ちゃれんじ園 オフ ~狙われた子役(スター)・人気の座を手に入れろ!~ 第3章

さて、今週からは先月3週に亘り、所用で休載していた「ちゃれんじ園オフ3」の連載が再開する。
其れでは新作、スタート!

       第3章 彼の元へ!
翌日、ちゃれんじ園が終わるとしまじろう達は、しんいちとくにあきの二人を連れて、ある場所へと向かっていた。
「そう言えばしまじろう君、これから何処へ行くの?」
しんいちはしまじろうに尋ねた。
ちゃれんじ園が終わった後、一旦各々は家に帰ったが、其の後公園で遊ぶ約束をしていたので、公園で遊んでいた。
其処に二人が訪れると、しまじろうはあることを思い出し、折角なので彼らも誘ったのであった。
だが二人に、何処へ行くかまでは伝えていなかった。
「これから僕達、ふしぎ堂に行くんだけど、シン君とキャミ君は知ってる?」
「あ!確か、発明家のガオガオさんが居るんだっけ?」
くにあきが即答した。
「確か、英語の先生のリチャードさんと一緒に住んでいるんだよね!」
しんいちが続けた。
「へ~、二人もガオガオさんとリチャードのこと、知っていたんだ!」
とりっぴいが感心した。
「うん!この間、ほっぷ組の英語の時間に、リチャードさんがガオガオさんのこと、色々と話していたよ!今新たな発明をしている物があるって、リチャードさんが言っていたよ!」
「へ~シンの所もか・・・僕もじゃんぷ組の英語の時間に話してたよ!ってことは、其の発明品を見に行くの?」
しんいちとくにあきが、其々述べた。
「そうよ。でも、内容は来てみてからのお楽しみだって!」
みみりんが答えた。
すると、くにあきが何かを思い出した。
「ああそう言えば、君達のクラスメイトのたまさぶろうは今日も来てないのか?」
「あ、そうなんだよ。今日、しか子先生が朝、撮影が予定よりも伸びているから、未だ来れそうにないって・・・。」
しまじろうは今朝のホームルームの際、しか子はたまさぶろうのことについては話していたことを二人に告げた。
だが、らむりんは其のしか子に隠し事がありそうな感じがしたのか、目が半開きになり疑うような目付きになった。
「怪しい・・・。」
「え?らむりん、たまさぶろうのこと疑っているの?」
其の目付きにとりっぴいが気になった。
「私、しか子先生が今朝、其のことを言った後、何と無く浮かない顔をしていたんだよ・・・。だから、私達に言ったのは表向きの理由であって、実は裏向きの、即ち本当の理由があるんじゃないかなって思うのよ!」
「きっと、たまさぶろうが暫らく戻れないってことが分かって、心配しているんだわ!しか子先生にとってもたまさぶろうは、みみりん達と同じで、大切な教え子なんだから・・・。」
「そうかな・・・?」
らむりんは、みみりんの言葉に納得が行かないようで少し上の空になった。
「みみりんの言う通りよ!らむりん。そんなに気にすることなんか無いよ!」
にゃっきいはらむりんを気遣った。其の様子をしんいちとくにあきの二人が、首を傾げながら見ていた。
其の様子を見たしまじろうが答えた。
「あ、御免ね!らむりんって、少しでも怪しいことや気掛かりなことがあると、少し深く考えがちなんだよ・・・。」
しまじろうは、らむりんを不満にさせないように二人に言った。だが、とりっぴいは何も躊躇いも無くしまじろうに続けようとした。
「そうそう!とりっぴいは、らむりんから・・・うぐぐ・・・。」
何時もの口が軽い所が出そうなとりっぴいにしまじろうが嘴を塞ぎ抑えた。
「だから、あんまりらむりんに怪しまれることはしないでね!堂々としていないと、らむりん・・・じゃなかった皆も不満になっちゃうから!」
しまじろうも思わずらむりんの逆鱗に触れそうな発言を仕掛けたが、其処は上手く交わして二人に忠告した。
そんな会話をしている内に、目的地のふしぎ堂に到着した。
「シン君、キャミ君!ここがふしぎ堂よ!」
にゃっきいは玄関前で、開き戸を指しながら二人に説明した。
「二人は来たことあるの?私は、未だそんなに来たこと無いけど・・・。」
らむりんが続けた。
「僕は、一度リチャードさんが英語の時間の時の教材の忘れ物をしたから、ちゃれんじ園が終わったら序に届けて欲しいって担任のくう子先生に言われてきたことあったけど・・・。」
「僕はほっぷ組の野外活動で、一回来たことあったよ!あの時はガオガオさんから、発明家になるためにはどうしたらいいか、とか色々と教えて貰ったよ!」
くにあきとしんいちが其々体験談を語った。
「あ、じゃあ二人共一度来たことあるんだね!」
とりっぴいがそれに答えた。
そして一行は、中のガオガオを呼ぶために威勢のいい声を出した。
「こんにちは~!」
玄関前で声を出すと、中から足音が聞こえ、やがてガオガオが顔を出した。
「やあしまじろう君達、良く来たね!早速入ってくれ!」
ガオガオはそう言い、しまじろう達を中へと誘導した。
何時ものテーブルの所には、リチャードが湯呑み茶碗で茶を飲みながら寛いでいた。
「ハ~イ!皆サン!オ待チシテイマシタ~!」
リチャードは早速手を振りながら答えた。
「あ、リチャードさんもこんにちは!」
そう言ったのはしまじろうだった。
「こんにちは、リチャードさん!」
「何時も英語の時、有り難う御座います!」
しんいちとくにあきの二人も“講師”であるリチャードに挨拶をした。
「オウ!Mr.シンイチト、Mr.クニアキモ来テクレタンデスネ~!感謝シテマ~ス!」
「其れでな、今日君達には私の新たな発明品を見て貰う前に、リチャードと私から話があるんだ!早速だが、其処へ座ってくれ!」
「え?話?」
とりっぴいが首を傾げた。
「どんな話なの?」
更にみみりんも加わった。
そうしている間に一行は着席し切り、ガオガオも椅子に座り其の話を始めた。
「じゃあ話すよ!実は、私の発明の師匠のジジ様が、長野に別荘を作ったって言うんで、私や同じ発明仲間のメエメエ博士とカーバー博士と一緒に、お誘いを受けたんだ!」
「え!ジジ様から!其れは凄い!」
にゃっきいは其の話に物凄く興味を持ったようであった。
しかし、くにあきやしんいちはジジと言う人物を知らないので、ガオガオに尋ねた。
「ジジ様?」
「其れって誰?」
「あ!私も良く知らないわね!」
更にらむりんも加わった。
らむりんは未だジジに会ったことが無いのである。
「ジジ様って言うのは、ホタル島って所に住んでいる、ガオガオさんの発明の師匠なんだよ!」
「確か、ガオガオさんの命を救ったり、水族館に入れられそうになっていたある鯨を子どもをみみりん達と一緒に救ったんだよね!」
ガオガオの代わりにしまじろうとみみりんが解説した。
「あ、そうか!君達は色んな所で、ガオガオさんと実践を積んでいるんだよね!僕、よくちゃれんじ園でそんな話をしているの聞いているよ!」
くにあきが思い出したように答えた。
「そうなんだよ!ガオガオさんは、色々な所で頼りになるからね!それで、ジジ様がどうかしたの?」
とりっぴいが話を戻した。
「其れでなんだがな、私は其の日用事があって行けないんだ。だから、リチャードに代わりを頼んだんだが、リチャードは其のジジ様の別荘のある長野を観光したいって言うんだよ。観光は次いでなんだが、其処で君達のクラスメイトにも是非一緒に観光して貰いたいと思っているんだ。」
「私、日本ノ色ンナ所ヲ見テ回リタイデ~ス!チャレンジ島モ好キダケド、日本モトテモ好キデ~ス。」
「あ勿論、君達のお家の人には私からちゃんと説明しておくよ!」
ガオガオとリチャードは一通り説明した。
そしてしまじろうが答えた。
「僕は大丈夫だよ!リチャードさんのためなら、是非協力するよ。」
「そうだよね!だってリチャード、しか子先生のことが・・・うぐぐ・・・。」
又何の躊躇いも無く答えようとするとりっぴいの嘴をしまじろうが苦笑しながら塞いだ。くにあきとしんいちは、しか子とリチャードの関係については未だ知られていないので、其の様子を見て少し戸惑った表情を浮かべた。
「其れで、明日ちゃれんじ園で、しか子先生や皆にも問いかけてみない?」
「其れ良いわね!けんとは乗り物、特に電車が好きだから、絶対喜びそうだよ!」
「後もんたは、いざという時は頼りになるしね!」
「きっこはクラスの皆を纏めてくれるし、後しか子先生にも声を掛けようよ!リチャードさんと一緒だから、きっと喜ぶと思うよ!」
みみりん、らむりん、にゃっきいの三人が早速提案に賛成した。
「じゃあ僕も明日、いぬ子先生に聞いてみる!」
「僕もくう子先生に聞いてみるよ!」
しんいちとくにあきの二人も賛成したようである。
「よし決まりだな!」
「皆サン、アリガトウゴザイマ~ス。」
「それじゃあ早速、私の新発明を見せることとしよう!」
「僕楽しみだな~!」
しまじろうがそう言い、ガオガオは早速奥の研究室へと招いた。

其の頃、軽井沢のとある森林では・・・
「おい!からくさ、ペイズリー!いい薪は見つかったか?」
ドカペの長男、ドットが、手に少量の薪が入った木製の籠を持ちながら薪拾いをしている弟のからくさ、ペイズリーに声を掛けた。
「あんちゃん・・・あんまりいいのが無いよ・・・。」
「おいらもクタクタだよ・・・。」
からくさとペイズリーは、かなり長時間薪拾いを続けていたので、既に疲れ切っていた。
「何を言ってるんだ!お前達!早く見つけて、バンガローに戻らないと、晩飯は抜きだって母ちゃんが言ってるんだぞ!・・・お前達はどうだ?マルオ、サンカク、シカク!」
「俺も一生懸命だよ!ほらお前達もちゃんとやれ!サンカクにシカク!」
「もう、あんちゃん・・・そんなに僕達に指図しないでよ!」
「そうだよ・・・あ、それよりドットとマルオ兄ちゃんはどうなのさ・・・。」
既にサンカクとシカクも息があがっていた。
シカクの問いかけに、ドットとマルオは得意げな顔をして籠を見せた。
「俺はこんなだ!」
「俺はこんなだ!」
其の光景にからくさ、ペイズリー、サンカク、シカクは怒った。
「何だよ!ドット兄ちゃん、籠に2切れしかないじゃないか!」
「マルオ兄ちゃんもずるい!3切れだけじゃないか!」
ペイズリーとシカクがドットとマルオに怒鳴った。
「これは、全く良い薪が無かっただけだ!なあ、マルオ?」
「その通りさ!だからお前達も、ちゃんと見つけろよ!」
少し焦りながらドットとマルオが答えた。
其の様子に四人は呆れながら、薪拾いを続けた。
「全く、あんちゃんもマルオも・・・。何で僕やペイズリーに指図ばっかするんだよ!」
「もうこの際だから、ドットとあんちゃんを残して、シカクと帰ろうかね!」
からくさとサンカクが愚痴を零した其の時であった。
「誰か~!助けてくれ!」
「黙れ!!お前の時代はもう終わりなんだよ!!」
「痛い!!スターの僕の時代はまだまだ続いているんだ!!」
絶叫のような声が、ドカペとマサシの居る森林に響き渡った。
「ん?何の声だ?」
早速ドットが反応した。
「誰かが助けを求めているみたいだよ・・・。」
「ドット兄ちゃんにマルオ、これは行ってあげたほうが良いよ・・・。」
からくさとペイズリーは薪拾いの手を止め、さっきまで意地になっていたドットに声を掛けた。
「そうだな・・・この声は唯ごとじゃない!よし、行くぞお前ら!」
先ずはドカペが声のした方向に向かった。それに吊られるように、マサシも動き出す。
「良し、サンカクにシカク!俺達もドット達に続くぞ!」
「うん、分かったよ!」
「おいらも行く!」
そう言いマサシも其の声の方に向かい始めた。
走ること数分、ドカペとマサシはあまりの悲惨な光景に、驚きを隠せないで居た。
「こ・・・これは一体?」
ドットが言った次の瞬間である。
「何か良い匂いがするよ・・・。」
嗅覚に敏感なからくさが匂いを嗅ぎ始めた。
「香水のような匂いだ・・・。何なんだろ?」
其の瞬間である、ドカペとマサシは突如として強い睡魔に襲われ、其の場で倒れた。しかし、悲鳴の主は、未だ彼らが傍に居たことは知らなかった。

翌日、ちゃれんじ園で五人は、朝のホームルームが始まる前に職員室に行き、しか子に前日のことを尋ねた。
其処には、しんいちがいぬ子に、くにあきがくう子に尋ねる姿もあった。
「そうね・・・リチャードさん、良く先生の手伝いをしたがるみたいだから行ってみようかしらね!いぬ子先生とくう子先生はどうですか?」
同じような相談をされていたいぬ子とくう子にも聞いた。
「私も其の日は特に予定は無いから、しか子先生に同行しようかしら・・・。」
「私もそうさせてもらうわ!くにあき君、先生を誘ってくれて有り難うね!」
いぬ子とくう子は、特に躊躇うことなく答えた。
この時しか子は、あることが脳裏に浮かび、床に目線を向け、神妙な面持ちになった。
(若しかすると、たまさぶろう君を助け出せるかもしれないわ!)
しか子はあることを目標の一つに掲げた。あの日、まどかが血相を変えて電話を掛けてきたことが気になっていた。
(あの感じはきっとただ事じゃないわ!絶対に助け出してみせるわ!)
「先生、どうかしたんですか?」
しまじろうの一言で、しか子は我に返り、顔を上げた。
「ううん。大丈夫よ!其れじゃあ、先生も後から行くから、しまじろう君達は先にクラスに戻っててね!」
「じゃあ、しんいち君も戻るのよ!」
「くにあき君も戻ってね!」
其々の担任が、其々の教え子に促した。
そして、ホームルームの挨拶が終わると、早速しまじろう達はクラスメイトに問い掛けた。
「其れは僕も行きたいぞう!」
「戸隠ですか・・・。確か、昔は忍者が栄えていた所ですね!」
クラス一のガキ大将のいけのぞうたともんたが、早速食いついてきた。
「え?忍者ってこの間、たまさぶろうが出演した映画の奴?」
もんたの言葉に、かんたが食い付いた。
「それですね!戸隠と言いますと、忍術といって忍者が身につける技みたいな物があるんですが、戸隠にもそう言った独自の忍術があって、今でも観光地として其の忍術を体験できるらしいですよ!」
「さすがもんた!僕も是非身につけて、憧れのライオンポリスに見せたいな~!」
きりんたが期待を滲ませていた。
「もうきりんたったら、相変わらずライオンポリスが好きね・・・。」
きっこは少し溜め息を漏らしたが、あまり不満そうな表情は浮かべなかった。
「其れよりもたまさぶろうに会えるかな?だって、長野でロケしてるんでしょ?」
クラスで一番たまさぶろうを気にするさくらこが、少し瞳を潤わせながら疑問を浮かべた。
「でも会えるかは分からないよ?私達が行くのはたまさぶろうの居る軽井沢じゃないし・・・ねえもんた、軽井沢と戸隠って遠いよね?」
きっこがさくらこに少し苦笑をした後、真面目な顔つきでもんたに尋ねた。
「そうですね!軽井沢から戸隠の玄関口である長野まで、新幹線で30分以上は掛かりますから!確か、そうですよね?けんと!」
もんたは更にけんとに尋ねた。
「うん、そうだよ!軽井沢はかがやきは止まらないけど、はくたかやあさまなら、途中駅は殆んど全部止まるから其れ位掛かっちゃうね!でも僕は、新幹線を使ってもしなの鉄道で行ってもどちらでもいいだけどね!ただ、長野から戸隠までは電車が無いのが残念だよ・・・。」
けんとはすっかり自分の世界に入っていた。そんなけんとを尻目に、しまじろう達は決めた。
「じゃあ皆も一緒に、行くってことでいいかな?」
「ほっぷ組のシン君もじゃんぷ組のキャミ君もきっと喜ぶわ!」
「其れにリチャード、しか子先生と一緒で益々嬉しくなるだろうし・・・。」
「ガオガオさんの頼みなんだから、ここは引き受けなくっちゃね!」
「きっと大勢の方が楽しいと思うな!」
しまじろう達五人が、各々言い其の場を締めた。
「うん!行こう!」
きりんたがそう言い、この場はお開きとなった。

そして帰りの通園バス、しまじろう達は後ろの二列で各々会話を弾ませていた。そんな中らむりんは、直ぐ前の席に座っていたもんたの何かを考える表情が気になった。
「どうしたの?もんた。」
「ああ、らむりん。いや、一寸大したことじゃないんですがね、今朝のしか子先生の行動が気になっていまして・・・。」
「え、もんたも?私もそんな気がするの!そう言えばしか子先生、昨日も怪しかったよね・・・もんたは?」
「らむりんの言う通りだよ!昨日も気になりました・・・。」
どうやら二人は、しか子の朝のホームルームの時に違和感を覚えていたようであった。しか子はホームルームが終わり、一旦退出する時、何か悩んだ顔を浮かべていたのであった。
「きっと、たまさぶろうのことで私達に話していない何かがあるんじゃないかと思って・・・。」
「僕もそんな気がします。たまさぶろうは、ロケが長引いているのではなく、何らかの事情があってちゃれんじ園に来れないのでは?と僕は推測するのですが、らむりんもですか?」
「それも考えるわね・・・。でももんた、どうやってしか子先生に聞いてみる?」
「う~ん・・・其れじゃあ、僕が後でにゃっきいの家に行ってもいいですか?そして、にゃっきいには内緒で、電話でしか子先生に聞いて見ましょう!ただ、しか子先生が電話の向こうで本当のことを言ったとしても、しまじろう達には内緒にしておきましょう。特に、とりっぴいは直ぐに喋っちゃいますから・・・。」
「そうね・・・あのとりっぴいに知られたら、しか子先生にも拙いわ!」
二人は、しまじろう達に気付かれないようにこっそりと話していた。
「あれ?らむりんともんた!二人で何話しているの?」
其処にしまじろうが割り込んできた。
「あ、何でもないよ!」
「そうそう!あそうだにゃっきい!後で、もんたがにゃっきいの家に遊びに行っていい?だってさ!」
もんたとらむりんは、取りあえず怪しまれなさそうな表情を浮かべ、にゃっきいに尋ねた。
「あ、良いよ?何?もんた、今度のテストでキャミ君に負けないために、お兄ちゃんと特訓でもするの?お兄ちゃん、音楽の鍵盤ハーモニカ以外なら何でも出来ちゃうから、きっと勉強を教えることも出来ると思うよ!」
「ま、まあそんな所ですかね・・・。」
もんたは少し冷や汗が出たが、にゃっきいには特に怪しまれなかった。
「分かった!じゃあもんた、家でらむりんと待っているからね!」
もんたとらむりんは、取りあえず何の疑いも掛けられずにその場は済んだ。

1時間後、にゃっきいの家にもんたが遊びに来た。
らむりんとにゃっきいは、二人一緒にもんたを招いた。
「待っていたわもんた!」
「あ、じゃあ丁度お祖母ちゃんがお菓子を用意してくれたから、先ずは一緒に食べようよ!其れと私、お兄ちゃんにもんたが来たって行ってくるね~!」
にゃっきいはそう言うと、にいすけの自室がある2階へと上がった。
2階に上がったのを確認すると、早速しか子の携帯に電話するための作戦を二人は耳打ちした。
「良いですか?同じくこの家に居候させて貰っている、らむりんのお母さんから携帯を借りて下さい。そして、合間を見計らって僕はトイレに行くと言います。ある程度時間が経ったら、らむりんも来て下さい。僕はトイレの前に居ますから、其れで他の誰かに気付かれないように、玄関から外に出て、其処で電話しましょう!」
「分かったわ。其れなら私、今からお母さんの所から携帯を借りてくるわ!」
そう言うとらむりんは靴を脱いで上がった。同じくもんたも、靴を脱いで上がった。こうしてらむりんも、にゃっきいの後を追うように、母親のゆめこの元へと向かった。
らむりん達は、桃山家の二階の奥の二部屋を自室として使っている。其の内一つがらむりんの自室で、もう一つが父親のまっせいとゆめこの二人の部屋であった。
ただ、ベッド等は用意されていないので、寝る時は其々布団を敷いて寝ていた。だがらむりんは、時々にゃっきいの部屋で一緒に寝ることもある。にゃっきいの自室のベッドは丁度二人分寝れるスペースがあるので、らむりんにとって、にゃっきいと一緒に寝ることは苦ではなかった。
「ただ今、お母さん!」
「お帰り、らむりん。」
ゆめこは自室の茶色い作業机の前に座りながら、iPadを操作していた。其れ以外には画家であるまっせいのキャンバスとモデルを置くためのテーブルが置かれていた。キャンバスは何も描かれていない真っ白な状態になっていた。
「あれ?お父さんは居ないの?」
「お父さんは、果物のデッサンの材料を手に入れに、さっきセイさんの八百屋さんに行ったわ!多分、直ぐ帰ると思うけど・・・。」
ゆめこはiPadを操作しながら答えた。まっせいのことを理解すると、早速本題をゆめこに尋ねた。
「ねえお母さん、一寸携帯貸してくれない?一寸、しか子先生に用事があるんだ!」
「あ・・・良いけど、でも直ぐに返してね!」
ゆめこはiPadの手を止めると、其れを机の上に置き、部屋の棚の中にあるバッグからiPhoneを取り出した。
らむりんの手にiPhoneが渡った時であった。
「らむりん居る?私よ!にゃっきいだよ!おやつが出来たからいらっしゃいって!おばさんも一緒にどうぞ!」
部屋のノック音と同時に、にゃっきいの声がした。
「あ、今行くね!にゃっきい。お母さんは如何する?」
「私は後から行くわ!今一寸、フランスの友達と連絡取ってるから。」
「分かった。じゃあそう、にゃっきいに伝えておくね!」
らむりんはそう言うと、下へと向かった。らむりんが出て行くと、早速ゆめこはiPadを手に取り、Messangerを開き、再び友人とチャットを始めるのであった。
らむりんが降りると、其処にはにゃっきいの祖母のよりこと兄のにいすけ、更にはもんたが待っていた。
「さあ、皆遠慮なくどうぞ!」
よりこが早速促した。
「頂きます!」
よりこ以外の四人が、早速菓子を頬張り始めた。そんな中、にいすけがクッキーの入った皿に手を伸ばしながらもんたに尋ねた。
「そう言えばもんた、にゃっきいから聞いたんだけど、ちゃれんじ園の年長組の子に、今度の塾のテストで勝負を挑まれているんだって?」
もんたは葡萄ゼリーを一口飲み込み答えた。
「ええ。でも、僕其の子に勝てるかどうか自信がなくて・・・。」
「お安い御用さ!この僕がもんたの勉強を見てあげるよ!そしたら、そいつももんたの結果に吃驚仰天じゃないかな!!ハッハッハ!!」
「全く・・・お兄ちゃんったら調子良いんだから・・・。」
にゃっきいは好物の葡萄ゼリーのスプーンを持ちながらにいすけに愚痴を零した。其の様子を見ながらよりこが尋ねた。
「そうかい、もんた君も大変ね!でも家のにいすけは、小学校でも結構良い成績を取っているから安心していいのよ!」
「そうなんですね。僕も今度のテストは負けられませんから・・・。」
「其れじゃあもんた、後で僕の部屋に来てよ!あ・・・所でもんた、塾の教材とかはちゃんと持ってきてる?」
再びクッキーを手に取りながらにいすけは尋ねた。
「あ、持って来てますよ。ですから大丈夫です!」
「良し決まりな!」
にいすけはそう言うと、クッキーを口に含んだ。そして、葡萄ゼリーを平らげているらむりんにもんたが口を挟む。
「らむりん、大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。其れじゃあもんた、早速実行ね!」
らむりんともんたが耳打ちしている姿に、にゃっきいが首を傾げ口を開いた。
「らむりんにもんた。如何したの?」
「あ・・・いや、一寸トイレに行ってきていいですか?」
「良いわよ。にいすけ、もんた君にトイレまで案内してあげて!」
「は~い!!」
よりこがそう言うと、にいすけは菓子の手を止めスクっと立ち上がった。其の様子を見たもんたが少し焦りながら答えた。
「あ、大丈夫ですよ!さっきらむりんからトイレの場所は聞きましたから!」
「そうなのか・・・。」
にいすけは特に疑いなく、再び腰を下ろした。そしてもんたは、一旦はトイレに行った。
約5分後・・・。
「おや?もんた遅いな・・・。何だい、トイレで踏ん張っているのか?」
にいすけが疑問に浮かべた。其の様子を見たらむりんが立ち上がりながら答えた。
「あ、じゃあ私呼びに行ってくるわ!」
そう言い、急ぎ足でもんたの元へと向かった。
二人は何事も無く、トイレに通じるドアの前で出会った。
「らむりん、携帯は借りれましたか?」
「うん!バッチリよ!」
らむりんはそう言い、もんたと玄関に向かって歩き出した。歩きながららむりんはiPhoneを取り出し、電話帳のしか子の番号を読み出した。
そして二人はにゃっきい達に気付かれないように、玄関から外に出た。
「じゃあ、電話を掛けて下さい!僕は、誰か来ないか見張っています!」
もんたはそう言うと、首を左右に振り始め、見張りを始めた。其の傍ら、らむりんはしか子の番号をプッシュし、iPhoneを耳に当てた。
程無くして、電話が繋がった。
『はい、しかのです。』
「もしもし、しか子先生ですか?らむりんです。」
『あら、らむりんちゃん。先生に何か御用?』
「はい。一寸、たまさぶろうのことで教えて頂きたいことがあるんです。」
らむりんは神妙な面持ちのまま、しか子との電話を続けた。だが、電話口の向こうのしか子は、まだらむりんに不思議がられていることは気付いていないようで、今朝のホームルームで言ったことを復唱した。
『え?たまさぶろう君は、未だ撮影が続いているから暫らくは来れないって言いましたよ?』
らむりんは、相手が自分の担任ということもあるので、言葉遣いに注意しながら、今朝感じたことを返す。
「はい。其れは分かっています。ですが今朝のホームルームの後、先生は何か浮かない顔をしていたことが私は気になったんです。若しかして、皆に言えないことがあったんじゃないかと。先生、疑う訳じゃありませんので、たまさぶろうのこと、もう少し詳しく教えていただけませんか?」
一方、電話口の向こうのしか子はちゃれんじ園の職員室に居た。しか子はらむりんのことは当然分かっていた。一度らむりんに疑われるとそのままではならないと、しか子は思っていた。
しか子はらむりんの言葉を受け、一旦は言葉を失った。だが、疑われ続けるのも不味いと思い、ここは正直に伝えることにした。
そしてらむりんは、暫らくの沈黙には特に何も思わずに、しか子の返答を待っていた。やがて、電話口の向こうから、しか子の返答が聞こえた。
『それじゃあらむりんちゃん、本当のことを話すわね。でも、このことは誰にも言っちゃ駄目だよ!皆、返って心配になっちゃうから・・・。其のことは約束できる?』
「大丈夫です。私、秘密は守ります。」
『決して、しまじろう君にも言っちゃ駄目だよ!其れじゃあ、早速たまさぶろう君の身に何があったか言うわね。』
しか子は、まどかからの電話の内容を一通り伝えた。らむりんは、思わぬ結果に驚いた物の状況は全て飲み込んだ。
『・・・と言う訳なの。分かったかな?』
「はい。其れと、先生を疑うようなことをして御免なさい。」
『気にしないで。先生は、たまさぶろう君が無事で居てくれることを信じていますから。』
「私もですよ。」
『其れじゃあらむりんちゃん、用件はこれだけかな?其れならば、明日も宜しくね!』
「はい。大丈夫です。態々有り難う御座います。失礼します。」
そう言いらむりんは、切断ボタンをタップし、iPhoneを持っている手を下ろした。
「どうでしたか?」
周りを見張っていたもんたが早速声を掛けてきた。
「やっぱり、たまさぶろうはロケが長引いているんじゃないんだわ!」
「思った通りですね。其れでたまさぶろうは今?」
「しか子先生も昨日、たまさぶろうのお母さんから、助けを求める電話を掛けてきたって言っていたから、きっと何らかの事件に巻き込まれているのよ・・・。」
「ですが、このことはやはり二人だけの秘密にしておきましょう。」
もんたがそう言うと、後ろから誰かが肩を叩き、聞き覚えのある声を聞いた。
「もんた、らむりん。そんな所で何やっているんだ?」
「あ!にいすけ君!!」
らむりんともんたは玄関の方を向いた。すると其処には、にゃっきいもいた。
「もう、もんたったら折角お兄ちゃんが勉強見てくれるって言うのに、勝手に帰っちゃったかと思ったよ!」
「そうだよ。若しかして、僕に教わられるの嫌なの?」
「あ、嫌そんなんじゃないですよ・・・。」
もんたは少し冷や汗を書きながら返した。
「其れにらむりん、何でスマートフォンなんか持っているの?誰かと電話していたの?」
にいすけはらむりんの手にあったiPhoneを指差しながら更に追求した。其れにはらむりんも焦った。
「あ、何でもないんだよ・・・。」
「其れにもんた、さっきトイレに行くって言っていたよね。なのになんで、外に居るの?」
にゃっきいも追求してきた。
「あ・・・居や偶々、外の空気を吸いに来ただけですよ。ね?らむりん。」
「そうそう。私も同じなのよ。」
焦りながら答えた二人に首を傾げながら二人は見つめた。
「そんなことよりもんた、早く勉強しようよ!ライバルに勝ちたいんだろ?」
「あ、そうでしたね。それじゃあ準備します・・・。」
らむりんともんたは、にゃっきいとにいすけに連れられながら家の中へと戻った。

次回、第4章「落書きからのお告げ」おっ楽しみに!


其れでは、ここからは今週のしまじろうについてである。(BS11の場合は10月10日の放送になる。)


今週は、前回「ドキドキ森に行くと言うことはこはく出演回なのか?」と思っていたが、そうではなかった。と言うのも、メインとなるのは、自然ではなく8月以来、2ヶ月振りの登場となったガオガオの発明品の方だった。しかし、前々回に、無理矢理こはく出演回にしたこともあってか、今回こそ出すべきだったのでは無いだろうか?
今回登場したのは、冒頭しまじろう達も言っていたが、第141話「くるみわりの おうじさま」で登場し、ドキドキ森で彼らを置き去りにした「どこでも君」と言う、ある意味臆病な発明品であり、其れの“改良版”だとガオガオは述べていた。

しかし、やはり臆病な所前回の置き去りにした時のように、みみにゃきが洞窟に監禁された時、救出を渋る一面もあったりした。
だが思うことがある。

意思疎通のできるロボットのような物が作れるのなら、其の箇所も改良すべきでは?と。

今回の発明品は、意思疎通が出来る物であった。と言うことは、言語プログラム等もセットされている筈である。
ならば、其処は上手く人工頭脳にも手を加え、火事場の底力を発揮できるようなプログラミングもしておいても良かったのかもしれない。あんまりロボットのこととかは分からんが・・・。

次に、みみにゃきが“禁断の洞窟”に入り込み、監禁された時である。

其の時、“禁断の洞窟”(要は、出入り禁止の洞窟)に、ある一輪(人?)の花の精(モンスターフラワー)が居た。そいつは、“禁断の洞窟”に近付く物を上手いこと洗脳させた後に、洞窟へと誘き寄せ、幽閉させると言う恐るべき精でもあった。

結果として、みみりんは上手いこと洗脳された。にゃっきいは最初は「この洞窟は行っちゃ駄目だって!」と洗脳されなさそうに見えたが、みみりんの洗脳を受け、にゃっきいも又洗脳された。

では、このシーンで仮に、らむりんを登場させたらどうだっただろうか?

らむりんなら先ずみみりんを諭していたかも知れない。だがやはり、らむりんであっても、にゃっきいと同じように洗脳されただろう。

一時期は監禁されたみみにゃきであったが、そもそも花の精が洞窟に“幽閉”されていたのであった。其処で、湖の辺に植え替えることによって、無事に花の精も“解放”されたのであった。
と言った感じの話であった。

所で、"花の精"と聞くと、殆んどは3年前に公開された映画「しまじろうとフフのだいぼうけん」のフフを思い出すかも知れない。

さて、それ以外にも気になることがある。
こちらである。
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この団栗のキャラであるが・・・。

あれ?何処かで見ましたよね?

確かに彼らは、
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第223話「ふしぎな ホタル」と、
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第136話「どんぐりむらの むらおこし」で見ているのである。

第223話の時は兎も角、第136話の時は同一人物の可能性も無くはない。(其処までは本編で語られていない。)
しかし、レギュラーにはしないであろう。
と言うのも、見て分かる通り、似たような者が複数居るからである。

さて、今回は本編に関してはここまでである。
それ以外だと、
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先月の「こんちゅうのうた」もち、今週も歌われていたがに引き続いて、又新曲が歌われて居たりした。
そして、“こはく”“タコハチ”仕様のしまじろうが登場していた。

後は、この時期になると、運動会シーズンと言うこともあってか、矢鱈と「あそびのたつじん」で“かけっこ”の達人をやることだろうか?去年のこの頃は、運動会に纏わる話もあったりした。
だが、これも全く同じにするのではなく、“達人”を変えるなりして、少しは変化を持たせて欲しかったりする。だって、走り方一つを取ってみても、十人十色なんだから・・・。だが製作は、「似た内容を繰り返すことにより、子に覚えて貰いたい」と言う意図があり、自分の思いと食い違うので、難しいかも知れんが・・・。

そんな今回の話だったが、次回は又、ガオガオが登場し、しまじろう達が博物館に行く話である。更に、7月に精勤を達成したもんたも3ヶ月振りに登場する。
思うこととしては、最近もんたにもスポットが当たって来ているかな?と言うことである。実際もんたは、図鑑を見るのが好きで、“Wikipedia”ならぬ、“Montapedia”とされても過言ではないと言った印象である。
そんなもんたが活躍するのだから此れはこれで楽しみである。

そんな訳で次回は視れるかどうかは分からないが、視れれば視たいと思う。

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みみりん「一寸テレビせとうち!何で次回はみみりんの誕生日の話じゃ無いの!!放送日(TXN)は前々日だけど、10月10日はみみりんの誕生日だって言うこと知らない筈無いわよね?主人公のしまじろうは毎年祝って貰えるんだから、このアニメのヒロインのみみりんだって祝って貰えたっていい筈でしょ?そんな状況なのに唯のレギュラーのまるりんを祝う話があるって言うのは如何言うこと?冗談じゃ無いわ!いい加減みみりんを祝いなさいよ!こんなんならあの時、らむりんじゃなくて、にゃっきいと同じくスターティングメンバーじゃ無いみみりんが辞めた方が良かったのかしら・・・。」

みみりん、続きは次回にしましょう・・・。勿論、誕生日回をやって欲しいことには賛同したい。
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