ちゃれんじ園 オフ ~狙われた子役(スター)・人気の座を手に入れろ!~ プロローグ・第1章

さて、大変長らくお待たせして申し訳ない。
今回から愈々、「ちゃれんじ園オフ3」の連載が始まる。

今回も完結できるかどうかは分からないが、如何かお付き合い頂きたい。
そして、今回は初回なのでプロローグと第1章を一気にうpする。

其れでは、スタート!


プロローグ

『それでは今日のゲストを紹介します!先ず最初に、最近映画『丁髷忍者』に出演し、一躍注目を浴びているひょうどうたまさぶろう君です!』
『イエイ!ひょうどうたまさぶろうです!』
TVには、ある全国ネットのバラエティ番組が流れていた。画面には、ちゃれんじ島出身の子役としては有名なひょうどうたまさぶろうが、スタジオのゲスト用の背もたれがある椅子から立って、ウィンクに左手でピースサインを送る決めポーズを取っていた。
其の番組を、ある一人の灰色の鼠の男がTVに見入りながら怒りに燃えていた。
「あの野郎・・・。又何時ものように調子に乗りやがって・・・。」
彼は口元を震わせながら左手の握りこぶしに力を入れていた。
「あいつの出現のせいで、俺の人気は地にガタ落ちだ!・・・あいつが人気じゃなくなれば、俺は又人気を取り戻せるんだ!・・・覚えてろ、あの野郎・・・何時までも人気でいられるかって言うと大違いであるってことを教えてやるからな!」
彼はTVの前ですくっと立ち上がった。そしてTVには、其の番組の司会とたまさぶろうが笑顔でトークしている映像が流れていた。

其れから数日後、長野県軽井沢町にて・・・。
県道を一台の白いシビリアンが走っていた。辺りは夜なので既に暗かった。其の中をシビリアンは走っていた。
中に居たのはやはりたまさぶろうであった。更には彼の母親のまどかと何時もロケをする時の監督のサイ監督と数人の撮影スタッフや機材等が乗っていた。
「たまさぶろうちゃん、最近はスケジュールがけつかっちんで、後数シーンが残っている中でバレちゃっているけど、どうかしら?」
向かって左側の席に座っていたサイ監督は、右側に座っているたまさぶろうとまどかに尋ねた。
「大丈夫ですよ、監督。僕の人気は留まることを知りませんから!」
「そうざますね。特に今年は、映画にも出たことですし、たまさぶろうちゃんも本気で地方ロケも引き受けてくれるからママもうれしいざます!」
「其れに、アゴやアシにマクラ付きだからママも助かっていますよ。そして、僕がもっと人気が出たら、ちゃれんじ島で有名なあの高層マンションに引っ越せますから!」
そんな話を交わしながら、シビリアンは国道18号との交点の信号に間もなく差し掛かろうとしていた。
やがて信号が見えてきた。信号は青だった。
シビリアンのドライバーは、少しアクセルを強めに踏み青信号の交差点を通過しようとした。
と其の時・・・。
シビリアンの横から、眩い光が走った。運転手やたまさぶろう達同乗者は、其の光に思わず目を閉じた。
其の刹那・・・たまさぶろうの体に衝撃が走った。其の瞬間、彼は意識を失った。

其れから数分後、軽井沢駅に東京に向かう新幹線「はくたか」が入線しようとしていた。其の車内に、とある一家が乗っていた。
「どうだい?しま子叔母さんやしまおも喜んでくれてよかったな、しまじろう!」
「うん。僕、しまおにあったのなんて、今年のお正月にお祖父ちゃんの所に行って以来だよ!しまおもしま子叔母さんも元気そうで安心したよ!」
縞野しまじろうは、父・しまたろうの親戚の家の帰路だった。其処に母・さくらと妹のはなも一緒にいた。
四人は三人掛けシートに座っていて、一番左側にしまじろうが、真ん中にさくらが花をひざの上に乗せながら、そして一番右側の通路側にしまたろうだった。
そんな会話を弾ませていると、車内メロディの『北陸浪漫』が流れてきた。
『間もなく、軽井沢です。しなの鉄道は、お乗換えです・・・。』
「お父さん、僕次の駅に着いたら、一寸トイレに行ってきてもいいかな?」
「はなたんも!」
しまじろうとはなは、ふと尿意を覚えたのかしまたろうに聞いた。
「別に構わないよ!でも、完全に止まってからトイレに行くんだよ!」
「うん、分かった。」
次第にはくたかのスピードは落ち、窓からは軽井沢駅のホームが見えてきた。
やがて駅に止まり、止まったことを確認すると二人はデッキのトイレに向かって歩き出した。
「通路は走っちゃ駄目だよ!」
「うん、分かってる!」
さくらは、座席から通路に出た二人に促した。
二人がデッキに出たその時である。はなは、開け放たれたはくたかのドアの外を不思議に思った。
「お兄たん、赤ピカピカ!」
はなの声に、トイレに向かおうとしていたしまじろうの足が止まった。
「え、何?はなちゃん・・・。」
しまじろうも、ホームの向こう側に目が行った。
すると、漆黒の闇の中に赤い光が目に入った。緊急車両のパトライトのような物が闇夜を赤く照らしていた。
「何かあったのかな?」
しまじろうがその光景に首を傾げた。其の時、『JRSH1-1』が掛かり始めた。
「あ、新幹線が発車しちゃうよ!はなちゃん、急いでトイレに行こうね!」
「は~い!!はなたん、急ぐ!!」
二人はそう言いながら、トイレへと急いだ。

其の後、縞野一家の乗った新幹線は無事に東京駅に着き、其の後も何事も無くちゃれんじ島に帰還したのであった。

           第1章 子役のライバル!?
翌々日、ちゃれんじ園での休みも終わり、しまじろうは何時も通りちゃれんじ園へと登園した。何時ものように、縞野家の前には通園バスが到着していた。
「皆!お早う!!」
しまじろうは後ろに居る仲間に明るい挨拶をした。
「お早う!」
其れに仲間は答えた。
仲間は、緑原みみりんに空野とりっぴいと桃山にゃっきい、更には父・まっせいの事情でフランスに引っ越した牧場らむりんの姿もあった。
らむりんは今、フランスにあるまっせいの家が改修中のため、一時的に日本に来ている。そして滞在中は、にゃっきいの家にまっせいと母親のゆめこの三人で居候させてもらっている。
らむりんがちゃれんじ園に久々に登園した時は、旧友であったしまじろう達のみならず、クラスメイトも歓喜でいっぱいであった。勿論、転入したたまさぶろうも例外では無かった。
そんな中、五人で会話を弾ませていた。
「ねえしまじろう、先週末は如何過ごしたの?」
其の会話に紛れるように、クラスメイトのこしばけんとがしまじろうに尋ねてきた。
「僕は、お父さんの親戚の家に遊びに長野に行ったんだ!けんとは?」
「僕は、そろそろ青春18きっぷのシーズンが終わるから、家族皆で東京から名古屋まで新幹線じゃなくて、東海道線の旅をしたんだ!」
「青春18きっぷ?けんと、何其れ?」
とりっぴいが疑問を浮かべた。
「青春18きっぷって言うのは、春と夏、冬に発売されるJRの普通電車や快速電車が一日乗り放題になる切符のことだよ。もっとも、特急や新幹線には乗れないのが欠点だけど、でも僕は普通電車だけで東京から名古屋まで旅出来たのが誇りに思うんだ!」
けんとは満面の笑みを浮かべた。
「そうなんだ。なんか楽しそうね!にゃっきい。」
「私もそう思うよ。らむりん!」
らむりんとにゃっきいが意見を一致させた。
「そうそうけんと。しまじろうもね、新幹線で行ってきたんだって!」
みみりんがその様子を見届けながらけんとに言った。
「長野って言うことは、北陸新幹線だね!若しかして、グランクラスに乗ったの?」
「いや、新幹線だけどそんなのには乗っていないよ・・・。」
「そうなんだ。ちゃれんじ園に着いたら、しか子先生が、週末のことを教えてってなるだろうから又じっくり聞かせてよ!」
「うん!そうだね。」
こうして、ちゃれんじ園の一日が始まろうとしていた。

何時ものように、朝のホームルームが始まろうとしていた。
「あれ?たまさぶろうは又休み?」
「そうでしょ!ほら、この間TVで、新しく始まる推理ドラマの撮影があるって言ってたよ。」
そんな話をクラスメイトのかばやまかんたとくさのきりんたがしていた。半円形に椅子が並べられている中で、一つ欠けているということは、このすてっぷ組ではよくあることだった。
「結構忙しそうですね。」
其処にきむらもんたが割り込んできた。
そんな話を彼らがしていると、担任のしか子が保育室に入ってきた。
「皆さん、お早う御座います!」
「お早う御座います!」
しか子は何時ものように明るい調子で挨拶をし、其れに各々も明るく返した。
そしてしか子は早速、各々も気にしているあのことを話した。
「たまさぶろう君ですが、先週末からドラマのロケの関係で、暫らくちゃれんじ園には来れないと言うことです。」
「たまさぶろう、結構大変なんだね・・・。」
「だって、私もこの間のTVで言ってたの視たわ!」
「私は早く帰って、又撮影のエピソードを教えて欲しいな・・・。」
しか子の話を受け、同じくクラスメイトのささきまるりん、そして学級委員長的人物のはやしだきっことこいぬまさくらこが互いに囁いた。
「しか子先生!たまさぶろうは、何時ちゃれんじ園に来るんですか?」
しまじろうはしか子に挙手をしながら尋ねた。
「お母さんや彼の所属する事務所からは未だ其の程度しか入っていないので、分かったら又教えるね!」
しか子は少し困惑しながら話していた。
実はしか子には、彼のことがかなり心配になっていた。と言うのも、この前日にまどかのスマホに連絡を入れてみたのだが、全く出なかったからである。そして、事務所や撮影スタジオにも問い合わせてみたが、連絡が取れないと言うことであった。
だが、其の困惑していたしか子にらむりんが薄々感づいていた。

そして休み時間、しまじろう達五人は園庭の片隅で談笑をしていた。
「本当にたまさぶろうって、かなり人気になってきているから、あっちこっち飛び回ったりして大変よね!」
みみりんが早速彼のことを話題に出した。
「本当ね!確か夏休みは、殆んどドラマの撮影とかで忙しくて、ゆっくり休めないって言っていたもんね。」
と、にゃっきい。
「私は彼のことはあんまり知らないけど、でも結構いい子よね!素直って言うか、真面目な所もあるし・・・。」
らむりんは彼の第一印象を語った。
「朝、まるりんやきっこ、さくらこが話していたように、とりっぴいも返ってくるのが楽しみだよ!又、とりっぴい達に色々と語るんだろうな・・・。」
「うん。其れに、結構撮影スタッフの皆からも評価されているって、監督さんやおばさんが話しているのも聞いたことあるよ。」
しまじろうがそう言うと、一斉に笑い声を上げた。
と其の時、しまじろう達の少し前を同じちゃれんじ園の灰色の鼠の子が顔を下に向けながら、困りながら歩いていているのをしまじろうが見つけた。
「あれ・・・?」
「どうしたの、しまじろう?」
にゃっきいも其の子に注目した。
「あの子、確かいぬ子先生が担任のほっぷ組の子よね?」
と、みみりん。
「何かあったのかしら?」
らむりんも其の子に注目した。
「確かあの子は・・・。」
とりっぴいが言い掛けると、しまじろうは其の子に向かって声を掛けた。
「お~い、如何したの?」
其の子はしまじろうの声に振り向いた。
「あ、すてっぷ組のしまじろう君、それにとりっぴい君にみみりんさんににゃっきいさん,らむりんさんも!」
「ねえ、ほっぷ組のシン君、何か悩んでいたみたいだけど、如何したの?」
しまじろうは“シン”と呼ばれた子に早速尋ねた。
「うん・・・。一寸、僕の従兄弟のことで悩んでいたんだ・・・。」
「従兄弟?」
「シン君、シン君の従兄弟がどうかしたの?」
次いで、とりっぴいとみみりんが疑問を浮かべた。
「うん・・・一寸ね・・・。」
“シン”は、中々言えずに躊躇っていた。
「ねえ、私達で良ければ相談に乗るよ!」
「そうだよ。シン君は私達より一個年下だけど、シン君から見れば、年上だもん!悩み事なら、年上にしてみると効率がいいと思うんだけどな・・・。」
にゃっきいとらむりんが元気付けた。
すると彼は、漸く決心し話し始めようとした。
「実はね・・・。」
言い掛けた其の時である。休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「あ!休み時間が終わりだ!」
とりっぴいが天を仰ぎながら言った。
「じゃあ、昼休みに僕達がほっぷ組に行くから、其の時に聞かせてよ!」
「うん!分かった。」
“シン”は先ほど悩みのせいで深刻な顔を浮かべていた時とは思えない笑顔で返した。そして、しまじろう達は各々の教室に戻るのであった。
“シン”がほっぷ組に戻ると、又深刻な顔に戻った。
其処に、教室に入ってきたほっぷ組の担任のいぬ子が声を掛けた。
「あら、しんいち君!又、あのことで悩んでいるの?」
「いや、大丈夫だよ!僕にとっては、何時ものことだからもう慣れっこさ!」
真一は思わず作り笑いをした。其の様子にいぬ子は首を傾げていた。
彼の名前はいわたしんいちと言い、ちゃれんじ園の年少クラスのほっぷ組の鼠の子であった。そのため、5歳のしまじろう達とは一つ年下の4歳の男児であった。
彼はしまじろう達とは其れなりに仲がよく、時には園庭で一緒に遊んだり、困っていることがあると良く解決してくれたりした。
そんな彼は、しまじろう達を“兄貴分”や“姉貴分”として慕っていた。
彼はクラスメイトから「シン君」と呼ばれることが多いことから、しまじろう達すてっぷ組のメンツやちゃれんじ園の年長クラスであるじゃんぷ組の一部のメンツも彼を「シン君」と呼んでいるのである。

そして昼休み、しまじろう達が昼食を済ますと、早速ほっぷ組のしんいちの元へと向かった。
「失礼します。シン君!」
しまじろうはほっぷ組の教室のドアを開けると、早速窓際にいたしんいちに威勢のいい声を出した。
ほっぷ組では、未だ食事中の子も居たが、彼は既に食事を終えていて、椅子に座りながらしまじろう達の到着を待っていたようである。そんな彼を見てしまじろう達は、早速彼を先程の休み時間と同様、園庭へと連れ出した。
「其れで、何を悩んでいたの?」
みみりんが早速彼に尋ねた。
「実は・・・僕の従兄弟のことなんだ・・・。」
彼は顔は下に向けて困惑した表情であったが、それでも躊躇う様子を無く話し始めた。
「シン君の従兄弟?」
にゃっきいが疑問を浮かべた。
「うん、そうなんだ。僕の従兄弟は、君達のクラスに居る、たまさまことたまさぶろう君と同じ子役なんだ!」
「名前は何て言うの?」
今度はらむりんである。
「じゃあ敢えて愛称で言うけど、「かっちゃん」や「まっちー」で分かるかな?」
「かっちゃん?」
と、とりっぴい。
「あ!みみりん思い出した!確か、かわいまさひろ君のこと?そう言えば、たまさぶろうが人気出してきてから、あんまり彼をTVで見なくなったわね!」
「うん。一時はたまさぶろうと同じドラマや番組に出演して、結構仲良さそうな印象だったのに、最近はまさひろ君、あんまり見ないよね。」
みみりんとしまじろうが、彼について閃き、色々と語った。
「そう、そのまさ兄ちゃんは僕の従兄弟なんだ・・・。」
「そうだったんだ。とりっぴい、初めて知ったよ。」
「其れでね、最近たまさぶろう君がかなり有名になってきたから、まさ兄ちゃん、すっかり拗ねちゃって・・・僕の家に遊びに来て、其のことを話そうとしても、凄く不機嫌そうなんだ・・・。」
「そうだったんだ。」
しまじろうは彼に同情した。
「其のことで悩んでいたの?」
とりっぴいが続けた。
らむりんは、とりっぴいが場違いな発言をしたように見えたが、ここは抑えて彼の悩みを聞くことにした。
「僕もまさ兄ちゃんは人気であって欲しいと思うよ!でも、この悩みはたまさぶろう君に聞いたとしても、多分分からないだろうし・・・。」
「そう言うことだったんだ。じゃあ、僕達もシン君の悩みを一緒に考えてあげるよ!」
しまじろうは特に悩むことなく彼に答えた。
「うん、有り難う!」
しんいちは笑顔を浮かべながら、ほっぷ組へと戻って行った。其の様子を見届けていたしまじろうにみみりんが尋ねた。
「其れでしまじろう、どうやってシン君の悩みを考えてあげるの?」
「僕的には、トミーに聞いてみようかなって思っているんだ!」
「トミーって、何か有名なことでもあるの?」
にゃっきいはトミーのことはあまり知らないが、聞き返した。
「トミーって結構スケートボードが上手くて、女の子にも人気があるんだよ!一回、そういう大会にも出て入賞したこともあるんだ!」
「あ!覚えているわ!確か、みみりん達が始めてトミーにあった時、スゴ技を披露していたよね!」
みみりんは思い出した。
「そうよね!あの時のトミー、何かかっこよかったよね!」
らむりんが続けた。
「だからさ、トミーはスケートボードで人気だから、ある日突然、ライバルに人気の座を取られそうになったこととかあるんじゃないかな、って思ったんだよ。」
「其れもそうだよね!トミーにもそういう悩みありそうだもんね!」
とりっぴいが納得した。
「でもしまじろう、トミーは今何処にいるの?」
と、らむりん。
「実はトミーはね、今家に来ているんだ!何でも僕の伯父さん、即ちトミーのお父さんとお母さんが、外国に行くことになって、其れで居るんだよ!」
「へえ~!そうだ、後で私、しまじろうの家に行くよ!私、少しでもトミーのこともっと知りたいから・・・。」
にゃっきいは期待を滲ませていた。
「うん、良いよ!トミー、結構にゃっきいのことも気に入っているみたいだから!」
「其れは凄く嬉しい!」
そう言い一行は笑顔を浮かべた。

さて、其の日のちゃれんじ園も終わり、通園バスで降園する時間になった。
「じゃあ、シン君!又明日ね!」
「うん。今日は僕の悩みを聞いてくれて有り難う!」
そう言いしんいちは、自宅の前に止まっていたバスから降りていった。
バスを見送ると彼は複雑な顔を浮かべた。そして、其の表情のまま玄関のドアを開けた。
「ただ今~!」
何時もよりは低めの声で、家の中に向かって言った。
「あ、お帰り!しんいち。未だ、あのことが心配なの?」
しんいちの母親が、台所から玄関に向かいながら言い放った。
「うん。だって、まさ兄ちゃん・・・軽井沢に行くとは言っていたけど・・・まさか・・・人気の座を取り返そうと・・・。」
しんいちは少し恐ろしい顔立ちになった。
「そんなこと心配しなくて良いよ!まさ兄ちゃんは、そんなことは絶対しないわよ!」
母親は苦笑しながら言い放った。
「う・・・うん!そうだよね・・・。」
しんいちは作り笑いを浮かべた。
だが内心は、従兄弟のまさひろのことが心配であった。

其の夜空野家では・・・
「ほお、おめえも偉いわなあ!おっちいせえ子の悩みを聞いてあげるとわな!」
「だって父ちゃん、シン君とは其れなりに仲がいいんだよ!」
とりっぴいと父親のとりごろうがリビングのTVを前に談笑していた。そしてTVはNHKになっていて、ちゃれんじ島に関するニュースが流れていた。
そんな会話をしていた其の時であった。
「とりっぴい!今母ちゃん、風呂から出たから、お前も父ちゃんと入りな!」
母親のかなえが、タオルで濡れた頭を拭きながらリビングのTVの前にあるソファーに寄って来た。
「分かった!母ちゃん。」
「ほんじゃあとりっぴい、入るでえか?」
とりっぴいととりごろうが立ち上がった其の時である。TVのニュースはあることを伝え始めた。
『・・・所属事務所によりますと、ちゃれんじ島を代表する子役が、先週から連絡が取れなくなっていることが分かりました。』
其のニュースに、風呂場に向かおうとしていたとりっぴいもとりごろうも立ち止まり、後ろを振り向きながらTVに又注目した。
又、台所の洗い物の作業に取り掛かろうとしていたかなえもTVに注目した。
TVには白い字幕で『ちゃれんじ島の子役俳優 失踪か?』と出ていた。そして画面が切り替わり、たまさぶろうの顔写真が映し出された。
『連絡が取れなくなっているのは、ちゃれんじ島在住の子役、ひょうどうたまさぶろう君5歳で、彼の所属事務所によりますと、先週末、長野県の軽井沢で、ドラマの撮影に出掛けたのを最後に、連絡が取れなくなっていると言うことです。関係者は撮影中に何らかの事件に巻き込まれた可能性があるのか、芸能活動に行き詰まりを感じている等で、引退を仄めかすような発言等があったか等について現在、調査中とのことです。現在、ちゃれんじ島では活躍の場を広げつつあるたまさぶろう君は今・・・』
「あら?たまさぶろう君って、とりっぴいのクラスメイトだよね?」
ニュースを視ながらかなえが口を開いた。
「そうだよ!あ、そう言えばたまさぶろう、ロケがあるから休みだってしか子先生が言っていたっけ・・・。」
とりっぴいは今朝、しか子が言っていたことを思い出した。
「でとりっぴい、そいつぁ、何時戻ってくるんでえ?」
とりごろうもとりっぴいに尋ねた。
「其れが、暫らく休むって言っていたからしか子先生も分からないって!」
「たまさぶろう君って言ったら、今はちゃれんじ島だけじゃなく、日本中に存在が知られつつあるから、このまま無事で居て欲しいけど・・・。」
と、かなえが喋っていた其の時である。
「はいはい、一寸退いて!」
「何だ、祖母さんか!」
少し嫌な空気になっていたのを、祖母のみちよが振り払った。そしてみちよは、ソファーに座り、手元にあったリモコンでチャンネルを変えた。
画面はテレビ東京の「なんでも鑑定団」になっていた。
「全く、こんなもんよく視るけえな!」
「別にいいじゃろ!其れよりとりごろうにとりっぴい、さっさと風呂入っちまいな!!」
みちよは羽で、とりっぴいととりごろうを追いやった。
「へえへえ!」
「分かってるよ、祖母ちゃん!!」
そう言い二人は、風呂へと向かった。

次回は、第2章「事件の始まり」!御楽しみに!!

後記
愈々始まった新規の連載。今回はオリキャラとしてしまじろう達の通うちゃれんじ園のほっぷ組の子、即ち一年下の“後輩”を出してみた。
アニメだと、年少クラスのほっぷ組や年長クラスのじゃんぷ組が描かれていないので、この際に登場させてみた。
さて、今後も色んな所で彼らは活躍していくので是非お楽しみに!


其れでは、ここからは今週のしまじろうについてである。(BS11の場合は9月6日の放送になる。)


今週は、メインキャラ以外で唯一、両親が揃って登場しているまるりん、其の中でも母・ささこが主役な気がした回であった。
早速、思ったことを述べると、先ず冒頭でしまじろう達がサッカーをしているシーンである。

このシーンは去年も、第173話「おおきいことはいいことなのだ!」の冒頭でも同じようなことをやっていた。然し思うのは、「このシーンはぶっちゃけ居るのか?」と言うことである。

今回の展開のことを考えれば、例えば、まるりんの家(パン屋なんだから、名前があるはずだと思う。「ササキベーカリー」とか・・・。)に、メインの誰かしらが使いに行くと、其処にまるりんが、今回の展開にあったように、掃除中にへまをしたことで浮かない顔をしていた。と言う方がベターだった気がする。
つまり、言いたいのは、あのサッカーのシーンは、全く意味をなさないので、あの展開は無くてもよかった。と言うことである。

さて、今週はまるた・ささこのささき夫妻が、第168話「おかあさんはチャレンジャー」以来、約1年2ヶ月振りの登場であり、ささこはわお!では2回目の登場であった。
しかし、そんなささこが、ヘソカとわお!とでは顔つきが違うと言うことを知ると、多分驚くことだろう。
こちらである。因みに、ヘソカでは1回(しまじろうヘソカ第73話「げんき大さくせん!」)しか登場しておらず、台詞も1度しか喋っていなかった。
hrtio_convert_20160827230642.png
しまじろうヘソカ
wqsx_convert_20160827231023.png
しまじろうのわお!

注目すべき所は、目の描写である。
以前は、まるりんに似たような目つきであるのに対し、今は、何故か白目の描写が追加されている。
これに関しては謎である。
実際のパンダは、まるりんのような目であるのが自然なのに、何故ささこは“目を整形”したのだろうか?
そんなささこは、まるりんの“ヘマ”を叱ると言うことが無く、まあ誰もが「こんな母親だったらな・・・。」と思ったのではないだろうか?(其れに、今回は名言も色々と残した気がした。)
後は、何かと熱意を持っている、そんな所だろうか。(初登場の時も、まるたとはライバルだったが、結果として意気投合し、ゴールインした、と言うことであった。)

さて次に、まるた。
まるたについては、前回も触れたが、中の人はうえだゆうじである。其のうえだゆうじは、主人公・しまじろうを演じる南央美の旦那なのである!
つまり、今回の話は約1年振りに、うえだゆうじ・南央美夫妻が共演した作品になる。(中の人的に見ると、夫婦だが、キャラ的に見ると、唯友人の父親と娘の友人である、と言う全く接点が感じられない雰囲気であるが・・・。実際、しまじろうはまるたを「おじさん」と呼んでたしw(妻におじさん呼ばわりされる夫・・・。)

所で、しまじろうだとこの二人の共演は稀だが、他のアニメを見ると、例えば「おじゃる丸」の場合、「小鬼トリオ」のアカネが南央美で、キスケがうえだゆうじ(旧称:上田祐司)である。(因みに、残るアオベエは一条和矢
つまり、「おじゃる丸」だと、略共演である。

そんな訳で、まるた・ささこの久々の登場のお気持ちは如何だろうか?
jne_convert_20160827230815.png
まるた「主人公の旦那(ry・・・いや、何か僕としては嬉しいけどね・・・でも、もっと増やせないのかな・・・?」
tqws_convert_20160827230944.png
ささこ「私は2回目だったけど、すっかりアニメにはなれた印象だわ!何時呼ばれても、準備はバッチリよ!この調子でもっと私にお声をかけて頂戴ね!」

おっと、忘れてた。
ヘソカとわお!とでは、ささこは整形したかのようだと前述したが、実は嘗て、まるたによく似たキャラが登場したことがあった。

其れはこちらである。
jrt_convert_20160827235517.png
この人物が登場したのは、しましまとらのしまじろう第459話「ふしぎなパン屋さん」で、彼は、謎の街でパン屋を営む人物であった。
若しかすると、まるたは、この人物をモチーフにした可能性もある。

所で、ささこがコンクールで優勝を目指して作っていた「ピロシキ」とは何なのかご存知の方は居るだろうか?
作中で、まるたが説明していたが、まるたは「外国の料理」としか言っていなかった。

詳しく解説すると、「ピロシキ」はロシア料理の一種で、ロシアではかなり国民的な料理なのだと言う。そして、主にスイーツ感覚として扱われているらしい。
でも、それを餃子の形にしようとして、「ロシアに中国」の要素を加えたささこには一寸笑ったがwまあ、ロシアと中国も隣国だしwww結果として、以前の“痩せこけたまるた”に敗れて、餃子を見たくなくなった訳だが・・・。)

さて今回の展開だが、“ある一つを除いては”完璧であった。
では、ある一つとは何なのか?
こちらを御覧頂きたい。
hef_convert_20160827121159.png
これから言いたいこと、
やはり“服装”である。

まるりん、いい加減夏服着ろよ!!

此処の所登場していたキャラは、ヘソカには夏服が無かったので、攻めてが「改善しろ!」だったが、まるりんは一寸様子が違う!
trehgiuser14752460lkjh.png
これが、ヘソカのまるりんの夏服である。
otyukrty_convert_20160321135607.png
しかも、ちゃれんじ園のメンツの場合は、上記の2枚を見ても分かる通り、ヘソカとわお!とで普段着が変わっていないのだから、夏服の設定も生かしてもいい気がする。
なのに、何故この設定は捨てたのだろうか?メインキャラは、春夏秋冬で服装変えていると言うのに、他のキャラは変えていないので違和感だらけだと言うのにも拘らず・・・。(其れに、これもメインと比較してのことだが、まるりんが外出時に帽子を被っていないと言う所でも違和感があった。)

イラストレーターさん、見てたらこの真相を教えて下さい!!

そして今回の実写パートでは、特に述べるべきことは無いが、強いて言うなら「せかいはパラダイス」が何週間か振りに、「かんさつちゃん」は久々であった。

そんな今回の話だったが、次回はちゃれんじ園も2学期が始まり、あの豹・・・たまさぶろう以来の転校生がやってくると言う話である。
思えば、今年3月、ぶうたが居なくなったばかりである。そんな中、新たにやってくるのは、白熊の少女のようである。(中の人は若しかすると、ぶうた(と前任のケン)を演じてた戸田亜紀子?)
彼女は、ぶうたも知らなければ、らむりんに至ってはもっと知らないのである。だが、次回は新キャラが登場すると言うことで、此れは此れで楽しみである。あの豹さんが登場しなければもっと楽しみだがな!(因みに、予告では映っていなかった。)

そして、次回はサブタイの背景は夏仕様だったが、9月になるのでメインキャラは衣替えをし、服装は元に戻ると思われる。(日常のシーンがあるかどうかは分からんが・・・。)
だから、今シーズンの冬こそは絶対頼むぜ!(メイン以外にも、ちゃんと上着を着せるとか・・・。)

次回は視れるかどうかは分からないが、視れれば視たいと思う。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント