ちゃれんじ園 オフ ~山奥集落の誘拐事件~ 第7章

今週も、先週同様にちゃれんじ園オフ2をうpする。

其れでは、本編スタート!

          第7章 意外な再会
翌日、松江市内のホテルをチェックアウトしたしまじろう達は、早速出雲の遺跡を目指すのであった。一行は、ホテルの団体専用駐車場で、迎えの車を待っていた。
「え~っと、確か待ち合わせ場所はここで、と言っていた筈なんだが・・・。」
しまたろうが首を振ったり、腕時計を見たりしながら迎えを探していた。たま子も同じ様に首を振り、様子を伺っていた。
そんな中、しまじろう達は、駐車場の片隅で適当に談笑していた。
「ねえ、迎えには、にいすけ君も来るんだって?」
らむりんがにゃっきいに問い掛けた。
「うん。今朝、しまじろうのお父さんからの電話で言っていたの。これでお兄ちゃんに会えるとなると、本当に嬉しいわ!」
にゃっきいは物凄く気分が上々であった。その姿に
「にゃっきいって、本当ににいすけ君のことが大好きだからね~。其れを考えると、僕もはなちゃんを連れて来たかったよ・・・。」
「とりっぴいも、出掛ける時、とと・りり・ぴぴに心配されたけど、やっぱり連れて来ても良かったんじゃないかな、って思うよ・・・。」
「僕も、空港まで送って行って貰った時、空港に着いたらはなちゃんが凄く寂しそうな表情でいたよ・・・。」
「私もお兄ちゃんが出掛ける時、本当に寂しかったっけ。でも、何度も電話をくれて、妹としては嬉しかったわ!」
しまじろうととりっぴいが、にゃっきいを交えながら自分の弟・妹の話をし始めた。にゃっきいもにいすけの話を続け、兄弟の話で三人は盛り上がり始める。その姿にみみりんは、これ以上しまじろう達の輪に入るのを躊躇い、困り果てた表情を浮かべた。
「やっぱり、良いわよね・・・。兄弟が居るって・・・。」
しょんぼりし、顔を下に向けていた姿に、輪に入り切れていないらむりんが気遣った。
「みみりん、私だって一人っ子なのよ。だから、気にすることは無いわ。」
みみりんは、らむりんに顔を向ける。少し、元の表情を取り戻しつつあった。
「え?あ、そう言えば、らむりんも一人っ子だった!みみりん、何時も三人が、兄弟の話をし始めると、みみりんにも、はなちゃんのような可愛い妹が居たらな~って、つい思ってがっくししちゃうのよ。」
みみりんは、兄弟の話で盛り上がる三人を恨めしそうな表情でチラッと見た。らむりんは続けた。
「そうよね。私達五人の中で、一人っ子なのは私とみみりんだけだもんね!でも、そんなこと気にすることないわよ。逆に、一人っ子の方が有利なこととか考えてみなよ。何かを独り占めされることとかないし、喧嘩だって無いわけだし。」
「確かに、らむりんの言う通りね。にゃっきいが来る前は、しまじろうととりっぴいが、兄弟喧嘩したとかって言った際は、何時も「下らない」って話、良くしていたよね。でも、普段は同じ一人っ子だった、らむりんが居ないから・・・。」
「私も兄弟の願望は偶に出たりすることがあるわよ!でも、みみりんには兄弟よりも、しまじろう達のような信じ合える友達が多く居ることが幸せって思った方が良いと思うよ。勿論、普段は近くに居ない私も、その内の一人よ!」
らむりんのその言葉に、みみりんはすっかり調子を取り戻した。
「そうよね!兄弟のことを考えるよりは、友達の方も大事よね!有り難う、らむりん!」
みみりんは微笑んだ。
その時、兄弟の話をしていたしまじろうが、仲間外れの感じが漂うみみりんに気付いた。
「一寸、もう兄弟の話は辞めにしない?ほら、みみりんを見てみなよ!」
とりっぴいとにゃっきいもみみりんに注目する。らむりんと何かを話している姿が目に入った。
「あ、いけない!遂、お兄ちゃんの話で、みみりんをそっちのけで話しちゃっていたわ!以前、こんな話をして、みみりんを怒らせちゃったことあったわよね・・・。」
「とりっぴいも、何でとと達の話でこんなに盛り上がっちゃったんだろう?」
二人は、先程の行いを反省し、困惑した表情でみみりんとらむりんを見ていた。すると、しまじろうがみみりんとらむりんの元に駆け寄った。
「みみりん!御免ね、そう言えば以前、秘密基地で兄弟の話をしていたら、その話に耐えられなくなって、怒って帰っちゃったことあったよね。本当に御免!」
しまじろうは深々と頭を下げた。しかし、みみりんは何時もの表情のままだった。
「別に良いのよ。みみりんは、らむりんを含む友達が居るだけでも十分なんだから。」
「うん、そうだよね。あ、そう言えば、らむりんも一人っ子だったよね。何か、らむりんにも悪いことしちゃったかも・・・。」
しまじろうはらむりんを見つめた。
「私は特に気にしていないから大丈夫よ。其れよりも、迎えを待ちましょう!」
「そうだね!皆も待とうよ!」
残るとりっぴいとにゃっきいもしまじろう達の所に駆け寄った。今度は、五人ともしっかり輪に入っていた。
約10分後、こちらに一台のマイクロバスが道から入ってくるのが見えた。ベージュ色のコースターだった。しまたろうとたま子が呼び掛ける。
「さあ、皆!迎えが来たから、乗るよ!」
「これからお世話になる方への挨拶も忘れずにね!」
その言葉に、しまじろうを含む一行はこちらに注目した。駐車場はまだ朝なのでガラガラであり、コースターは駐車場内をゆっくりと走っていた。コースターはやがて、ある一つの駐車スペースに止まった。コースターが止まると、一旦エンジンを切り、横のスライドドアが開き、運転席から一人の茶色いラマの男性が降り立った。男はしまたろうを見つけると、にこやかになりながらしまたろうに声を掛けた。
「久し振り、縞野君!」
「マキノ君も相変わらずだね。如何だい、発掘の方は捗っているかい?」
「勿論さ。今は、地元の大学で偶に講師として特別講義を行うことがある程だよ!」
「其れは、凄いな。」
二人が、久々の再会を喜ぶ声を、たま子を含むしまじろう達一行が駆け寄りながら聞いていた。ふとしまたろうは、後ろを振り返り、マキノに告げた。
「あ、其れじゃあ皆、集まったな。其れじゃあ、紹介するよ。この人が、おじさんの昔の知り合いで、これからお世話になる牧野大星(まきのたいせい)さんだ。」
「お早う御座います!」
しまじろう達は、一斉に御辞儀をしながら挨拶をした。その姿に牧野は続けた。
「皆さん、初めまして。牧野大星と申します。これから数日間、どうぞ宜しく!・・・あ、其れと・・・君!良いよ!」
牧野は、コースターのスライドドアの所を振り向きながら、誰かに声を掛けた。すると、其の人物が登場した。
「あ!お兄ちゃん!」
にいすけを見つけたにゃっきいが、思わず声をあげた。
「にゃっきい!」
にいすけは、にゃっきいの所に駆け寄った。掛け寄ると、二人は互いに抱き合った。
「待っていたよ、にゃっきい!」
「私もお兄ちゃんに会えて、とても嬉しいよ!」
二人は抱き合いを辞めると、隣り合い、其の状態で牧野に注目した。
「其処の君、妹はその子で良いのかな?」
「はい、大丈夫です!」
にいすけは、威勢の良い返事を返した。牧野はしまたろうとたま子に顔を向けた。
「良し、其れじゃあ縞野君にたま子先生、今日はこれで全員で?」
「はい、大丈夫です。」
答えたのはたま子だった。
「良し、其れじゃあ皆、バスに乗って!早速、其の場所に向かうよ!」
「は~い!」
一斉に返事をすると、一行はバスに乗り込むのであった。

一行を乗せたバスは、松江市内のホテルを出発した後、国道9号を経由し、松江玉造ICから山陰自動車道に入った。
道中のバス内でも、其々の席では、談笑をしている様子が伺えた。そんな中、しまじろう達五人は、一番後部座席と、二番目の席でにいすけを交えながら、会話を弾ませていた。
「へ~。ぽん太郎君も、元気そうでいるんだね!」
しまじろうは、にいすけと一緒に行ったぽん太郎のことを話していた。
「うん。最初は、道具の使い方を教えて貰っても、全く覚えが悪くて、ひつじいさんが必死に牧野さんに謝っていたりしていたよ・・・。でも、ぽん太郎は其れでもめげることなく、使い方をマスターしようと一生懸命だったよ。」
「そう言えば、お兄ちゃん、良くお祖母ちゃんや私に言っていたけど、ぽん太郎君って、学校の成績もあんまり良くないんだよね!」
にゃっきいが尋ねた。
「うん。でも、彼奴はやる時はやるからね。僕もそこは凄いと思うよ。」
「そうなんだ。ぽん太郎君って、凄くお金持ちでいつもひつじいさんに色々とやって貰っている所を見ると、みみりん羨ましいな~って思うんだけど、其れは意外だったわ。」
みみりんが意外そうな顔を浮かべていた。
「そう言えば、ぽん太郎って何時もひつじいさんにくっ付いてばっかりで、何時だったか遊びに行った時とか、何も出来なくて、ひつじいさんに怒られていたよね。本当に楽器以外は何でも出来ちゃうにいすけ君とは大違いだよね!」
とりっぴいが笑みを浮かべ乍ら口を開いた。
「一寸、とりっぴい!楽器のことは余計だよ!でも、考えてみればそうだよね。僕も、ぽん太郎君の色々とやる姿には感心出来たけど、ひつじいさんに怒られるとなると辛いよね。」
しまじろうが続けた。
「ひつじいさんか。私、久々に聞いたわ・・・。ぽん太郎君もだけど、ひつじいさんも元気かな?」
らむりんは上目をしながら、ひつじいのことを懐かしんでいた。
「うん。僕が見た限りでは、二人とも元気そうだったよ。だから、らむりんに会えるとなると、ぽん太郎君もひつじいさんも喜ぶと思うよ!」
その姿を見て、しまじろうが答えた。とりっぴいが続けた。
「ひつじいさん何て、泣いて喜ぶんじゃないかな~・・・。」
「其れ、一番あり得るわね!」
らむりんが笑顔で言うと、一斉に笑った。
すると、にゃっきいが何かを思い出し、
「あ、元気って言うと、お祖母ちゃんは如何?」
「問題無いよ。牧野さんの手伝いをしたりして、少しでも疲れることがあったけど、適度に休みながら手伝っているから、安心して、にゃっきい!」
「有り難う。お兄ちゃん!」
「そう言えばにいすけ君、にいすけ君は発掘の作業はやっぱり得意?」
とりっぴいがにいすけに尋ねた。
「発掘の作業は未だ始まっていないけど、其れと似たようなことは得意だな!僕がちゃれんじ園に行っていた頃の話なんだけど、にゃっきい達は行けなかった芋掘り遠足の時、結構大きめの薩摩芋を一人で収穫して、しか子先生に吃驚されたっけ!其れを思えば、にゃっきい達が其れに行けなかったことが残念に思うよ・・・。」
「そう言えば、あの遠足って中止になっちゃったんだよね!僕も行きたかったな~・・・。」
しまじろうが少し恨めしそうな顔を浮かべた。
「でも、とりっぴいは、にいすけ君を頼りにしているよ!だって、楽器の演奏以外は何でも出来るんだから!」
とりっぴいは、にいすけの弱点に何故か固執していた。其れににゃっきいが突っ込む。
「そうよね。私も妹として、何でも出来るのかな~って思っていたら、あの時、お兄ちゃんがしまじろうととりっぴいとふしぎ堂に居て、ガオガオさんを交えながら何しているのかなって思ったら、とりっぴいが教えてくれたんだよね~!本当にあれは可笑しかったわ!」
とりっぴいとにゃっきいは思わず噴き出した。
「一寸にゃっきいにとりっぴい!もう、其の話は終わりにしてくれよ!にゃっきいには黙っておこうって思っていたのに、全くあの時のとりっぴいと来たら・・・!」
にいすけは怒りを露わにし乍ら、とりっぴいを睨みつけた。すると、らむりんが助け舟を出すように二人を叱った。
「一寸、とりっぴいににゃっきい!にいすけ君が可哀想じゃないの!ちゃんとにいすけ君のことを考えなさいよ!其れににゃっきいも、お兄ちゃんに申し訳ないって思っているの?」
一気に噴き出していた二人は、にゃっきいの怒りで納まり、一気にしょんぼりとした。
「あ、御免ね、お兄ちゃん・・・。」
「とりっぴいも、御免!」
二人はにいすけに詫びた。
やがて、コースターは山陰道出雲ICに辿り着いた。山陰道は其の場所で終点なので、そのまま出て、再び国道9号を進んだ。更にその後、国道9号からも離脱し、段々と山奥へと進んでいくのであった。

其の頃、ちゃれんじ島のしまたろうの実家では、居間に、さくらにはな、しま吉、すみれがBGMのつもりなのかTVを点けっ放しにしながら、出掛ける用意を進めていた。TVはNHKで、「みんなの体操」が流れていた。
「さくらさんにはなちゃん、今日も本当にしまたろうのために有り難うね。」
靴下を履いていたすみれは、はなの着付けを手伝うさくらに声を掛けた。
「いいえ、良いんですよ。これもお義母さんや主人のためですもの・・・。」
「はなたん、今日もお手伝いする~!」
さくらは、はなへの着付けの手を止めることなく、すみれに返事をした。そして、はなは笑顔で答えた。
「それにしても、しまたろうは今頃、其の昔の友達に再会したんだろうかね?」
Yシャツを着ながら、しま吉は思っていた。
「大丈夫だと思いますよ。お義父さん!」
「お祖父たん、平気!」
さくらとはなは再び答えた。時刻は午前10時を回っていた。TVには、10時のニュースが流れて始めた。
『一昨日、島根県松江市の銀行で起こった強盗誘拐事件で、犯人は未だに逃亡しているものと見られます。』
「え?」
さくらが声をあげた。其れだけではなく、今まで着替えを進めていた四人は、着替えの手を止め、TVに注目した。TVには、画面の下に『凶悪強盗誘拐犯、未だ逃亡中』とテロップが出ていた。画面は、事件当時の現場の映像だった。キャスターの声が、部屋中に響き渡る。
『・・・この事件は、一昨日、島根県松江市のJR松江駅近くにある、島根銀行松江本店に強盗が押し入り、現金100万円を奪った後、従業員1人を連れ去ったものです。犯人は、防犯カメラの映像等から、出雲方面に逃亡した物と思われますが、現在も発見には至っておらず、警察では引き続き行方を追っています。』
「おい、松江って言うと、昨日しまたろうとしまじろうが、過ごしていた所じゃないか!」
しま吉が声をあげる。
「其れに、出雲ってこれから向かう所だよね?」
すみれが声をあげると、二人の表情が強張った。
「アナタ、しまたろうに連絡しておいた方が良いんじゃ・・・?」
すみれが恐る恐る、しま吉に尋ねる。
「若しかしたら、未だ道中だったりするから、電話に出られないかも知れませんわ・・・。」
と、さくら。すると、しま吉が続けた。
「そうかも知れんな!ま、だが、メールだけでも入れておくよ。」
「そうね。其れじゃあアナタ、しまたろうにメール、宜しく頼むよ!」
すみれが答えると、しま吉はTVの前にあったガラケーを手に取り、しまたろうにメールを打ち始めた。すると、緊迫した空気を振り払うかのように、はなが声をあげた。
「お母たん、お着替え~!」
「あ、御免ね、はなちゃん。」
さくらはそう言い、再びはなの着付けの手伝いを始めるのであった。

更にその頃、東京都内の某所にあるホテルでは、
「全く、今日行けると思っていたのに、急遽、かの有名な発明家の講演会に誘われるとは・・・」
ガオガオは不満を漏らしながら、ホテルのロビーを歩いていた。
「ま、しょうがないじゃろ。今朝早く、ジジ様から見ておけって連絡が入ってしまったんじゃから。」
と、メエメエ。メエメエも表情には出していなかったが、其れでも不満だったのが伺えた。
「でも、これが終わったら、行けるのだから、見るだけ見ておいた方が良いと思うわ~。」
カーバーは物凄くウキウキしていた。
「いや~、カーバー博士は凄く調子が良いね!あの発明家の話って、私は何度も聞いたことあるけど、大学で講義を受けている時みたく、本当に眠くなってくるよ。ですよね、メエメエ博士?」
ガオガオは作り笑いを浮かべながら、メエメエに問い掛ける。
「本当にそうじゃの~。わしもちゃれんじ島に居た頃、姪のメエコから「シティで講演を開くから叔父ちゃんも行こうよ!」って言うんで、メエコに、其の息子のキットを連れて行ったんじゃが、メエコは、「つまらなかった」って、ずっと不満を漏らしていたのう。其れに、講演が終わった後、キットは不満が爆発したのか、ずっと「メエメエメエ!」って泣き喚いていたから、本当にわしもメエコも神経が磨り減ったわい。」
「其れは、とても大変でしたわね!」
だが、カーバーは未だにウキウキした表情だった。
「カーバー、今はそんな呑気でいられるが、途中からつまらなくなってくると思うぞい?」
メエメエはカーバーの揚げ足を取ろうとした。
「そんな物、聴かなくては分からないわよ。あ、其れより早く行きましょう!」
「本当に、カーバー博士は、調子がいいよね・・・。私もメエメエ博士のその言葉を聞いて、多少なり覚悟していますから・・・。」
ガオガオはそう言うと苦笑した。そして三人は、とある講堂へと入って行った。

そして、しまじろう達一行はと言うと、コースターは何処かの峠道を走っていた。
「たま子先生、そろそろ着くということを言ってくれないか?」
牧野が直ぐ後ろに座っていたたま子に声を掛けた。すると、たま子は一旦よろめき乍ら立ち上がった。すると、きっこの元に来て言った。
「きっこちゃん、そろそろ着くって言って貰っても良い?」
「あ、良いですよ。」
そう言うときっこは、座席から立ち上がり、後ろに向かって呼び掛けた。
「皆!そろそろ着くって言うから、用意してね!」
「は~い!」
きっこの呼び掛けであったが、其れでも全員は威勢の良い返事をした。
「もう着くって言うから、本当に楽しみだね!」
しまじろうは期待を滲ませていた。
「本当ね!」
みみりんも同じく期待を滲ませていた。すると、後ろから3番目の座席に座っていたもんたが口を開いて来た。
「其れにしても、こんな所に古代遺跡があるって言うのは初耳ですね~。銀山があるっていうのは聞いたことがありますが・・・。」
その言葉に、もんたの後ろの席に座っていたにゃっきいが口を開いた。
「え?そうなの?もんた。」
「ええ、僕、予め古代遺跡について図鑑やインターネットで調べておいたんですが、この付近に遺跡があるって言う情報は無かったに等しかったんですよ。ですから、つい最近発掘されたのでしょうね。」
「へ~、所でもんた、銀山って何?」
にゃっきいの後ろに居たとりっぴいが疑問を浮かべた。
「銀山って言うのは、読んで字の如く、銀が採れる所ですよ。この近くには近年、世界遺産に登録された石見銀山って言う所がありますよ。僕も、一度は行きたいですね~。」
「へ~、凄いじゃない!もんた。」
とりっぴいの隣に座っていたらむりんが讃えた。
「でも、これから僕達が行く遺跡ってどんな所なんだろう?何だか楽しみだな~!」
しまじろうがそう言っている間に、コースターは何処かの駐車場に滑り込んで行った。
そして、コースターが完全に止まると、しまたろうが号令を掛けた。
「さあ、皆!着いたようだから、降りるよ!」
号令と同時に、ブザー音と共にバスのドアが開いた。ドアが開くと、近い順に降りて行った。降り立った場所は、舗装されている駐車場で、見た所20台程止められる場所であり、数台車が止まっていた。そして、駐車場を覆うように多くの木々があり、コースターが止めた直ぐ脇には、未舗装の通路があった。
「さ、皆居るかな?其れじゃあ行くよ!」
運転席から降りた牧野は、其の通路へと誘導した。一行は、引きずられるように其の通路へと流れ込んで行った。
通路は、未舗装ながらも綺麗に均されているようで、凸凹は多少ある程度だった。そして、直ぐ脇は木々が茂っていて、BGMのように鳥の囀りが響き渡った。そんな中、一行の先頭を歩いていたしまたろうが、牧野に尋ねた。
「牧野君、大体どの位で着くんだい?」
「まあ、10分位で辿り着くよ。」
「でも、こう言った所で自然を満喫できるって、何か良いですわね!」
同じく先頭を歩いていたたま子が言った。そんな中でも、一行はガヤガヤと賑わせ乍ら通路を進んで行った。
やがて、木々の合間から、古い木造二階建てで、まるで田舎の学校のような建物が目に入って来た。
「あれが、お兄ちゃんの昔の友達が住んでいる家なの?」
にゃっきいが疑問を浮かべた。
「うん!後で、あの牧野さんが説明するだろうけど、廃校になった小学校を、其のまま家にしたんだってさ!だから、君達のような大人数が来ても、部屋は其れなりにあるから大丈夫さ!」
にいすけが答えた。
「へ~、そう言われてみれば、本当に大きいね!」
しまじろうは、その建物を目にしながら思いを口にした。そうしている内にも、一行は雑木林を抜け、グラウンドのような場所を歩いていた。そして、玄関の前で牧野は足を止めた。一行も釣られるように足が止まった。其れを見て、牧野は告げた。
「さて、皆さん!ここが、これからの調査の拠点となる場所です!発掘調査の方は、他にもいらっしゃいますので、くれぐれも迷惑にならないようにして下さいね!」
「は~い!」
一同は一斉に返事をした。その姿を見て、牧野は玄関の茶色い両開きのドアを両方とも全開にして、一同を招き入れた。中に入ると、左右に廊下が通じていて、目の前は壁だった。其の壁の前には、牧野と顔がよく似ている夫人と思われる人物と娘と思われる人物が、正座をしながら一同を歓迎した。その姿に、靴脱ぎ場の所で足を止めた。
「皆さん、ようこそ!これからお世話になります、家内の牧野リツ子と申します。宜しくお願い致します!」
リツ子が土下座をするように頭を下げると、隣の娘らしき人物も続けた。
「私は、牧野らまりんです。宜しく!あ、お帰り、にいすけ君!貴方のお祖母ちゃんとぽんちゃんと彼のお祖父ちゃんとひつじいさんはもう起きているわよ!」
らまりんは言いながら目線をにいすけに移した。
「有り難う。らまりん!」
にいすけは即返答した。
「え?らまりん?」
すると、らむりんが逸早く反応した。らむりんは、らまりんの元に駆け寄る。
「らまりん、私のこと覚えている?ほら、其のバンダナの騒動の時の・・・。」
らむりんは、らまりんが頭に被っている青いバンダナを指差しながら尋ねた。らまりんも、らむりんが頭に被っているピンクのバンダナを見ながら答えた。
「あ、そうね!そう言えば、そんなことがあったわね!私達、名前も似ているし、頭にバンダナを巻いている同志だから、どっちがどっちだか分からなくなっちゃって・・・。そんなことがあったわね!」
すると、疑問に思ったのか大星が首を傾げ乍ら口を開いた。
「らまりん、その子は知り合いだったのか?」
「そうよ、お父さん。私達が、お祖母ちゃんと一緒にちゃれんじ島で暮らしていた時に知り合った子なの!お父さんやお母さんは、多分知らないだろうけど・・・。」
リツ子も口を開いた。
「そうだったの。そしたら、家の子と仲良くしてくれて有り難うね!え~っと、貴方の名前は何て言うの?」
リツ子はらむりんに目線を向ける。
「私は、牧場らむりんと言います。」
「本当ね、家の子と名前がよく似ているわ!其れじゃあ、これから宜しくね。らむりんさん!」
リツ子はらむりんに改めて御辞儀をした。その言葉を聞くと、一行は靴を脱ぎ、脇に備え付けられている下駄箱に各々の靴を入れ、廊下を進んで行った。
廊下を進みながら、しまじろうは口を開いた。
「そう言えば、僕のことは覚えている?」
しまじろうがらまりんに問い掛ける。
「勿論よ。確か、貴方がしまじろうで、隣の鸚鵡の子がとりっぴいで、その後ろの兎の子がみみりんで、その隣がらむりんで・・・あれ?その隣の猫の子は知らないわね・・・。見た所、にいすけ君の妹っぽいけど・・・。」
すると、にゃっきいが口を開く。
「あ、私の名前は、にいすけの妹で、桃山にゃっきいと言います!何時も、兄が世話になっています。宜しくね!」
「あ、其れじゃあ宜しくね、にゃっきい!」
らまりんが言うと、らむりんとにゃっきいが互いに会話を始めた。
「へ~、私も知らなかったわ!らむりんにも、未だ友達が居たなんて・・・。其れも、お兄ちゃんの友達だったのは、私も吃驚しちゃったよ!」
「そうかな?にゃっきい。私も久々に会ったから、本当に吃驚したわ。でも、彼女の青いバンダナを見て思い出したわ。確か、しまじろう達があの時、公園で青いバンダナを拾って、其れを持って、家に来たのが切欠だったっけ・・・。あの時は、もう一人の私が居るんじゃないかって心配になって、悪夢にも魘されたのよね・・・。」
「そうだったのね!そう言えば、私もママから聞いた話なんだけど、以前NHKのEテレだったかな~?ニャッキとかって言う、芋虫のようなキャラクターがいたらしいのよ。私も其れを知って、ママのPCで実際に見たことあるんだけど、何で私は、芋虫と似たような名前なんだろうって不思議に思っちゃったわ!」
「其れを考えれば、何か似た名前が居るって、不思議な感じよね、にゃっきい!」
「そうね、らむりん。」
「え、今私を呼んだ?」
前を歩いていたらまりんがにゃっきいに振り向いた。
「違うよ!今はらむりんを呼んだのよ、ね?」
にゃっきいはらむりんを見つめながら言った。すると、
「そう言えば、以前もこういったことがあったよね、貴方も交えながらサッカーをやった時、しまじろうが私を呼んだのか貴方を呼んだのか分からなくなっちゃって、私達一寸ムキになったわよね!」
「そう言えばあったね。懐かしいね~!」
しまじろうがそう言うと、らまりんは上目をしながら、昔を懐かしんでいた。そうこうしている内に、大星の足が止まった。大星の足が止まった箇所の左側には、とある木の扉があった。
「皆さん、こちらで暫くお待ち下さい。」
大星はそう言い、左手でドアを指し、ドアを開け放った。
「お兄ちゃん、家のお祖母ちゃんと、ぽん太郎君とひつじいさんとお祖父さんもこの中に居るの?」
と、にゃっきい。
「うん、さっきらまりんも言ってたけど、もう起きているってさ!」
そんな中、一行は其の部屋に吸い込まれるように入って行った。部屋は元々教室だった所なのか、其れなりに広く、床や壁には木材が使われていた。
「唯今、お祖母ちゃんにぽん太郎にひつじいさんに、お祖父さん!」
「あ、お帰り、にいすけ。」
真っ先に部屋に入ったにいすけがよりこに声を掛けた。
「お帰りなのだ、にいすけ君。」
「お帰りなさいませ、にいすけ様・・・。」
「にいすけ君、お帰り!」
しまじろうが中に入ると、奥の茶色いソファに、ぽん太郎とひつじい、より子、ぽんざえもんが談笑をしているのを見つけ、早速挙手をしながら、声をあげた。
「あ、ぽん太郎君、お早う!」
「やあ、しまじろう君ではないか!君もにいすけ君のお誘いを受けたのかい?」
ぽん太郎はしまじろうを見つけると、その場で立ち上がった。
「うん、そうだよ!あ、お早う御座います、ひつじいさんと御祖父さんに、にゃっきいのお祖母ちゃん。」
今度はひつじいとぽんざえもんとよりこに挨拶をする。ひつじいとぽんざえもんとよりこも立ち上がった。
「お早う御座います、しまじろう様。あ、皆様もお早う御座います!」
「しまじろう君、お早う!」
「お早う!」
部屋にドンドンと入ってくる一行を見ながら、他の人物にも挨拶をして行った。
「あ、みみりんさんにとりっぴい君ににゃっきいさんもお早うなのだ!」
「お早う、ぽん太郎君!」
しまじろうに次いで入って来たみみりん達にも挨拶をした。
「お早う、お祖母ちゃん!」
にゃっきいがよりこに挨拶をした。
「おや、にゃっきい。来てくれたんだね!」
「だって、お兄ちゃんの頼みだもの!」
にゃっきいの言葉に、よりこは微笑みながら、ソファーに腰を下ろした。
そして、らむりんが入室した時である。ぽん太郎とひつじいは思わず目を丸くした。
「あ、ぽん太郎君、お早う!其れに久し振り~!私のこと覚えてる?其れと、ひつじいさんとお祖父さんもお久し振りです!」
「ら、らむりんさん!!」
「何と、らむりん様。日本に帰国されたのですか?」
突然のらむりんに、ひつじいはまるで画鋲が尻に刺さったかのように、驚きながらその場から立ち上がる。手を振りながら笑顔を浮かべているらむりんに、ひつじいが疑問を浮かべた。
「いや、お父さんが東京で個展を開くって言うんで、其れで日本に来たんですよ。で、今回はお父さんの代わりと言うことで、知人の牧野さんを訪ねにこちらに来たんです。」
「何とまあ、フランスに行ったっきり全く音沙汰の無かったらむりん様に会えるなんて、私は物凄く感動しています!」
ひつじいの目には涙が溢れ掛けていた。その様子を見ながらぽん太郎が口を開いた。
「僕も吃驚なのだ!其れで、らむりんさん、フランス生活は如何なのだ?」
「うん、フランスも良いけどやっぱり日本の方がもっと良いわね!私、ぽん太郎君達にも会えて、凄く嬉しいわ!」
「僕もなのだ!じゃあ、久々の日本を満喫してくれたまえ!」
「わしからも歓迎するよ。何時もぽん太郎と仲良くしてくれて有り難うな!」
既に座っていたぽんざえもんが声を掛けた。その声を聴くとぽん太郎とひつじいもソファーに腰掛けた。
一行の入室が住むと、ぽん太郎達が居るソファーの隣にある紫のソファーに腰を下ろした。其のソファーとソファーの間は、若干の隙間があり、隔たれた状態で置かれていた。

その数分後、他の採掘者も部屋に入室して来た。そして、全員が入室し終わると、大星が先程、一行が入ったドアの前に立ち、其の日の過程を説明し始めた。
発掘現場は、やはり旅行前にしまたろうが言った通り、近々BSSの情報番組にも取り上げられる予定で、何度か連絡が来たことがあるということを説明した。そして、予め来ていたぽん太郎達には、事前に道具の使い方を説明していたが、遺跡の方には未だ手がついていない状態で、これから発掘されるのだという。その説明を聞きながらしまじろう達は、当時の思いを馳せていた。
大星からの説明が終わると、早速現場へと移動を始めるのであった。
そして、現場への道中、しまじろう達はぽん太郎やらまりんを交えながら、会話を弾ませていた。
「そう言えばぽん太郎君、にいすけ君が言っていたけど、道具の使い方に悪戦苦闘していたんだってね!」
しまじろうがぽん太郎に尋ねた。
「本当に苦労したのだ!僕の家でも使ったことが無ければ、ひつじいですら初めてだっていうものがあったからな!」
「其れを見ていて、私は懐かしいと思ったわ~!ほら、ぽんちゃん覚えている?しか子先生が担任だった時のこと・・・。」
らまりんが口を挟んだ。
「あれ、どんなことがあったっけ?」
ぽん太郎は首を傾げた。すると、にいすけが続けた。
「ほら、クリスマスの時だよ!ちゃれんじ園で毎年使われている、樅ノ木を出す時、ぽん太郎がらまりんと二人で運ぶことになったけど、ぽん太郎ったら結構非力で、「疲れた、疲れた。」って言いながら、何度も休んでいたよね。その姿を見て、らまりんが「やる気あるの?」とかってキレちゃって・・・。そうかと思ったら、ぽん太郎も逆ギレして一寸した小競り合いになったよね!」
「ああ、そんなことがあったような・・・。そう言えば、クリスマスの飾りを出していたにいすけ君が、あの時止めに入ってくれたような・・・。」
ぽん太郎は漸く思い出したようだった。
「僕も、あの時のらまりんには吃驚したな~。怒ると怖いって言う話だったが、本当に見ていて怖くて、仲裁に入ろうとした僕まで睨まれて、仕舞いに職員室で、しか子先生にぽん太郎とらまりんが怒られたよね!」
すると、らむりんが口を開いた。
「そう言えば、私もそんなことあったわね。公園に、餓鬼大将みたいな子が来て、私達を追い出そうとした所を、私とらまりんで追い払ったよね!」
「そうそう!そんなことあったわね。本当に懐かしい~!其れで私達、益々意気投合していったのよね!」
らまりんがらむりんに指を指しながら懐かしんだ。その姿に、みみりんが続けた。
「みみりんも覚えているわよ!同じ年のはずなのに、まるで大人同士の喧嘩のように、口論していたよね。」
「とりっぴいも吃驚しちゃったよ。一寸前には、しまじろうがどっちを呼んだのか分からないって口論になったりしたのに・・・。」
更にとりっぴいが続ける。
「そんなことがあったんだね。尤も、ツリーはあの時、ぞうた達が折っちゃったんだけどね・・・。其れを考えれば、私達、お兄ちゃん達にも思い入れのあるあのツリーに悪いことをしちゃったかも・・・。」
にゃっきいはそう言うと、らまりんを恐る恐る見つめた。
「良いのよ、にゃっきいも。其れよりも皆、何時かはTVが取材に来るんだから、張と気合を入れて行こうね!」
「良し皆、又らまりんが、特にらむりんと一緒に怒られないように頑張ろうね!」
しまじろうが呼び掛けると、
「一寸しまじろう、未だ私とらまりんのどっちを呼んだことで怒ったこと、根に持っているの?」
「そうよ。一言余計よ!」
らむりんとらまりんが、怒りだしそうな雰囲気になった。しかし、
「そうね。頑張ろうね!」
らむりんはつい、何時もの癖で怒りだしそうなのを抑えて、決意に答えた。

やがて、遺跡に辿り着いた。見た所、まるでこれから種を蒔くかのような畑のような光景であった。しかし、この土の中には何百年、いや千年以上前のが埋まっているのである。大星の説明を聞きながら、一行は其れの思いを馳せていた。
斯くして、採掘作業が始まった。各々、鎌等の道具を使い、次々と遺跡を掘り始めて行った。
作業開始から数分後、しまじろうが鎌を使って、地面を掘っていた時のことである。
「カツン」と、何かが当たった音がした。
「あれ?何かあるのかな?」
すぐさま、大星がやって来た。
「ああ君!ここからは、其れを壊さないように、ゆっくりと手で掘り進めていくんだ。若し、地面が固いと思ったら、これを使いなよ!」
そう言い大星は、小さめのスコップを手渡した。
「有り難う御座います!」
「ああ、其れとね、軍手を嵌めるのも忘れないでね!」
更に、軍手も手渡した。そして、しまじろうは慎重に周りの地面を掘り進めていった。
やがて、其れは姿を現した。出てきたのは茶色いまるで木製のようにも見える埴輪であった。
「やった!採ったよ!」
思わずしまじろうは声に出した。すると、隣で見守っていた大星も讃えた。
「良くやったね!其れは、埴輪と言うものだよ!」
「しまじろう、凄いね!」
同じく、採掘を続けていたとりっぴいが口を開いた。
「そうね。みみりん達も頑張らなくっちゃね!」
「良し、良い物を掘り当てようよ!」
みみりんとらむりんも口々にする。
「良し、お兄ちゃんには負けないわよ!」
「へ~、僕に勝とうって言うのかい、にゃっきい。そう来たら僕も負けていられないな・・・。」
にゃっきいはにいすけに対戦意識を露わにすると、にいすけも同じように対戦意識を露わにした。
そして、何時もはひつじいに任せっきりのぽん太郎はと言うと、ひつじいと汗水を流しながら作業を進めていた。
「坊ちゃま、今回はやりますね。」
「そうだとも!今回ばかりはひつじいに任せてしまうと、らまりんさんに怒られちゃいますから・・・。」
ぽん太郎はらまりんを探すため、目を泳がせる。らまりんは、ぞうたとぶうたとかんたの近くで同じように採掘をしているようだった。
「流石、坊ちゃま!私、感動しそうです~!」
「ああ、ひつじい・・・。ここで泣かれると、涙が・・・。」
涙を出しそうになっていたひつじいをぽん太郎が焦りながら止めた。其の様子を、現場の隅でぽんざえもんとよりこが見守っていた。
更に、ぞうたはと言うと、
「は~ぁ・・・。何か、少し疲れて来ちゃったぞ~・・・。」
ぞうたは自分の肩を叩き乍ら、退屈そうな表情を浮かべた。
「ふああぁぁぁ~!本当だね、僕なんか眠くなってきちゃったよ・・・。」
かんたは欠伸を交え、伸びをしながら答えた。
「ぶう、一寸、休憩しないか?僕もくたくただよ・・・。」
ぶうたはそう言いながら、作業の手を止めた。すると、
「ほら其処の三人!何やっているのよ!休憩は未だ先よ!もう少し我慢して頂戴!」
近くで作業をしていたらまりんが、三人に怒鳴るようにピシャリと言った。三人はビクンとした。
「本当に、にゃっきいのお兄さんの友達のあの子、恐ろしいね!」
再び作業に手を戻しながら、ぶうたが口遊む。
「本当だぞ~!こっちは初めてだって言うのに、あんなに意地になっちゃってさ!」
ぞうたが陰口を叩いた。
「しょうがないよ。もう少しで休憩なんだから、作業進めようよ!」
かんたはさっきの怒号ですっかり目が覚めたようで、テキパキと作業を進めていた。
そして、もんたときりんたは、きりんたが掘り当てたようだった。
「ねえもんた、これは何なの?」
掘り当てた物を手に取りながらもんたに質問をする。
「見た所、土器のような物だと思いますが、後で大星さんに質問してみましょう。」
「そうだね。」
きりんたは、掘り当てた物を地面の上に優しく置いた。すると、もんたが其れをじっくりと見詰めた。
「う~ん・・・。」
「どうしたの?もんた。」
きりんたがもんたに注目した。
「これ、物凄く真新しい気がするんですよ。見た感じ、つい最近焼いたばかりの焼き物っぽい感じがしてならないんです。」
そう言ったもんたに、きりんたも其れに注目した。
「確かに、綺麗な感じがするけど、ここは未だ掘られたことが無い遺跡だって言っていたから、まさか、誰かが埋めたなんて考えられないよ!」
きりんたは苦笑した。だがもんたはしっくり来なかったようで、
「そうでしょうか?」
「其れよりももんた、作業を進めようよ!サボっていると僕達もぞうた達みたいに怒られちゃう。」
「そうですね!」
もんたはそう言いながら、作業に戻った。
其の日の作業は、午後3時頃に終了した。途中、昼食として軽く握り飯と味噌汁を振舞われたが、その後も一行は着実に作業を進めて行った。
採掘されたのは、埴輪を始め、土器や土器の欠片等であった。其の数は数十点に及んだ。作業を終えた一行は、再び先程の屋敷に戻るのであった。
だが、其の遺跡自体、彼らの策略であったことは知る由も無かった。

次回予告
しまじろう「やあ、皆!ぽん太郎君達も、久々のらむりんの再会に吃驚していたみたい!でもそんな中、屋敷から僕の仲間が突然姿を消しちゃったんだ~!ああ、如何したら良いんだろう・・・。 次回、 第8章 消えた仲間 おっ楽しみに!」

後記
今回、遂にこのストーリーのオリキャラが登場した。其の人物は、しましまとらのしまじろう第616話「二人のらむりん」で登場した、らまりんであった。其のらまりんは、其の時のままの設定で登場させてみた。尤も、今はらむりんが降板してしまったため、彼女は決して出てこないのは言うまでもない。だが、この話は降板されたらむりんを復活してまで執筆しているのである。そのため、今回彼女を登場させようと思った次第である。
さて、この他に先日放送されたにいすけ主演回の要素も加えてみたりした。そして、この話ではぽん太郎とにいすけは同級生と言う設定を加えた。是非とも、アニメでもぽん太郎が小学生と言う設定が欲しい所である。(ちゃれんじ園に行っていないのだから・・・。)
因みに、らまりんとはこの人物である。
trhiou_convert_20151107202123.png
この時の話に、両親は登場していなかったので、この話から両親を連想するとなると、まあ彼女に似ているとしか言いようが無い。(出来れば、この話に絵を付けてくれる人が欲しい所である。若し、その様な方がいらしたらコメント欄でお寄せ頂きたい。)


其れでは、ここからは今週のしまじろうについてである。(BS11で毎週視聴されている方は、2月1日の放送になる。)


今週は、一昨年に放映した物の再放送だったので、本編については深くは触れない。(既に、一昨年御覧になった方もいる事だろう(今回の再放送は、傑作集DVDにも収録されていない)と思うので・・・。自分は今回初めて視たが・・・。(若し、気になったら、TXNの無い地域の場合は、お住まいの地域での放送日に、ネット局で確認するといいだろう。TXNの有る地域で見逃した方やお住まいの地域でネットされていない場合はBS11の物を確認するといいだろう。))

しかし、其れでも本編中に気になるシーンがあったので、お見せしたい。
其れは、はながリボンを外した姿であった。
fkmdksx_convert_20160123213848.png
ご存知、はなと言えば公式サイトやしまコンのキャラ紹介に於いても「いつもリボンをつけている。」と書かれているように、彼女のトレードと言っても良い。又、20年以上出演してきて居る彼女は、本当にリボンを外したことは無いのでは?とも思える。寝ている時も着けていることが多かったし・・・。

だが、この話にはそんなはなが、リボンを外したシーンがあった。こちらである。
fufkxsrj_convert_20160123214039.png
多分、このはなを視たことがあるのは少ないのでは?とも思える。因みに、何故外していたのかと言うことだが、彼女は“外した”のでは無く、“外れた”のだ。(この詳細は、この話を視て下さい!)

印象としては、しまじろうが女児化したようにも見えてくる。若し、しまじろうが女だったら、こうなっていたかも知れない・・・。

さて、そんなはなであるが、過去にははなの他、もう一人リボンを着けていたキャラが居た。恐らくご存知の方も多いだろう。
ssezzhzd_convert_20160123214257.png
そう、らむりんである。
ejdtt_convert_20160123215621.png
彼女は、しまとらの途中からこちらのバンダナに付け替えたが、其れ以前は、上記の画像のようにリボンをつけていた。そして、らむりんの方は、リボンやバンダナを外した姿は偶にではあるが、目に出来た。
こちらである。
fhkdkdd_convert_20160123213809.png
彼女は、就寝時は基本的に頭には何も着けていなかった。

だが、話に寄っては・・・、
dykdk_convert_20160123213738.png
リボンを着けたまま(因みに、画像の放映当時は、らむりんのは既にバンダナを着けていた。)だったり、
udus_convert_20160123215731.png
バンダナを着けたまま就寝したことがあった。

だが、はなはこのようならむりんとは違い、略常時リボンを着けている。
確かに、しまじろうとの区別化を図るために、常時リボンを着けたままにするというのは分かる気がしてくる。だが、本当の答えはどうなのだろうか?

所で、らむりんの寝巻きは、メインキャラの服装がチェンジしたヘソカまで変わっていなかったようである。
hfh_convert_20160123215658.png
あ、其れとらむりんは、ヘソカの頃には話によっては、リボンを着けていたりした。(勿論、彼女にとって、最終話になった“あの話”の時も・・・。)

この他にも、さくらが「雪兎」を作り上げた際、はなに「ね?兎さんみたいでしょ?」と言っていたが、その台詞はしまじろうらしく、「みみりんちゃんみたいでしょ?」でも良かった気がする。(第126話「ふしぎな クレヨン」で、とりっぴいが「空気クレヨン」的な物でライオンを描いた時に「ガオガオさんみたい。」と言っていたように・・・。)
そして、話は変わるが・・・、

製作よ、一体何時になったら、スタッフロールを変えるつもりなんだね・・・。
ftdash_convert_20160123213932.png
絶句・・・。

これを視たら、はなは間違いなくこうなるだろう。
ftiufk_convert_20160123214006.png
はな「うわ~ん!はなたんの名前、載ってな~い!!」

そう、何度も言っているが、中の人繋がりを無視するなということである。そして、この画像は今週放送されたEDである。
今週は、再放送と言うこともあったので、本放送時の物を使い回したんだろうと思うが、其れでもはなの名が載って居ないことが許せないのである。

と言うことで、はなのために修正致しました。
itk_convert_20160123214117.png

sjdt_convert_20160123214224.png
そう、こうして欲しいのである。しかも、去年9月頃から言っているので、そろそろ聴く耳を持って欲しいと思う。(製作が見てくれていなければ、意味が無いが・・・。)本当に、馬の耳に念仏である。
実写パートや教養パートの改善は、春の改変期を待つにしても、こればかりは今すぐにでもやって欲しい位である。

ということで、今後このようなスタッフロールにするようお願い致します。
kctyc_convert_20160123214145.png
はな「ベネッセ、め!!テレビせとうちも、め!!」
とと「ととも名前載せてよ!兄ちゃんの所に!」
ぴぴ「ぴぴも!」
りり「りりも載せてよ!しまじろうの所に!!」
ライオンポリス「私も載せて欲しいんだがな!」


さて、そんな今回の話だったが、次回はぞうぶうの話である。
これに関しては、悪いが良い顔は出来ない。と言うのも、ぞうぶうの話をやりすぎだからである。これは、製作がぞうぶうを好んでいるようにしか思えない。
其れに以前、ぞうたは単独登場をしたことがあるが、ぶうたは無いので、彼の単独登場話をやって欲しいと書いたことがあった。だが、やはり次回予告を見る限り、ぞうたが登場する。
やはり、ぶうたはぞうた無しでは話が成立しないとでも思っているのだろうか・・・。本当に制作の考えていることは謎である。
又、彼らに出番が偏りがちなので、ぞうぶう以外にもスポットを当てて欲しいとも要望した。製作は聴く耳を持っているのだろうか。其れに、次回はぶうたの誕生日が2月2日で、TXNだと、其の直前にやることになる。・・・と言うことは、彼の誕生日の要素が出てくるのだろうか。あのウザ子役が登場したら、本当にクレームだ。あいつもぞうぶうに出番の多さは負けていないからな・・・。
其れと、メインキャラ以外にも冬服を着せてくれたのだろうか・・・?オールちゃれんじ園の展開だったら何も言わんが、日常シーンがあって、其のシーンでなっていなければ、もうクレームである。

ま、次回は視れるかは分からないが、視れれば視たいと思う。

P.S.
愈々、来週に迫ったしまコン。だが、前回も言った通り、今回のしまコンに関しては特にリポートしないので悪しからず・・・。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント