広間へと向かう廊下で、らまりんがしまじろう達に尋ねた。
「あれ?皆はあの子達の知り合いなの?」
「うん。私達がちゃれんじ島に居た時に知り合った友達で、ののちゃんって言うんだ!」
先ずは、らむりんが答えた。
「ののちゃんの家はちゃれんじ島のシティで、ドーナツ屋をやっていたんだけど、みみりん達の近所に移転したのよね!其れで、知り合ったのよ!」
みみりんが続けた。
「でも、ののちゃんは結構恥ずかしがり屋さんで、とりっぴい達が知り合った時も、中々名前が言えなくって、違う名前を呼んだことあったんだよね!」
と、とりっぴい。
「でも、僕はののちゃんが引っ越して来た時は嬉しかったな~!だって、ののちゃんの家はドーナツ屋さんで、僕、ドーナツ大好きだから、良くお母さんに買って来て貰ったりしたっけ・・・。」
しまじろうは表情が輝いていた。
「あ、私は行きの電車の中で知り合ったんだけど、ののちゃんも可愛いかなって思ったよ!」
更に、にゃっきいも続けた。
「そうなんだね。」
らまりんが納得すると、広間に辿り着いた。
「あ、其れでは部屋の準備を致しますので、こちらで少々お待ち下さい。」
大星がそう言い、のの達を部屋へと招き入れた。
「有り難う御座います。」
ののの父親がそう言い、大星とリツ子はののの両親を連れて、客室へと向かって行った。

部屋に入ると、しまじろう達はののを交え、部屋のソファーに座りながら会話を始めた。
「そう言えば、ののちゃん。ジャンとケンは如何したの?」
しまじろうは、のの達が訪ねてきた時から気になっていたことを口にした。
「出雲の駅に着いた後、別に観光をしたいからって、別れたきりよ・・・。でも、ジャン君達は携帯を持っているし、お父さんの番号も教えてあるから、何かあったら電話して来る筈よ。」
ののは、何時もの表情であった。が、らむりんはふと、ジャン・ケン兄弟について疑問に思ったのか、ののに尋ねた。
「其れで、ジャン達から電話はあったの?」
すると、ののは先程の表情から微妙に曇り始めた。
「そう言えば、別れたっきり無いわね・・・。私、出雲に着いた日にやっていたTVのニュースや、さっき車のラジオでも、強盗が逃げているって言っていたから、私も心配だわ・・・。」
「そうよね。でも、心配しないで、ののちゃん。あの二人は、いざと言う時は頼りになる所があるのよ。きっと、強盗の一人や二人、簡単に遣っ付けちゃうんじゃないかしら?」
と、みみりん。
「でも、若しやられたとしたら、「ののちゃん、助けて~!」って、電話してきそうだな~って思うな。」
とりっぴいは呑気に語っていた。
「其れに、この屋敷も強盗の備えは万全だから、安心して過ごしていいのよ、ののちゃん。」
にゃっきいが、最初のやり取りを締めた。
「うん、私頼りにしているわ!」
ののは満面の笑みを浮かべていた。すると、部屋のドアが開いた。入って来たのはののの母親だった。
「ののちゃん。部屋の準備が済んだみたいだから、行くわよ!」
「うん、分かった。」
ののはソファーから立ち上がり、母親の元へと向かった。
「あ、ののちゃん、くれぐれも気をつけてね!其れと、オバさんも気をつけて!」
しまじろうもソファーから立ち上がり、注意を呼びかけた。
「有り難う、其れじゃあ又ね。」
ののはそう言い残し、部屋から退出した。

けんとはかんたと部屋で過ごしていた。
「一気に、四人も居なくなっちゃうなんて、僕心配だよ。ね、けんと。」
「そうだね。特に喧嘩に強いぞうたと、空手が得意なきりんたが居ないと、若し強盗が逃げ込んで来たら、僕困っちゃうよ・・・。」
けんとがそう言い残すと、二人は黙り込み、困り顔を浮かべていた。
かんたは、けんとの部屋で一晩を過ごすことにしていた。最初はかんた自身も戸惑いがあったが、けんとに事情を説明すると、あっさりと部屋に入れてくれ、安心した。
だが、互いに怖々としていることに変わりは無かった。二人は、黙り込みながら考えていた。(若し、二人して襲われちゃったらどうしよう・・・。)
そんな沈黙の雰囲気を吹き飛ばすかのように、ドアのノック音がした。
「あ、僕が出る!」
本来の部屋の主であるけんとがドアへと寄る。すると、ドアが開いた。
「あ、けんと。かんたはここに居るの?」
「あ、居るよ。もんた、其れで如何したの?」
けんとは、突然部屋を訪れたもんたに疑問を投げ掛けた。
「僕なりに、今回の事件の考えを纏めたんです。是非、けんとやかんたに話したいと思って・・・。」
「そうなのか。あ、じゃあ一寸良い?・・・かんた!」
けんとは後ろに振り向き、かんたを手招きした。
「ん?僕に何か用なの?」
かんたは疑問を浮かべていた。
「あ、大丈夫!もんただよ。かんたにも話があるって言うから・・・。」
「あ、分かった。」
ベットの手前に座っていたかんたは、立ち上がり部屋のドアへと向かった。
「其れで、僕にはどんな話なの?」
かんたが早速、もんたに問い掛ける。すると、もんたの代わりにけんとが答えた。
「あのね、もんたがぞうたやきりんた、きっこ達が消えたこの事件についての考えがあるんだって!でも、どうせならしまじろう達にも聞いて貰いたいって思っただけなんだ!」
「あ、其れ良いですね!確か、しまじろうは応接間に居る筈です。早速行きましょうか。」
「あ、僕も行くよ!」
かんたが言うと、二人は一斉に部屋を飛び出した。そして、広間へと向かった。
と、其の時、トイレに行っていたにいすけと擦れ違った。
「あ!如何したの?もんた達・・・。」
「僕達、これからしまじろう達と用があるんですよ。」
もんたが答えた。すると、
「あ、じゃあ僕も良いかな?」
にいすけは興味を持ったのか、もんた達に誘いかけた。
「あ、良いよ。かんたは?」
「僕も全然良いけど。」
けんととかんたが答え、もんた達はにいすけを交えながら広間へと向かった。そして、更に一人、彼らの後に続いた者が居た。

次回予告
しまじろう「やあ、皆!きっことぽん太郎君も居なくなっちゃった!でも、そんな中もんたが、この事件の真相を解き明かしてくれたみたいなんだ!其のもんたの真相によると・・・。 次回、 第11章 事件の真相に向けて・・・ おっ楽しみに!」

後記
愈々終盤戦に突入した一連の事件。今回は、色々な所で同時進行で物事が進んでいくという所も見所だったと思う。さあ、愈々次回からはこの事件の解答編へと突入していく。其の前に、先ずは真相を解き明かす。果たして、この事件の真相に辿り着けるのか、次回以降に期待せよ!


其れでは、ここからは今週のしまじろうについてである。(BS11で毎週視聴されている方は、2月22日の放送になる。)


今週のTXNは、11日に映画スペシャルがあり、其の2日後に本放送が有るという、2回しまじろうを楽しめる1週間であった。(前回も言ったが、TXNが無い地域の方には大変申し訳ない気がしてならない。)
そんな今週の話はというと、“雪男”に纏わる話だった。雪男については、とりっぴいが終始存在を否定していたが、他の人物は実在すると思っていた。
そんな中、ドキドキ森で発見した何者かの足跡が、異常なデカさからそいつを推測したが、結果は園長であった。・・・にしても園長、あの足跡からすると、お前の足、異常にデカくね?

さて、雪男について話したのは、ガオガオであった。其の話をする際、ガオガオは「色んな所を旅していて、其の際に某村の村長から其の伝説を聞いた・・・が、其れは全て作り話だった。」と語っていた。(作り話だったというネタバらしをした際には、逃げていたが・・・。)
自分的に思ったのは、若しヘソカ以前だったら、「あれは私が若い頃、雪が深いある村を冒険していた時、雪塗れの大男に出会い・・・。」なんて高確率の作り話をしていたことだろう。(そして、らむりんに「怪しい・・・。」)でも、今回は村長の作り話だったという落ちであった。
どうせなら、嘗てのように作り話でも良かったと思った。(唯、らむりんポジションが居ないから厳しいかも知れんが・・・。え?にゃっきい?似合わねーよ!中の人は同じでも別人だから!)

そして、結果として正体は園長(ガオガオは、良く園長だって分かったね・・・。ちゃれんじ園や何処かで園長に会っているのなら話は別だが)だった。最初は、劇画風に描かれていたが、其の瞬間、製作に「解せぬ。」と言ってやりたかった。と言うのも、自分が大嫌いな園長が登場したからである。
そして、其の園長は終盤で「雪男、良い男!」とかくっだらないジョークを言っていたが、マジでウザイと思った。(くだらない親父ギャグは言わんかったのは許すが・・・。)本当に、ヘソカの頃の親父ギャグもジョークも無い頃に戻すか、このアニメから消えて欲しいと思った。

さて、其の園長だが、去年9月以来、5ヶ月振りの登場であった。そして、園長は4・5月と7・8・9月に出演した。ここ思うのは、必ず2月連続で登場していることである。
つまり、このままの予測だと、来月も登場しそうである。だが、自分は其れを許さない。と言うのも単に大嫌いだからである。(たまさぶろうに出演を自重して貰いたいのも略同理由。あいつも嫌いだから。)
其れに、どうせ登場するのなら、何度も言っているが、防寒着を着た姿で登場して欲しかったと思う。何故かと言うと、去年7月に出演した際は、夏らしい格好をしていたからである。(だが、その後の8・9月は、普段着の格好だった。)其れを考えれば、彼はあの時、雪掻きをしていたので尚更、防寒着を着ていて当たり前だと思った。(だって、其のままの格好だと、雪が服に付いたら濡れるし・・・。其れにスーツ着ていたんだから尚更である。)

あれ?所で、熊って今冬眠中じゃ・・・・・と言うジョークは放っておこうw

其れに、園長じゃなくてもいぬ子やくう子の出番が少ないんだから、彼女達でも良いと感じた。だって、通園バスを通すための雪掻きをしてたんでしょ?なら、何もお前がやらなくたって、“部下”にやらせていいだろ?

其れともう一つ、

園長の本名を明らかにしろ!!

これは、ちゃれんじ園の仲間の親が登場すれば、スタッフロールで名前を明かすからである。其れを考えれば、園長だって、本名を明らかにしても良い筈である。頑なに、名前を明かさないなんて不公平である。
例として、クレしんの野原しんのすけ含むかすかべ防衛隊が通っているふたば幼稚園の園長(組長)は、ちゃんと名前の設定がある。(高倉文太)其のことも含めれば、園長の名を明かしてもいいと思う。(教材で明かしていないから、何てのは唯の言い訳である。若しそう言うなら、ちゃれんじ園の仲間の親の名を明かさなくても良かった筈だ。)

この他に、メイが登場していたりもした。(今回はお前に出て貰わなくても良かったが・・・。因みに、去年12月以来。)キャラの使い方下手としか思えない・・・。

他には、とりっぴいがかなえに頼まれ、「シュプールを描く様子を収めてくれ」とデジカメを持たされたり、雪男に終始怯えていたみみりん(半泣きだったし・・・。)が印象に残ったと思う。

更に、サブタイトルに「さがせ」の単語が付くのは、結構あったりする。

しましまとらのしまじろう
・1996年5月3日    第120話 「氷をさがせ!」
・1996年10月28日  第144話 「ホウキをさがせ」
・2002年5月20日   第428話 「犯人をさがせ!」
・2005年10月3日   第600話 「しまじろうをさがせ?」
・2006年5月29日   第633話 「絵本をさがせ!」

しまじろうのわお!
・2012年9月10日   第24話 「ニュースを さがせ」
・2013年2月25日   第47話 「かせきを さがせ」
・2014年10月13日  第131話 「オードリーを さがせ!」
・2016年2月13日   第199話 「ゆきおとこを さがせ!」

と、しまとらで5回、わお!で4回目であった。因みに、「探せ」と漢字になっている話はなかった。

さて、アニメに関する感想はここまでで、これ以外のことで気になったことを記述する。

先ずは、あの実写パートである。
今回、視ていて不快だったのは、戦隊ヒーローで、「レッドは右から何番目?」とかそういう問題である。しかも、これとよく似たようなものを幾つも作っている。
これに関して思うのは、しまじろうは戦隊物ではないのを意識していないということである。戦隊物で、こういうのをやるのは分かる気がする。だが、あの戦隊物の立ち位置の問題は、本当にいらないと思った。
製作は、やる気があるのだろうか?其れを凄く感じた。(てか、そう言う算数的な問題はしまじろうらしい要素を加えるべきである。春の改変期以降、今のままだったら、本当にクレームである。あの程度は、毎週視れば子どもだって飽きてくる。ベネッセにテレビせとうちよ、そう言う意見視聴者から貰ったことない?それか無視しているの?

そして、先週気になっていた「えほんのうた」の件だが、
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予想通り、映画キャラが変わっていた。恐らく、次回も又、別のキャラが登場するのだろう。(本当は、ここにもしまじろうが描かれていても良かったと思う。)

さて、そんな今回の話だったが、次回は今年初のぽん太郎主演回である。しかも、リチャードも今年初登場となる。(先週登場しているが、再放送だったので登場とは見做さず。)どうやら、結婚式の披露宴の話らしい。
因みに、ぽん太郎は去年のこの頃は、にゃっきいから“友チョコ”を貰って、「にゃっきいさんは、僕のことが大好きなんだ!」と思い込んだりもしていた。(次回登場の格好も、其の時着ていた“正装”スタイルの方。)

さて、製作よ・・・、ぽん太郎に防寒着を着せてくれたんだろうね?ヘソカの頃の姿をこのブログで紹介したし、其の紹介から大分たったのだから、尚更である。(なっていなかったら、次回の更新でたっぷり書かせて貰うぞ・・・。)終始、正装スタイルのままだったら話は別だが・・・。

又、次回で、積算200話に達する。若し、出来れば200話記念の演出を制作に要望したい。是非、宜しくお願いします。

そう言う訳で、次回は視れるかどうかは分からないが視れれば視たいと思う。
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