ちゃれんじ園 オフ  ~グルメ屋敷の恐るべき謎~ 第10章

大分御無沙汰である。
この度は、所用でうp出来なくて大変申し訳ない。

さて、大変長らくお待たせしたが、本日予定通り、第10章をうpしようと思う。
其れでは始めることとしよう。

                前回の粗筋
しか子の叔母であるカズミと言う人物から誕生日パーティーの招待状を貰ったしまじろうの担任のしか子。一行は、ちゃれんじ島から遥々、パーティーが行われる京都までやって来た。其処には、フランスに引っ越したらむりんや、ドカペ三兄弟の姿もあった。久々の再会に喜ぶしまじろう達。だが、パーティーの最中、カズミが何者かによって浚われてしまう。犯人側のサンカクの誘導の元、監禁現場の近くまで来たしまじろう達。其の目の前に掛かっていた吊り橋が何者かに落とされる。其の時、落とした犯人が姿を現すのであった。そして、何故カズミが連れ去られたのか?そして、連れ去った犯人は誰なのか?遂に真実が、明かされる!

其れでは、第10章を始めよう。

           第10章 監禁の理由(わけ)
「マ、マルオ!!其れにシカクも・・・!!」
しまじろうは、岩陰から姿を現したマルオとシカクに向かって言った。そして、
「さっき、橋を落としたのは君達なの?!」
怒り交じりでしまじろうが聞いた。
「ああ、そうさ!俺達がこいつを使って落としたのさ!」
と、マルオは何かを企んでいる顔をしながら、鍬の刃のような金属の物体をしまじろう達に見せた。そして、シカクが続けた。
「これはカッターブーメランって言うのさ!これはだな・・・」
シカクが凶器の説明をしようとした時である。
「良くも私達を脅かしてくれたわね!!」
らむりんが怒り交じりでマルオとシカクに詰め寄った。すると、真横でニヤついているサンカクも睨み付けた。
「サンカクも怪しいわ!あの時、口笛を鳴らしたのは、サンカクでしょ!あの口笛は、マルオ達に、「橋を落とせ!」って合図をしたんでしょ!」
サンカクは、ニヤついた表情から、一転し怖々とした表情になった。しかし、黙ったままであった。
「其れよりも、しか子先生の叔母さんは何処なの?」
みみりんも詰め寄る。
「そうだ!叔母さんを返せ!!」
とりっぴいも詰め寄る。そして、しか子とにゃっきいときりんたもその場に詰め寄った。詰め寄られると、今まで何かを企むような表情をしていた二人は一気に怯え顔になった。
「わ、分かったよ・・・。返してやるから、おいら達の話を聞いてくれよ・・・。」
と、シカクは両手を体の前に持ってきた。
「じゃあ、話してもらうわよ!どうしてこういうことしたのよ?」
にゃっきいが怒り交じりで行った。すると、
「サンカク君!貴方もよ!私の叔母さんをどうして浚ったの?」
しか子の隣に居たサンカクを見ながら、しか子が言った。すると、真っ先に口を開いたのはしまじろう達と一緒についてきたサンカクであった。
「さっきも話したけど、あの夫人に苦しめられた人を救いたかったんだ・・・。」
サンカクは先程言っていたことを復唱した。
「其れはもう分かっているよ!鸚鵡返し何かしなくていいから答えてよ!」
しまじろうが其の言葉を言った瞬間、「鸚鵡」という言葉にとりっぴいがビクンとした。
「どうしたの?とりっぴい・・・。」
にゃっきいが尋ねる。すると、
「御免御免!しまじろうが言っていた「鸚鵡返し」って言葉に反応しちゃってね!」
「もう、とりっぴいったら・・・。其れよりも何なの?叔母さんに苦しめられた人を救いたかったって・・・?」
みみりんは、マルオ達のところにいるサンカクに向けて聞く。
「そうよ。もったいぶらないで話しなさいよ!」
らむりんが促した。更にしまじろうも続ける。
「そうだよ!其れにシカク、さっき高速道路のPAのトイレで会った時、「サンカクの後をついてきた」って言っていたよね。なのにどうしてここに・・・サンカクよりも先の場所に居るの?」
すると、今度はマルオが口を開いた。
「分かったよ。其れも含めて話すよ・・・。」
そう言うと、三人は困り果てた顔をし、重い口を開いた。
「先ず、お前達が探している夫人は、あの古寺の中にいる。」
と、マルオは奥にある、先程から中から明かりが見えている廃寺を指差した。
「本当なの?私の叔母さんは、無事なの?」
しか子が尋ねる。すると、シカク答えた。
「うん。彼女は無事だ!唯、彼女は逃げられないように縛ってある。其れと、あの方達が、彼女を監視しているよ。」
「あの方達って誰なの?」
とりっぴいが尋ねた。今度はサンカクが答えた。
「君達は知っているかな?彼らのことを・・・。」
「もったいぶらないで教えてよ!誰なのよ!!」
と、らむりん。次に口を開いたのはマルオである。
「じゃあ、名前だけ教えるよ。名前は、ドット、からくさ、ペイズリーって言って、彼らは青い猫で俺達と同じ三兄弟だよ!」
「何だって~!!」
しまじろう達は驚いた表情をした。

「彼らを知っているのか?」
其の表情にマルオが尋ねる。
「勿論、知っているよ!僕達、京都に来た時にホテルで会ったんだよ!久々に会ったからとっても嬉しかったけど・・・まさかドット達が叔母さんを連れ去っていたなんて・・・。」
しまじろうは言葉を失った。すると、みみりんが閃いたように言った。
「じゃあ、あの会場に何かを投げ込んで、爆発させたり、叔母さんを連れ去っていたのは・・・!」
「ああそうだよ。ドット達の仕業さ!先ずドットが、会場に煙を充満させ、其の後に爆発をさせる物を会場に投げ入れた。そして、からくさとペイズリーが、黒尽くめの格好をしながら煙が巻かれた会場に侵入し、困惑している夫人に、睡眠薬を浸けたハンカチを嗅がせて眠らせたわけさ。そして、からくさとペイズリーで会場から夫人を連れ出した後、屋敷の庭で夫人を縛り付けて、屋敷の駐車場に止めてあった黒い車のトランクに入れて、ここに来たって訳さ!」
「ということは、やっぱりあのメエメエ博士は、あの車を運転して、ここまで連れて来ただけってことなのね。」
マルオが自白をすると、にゃっきいが納得したように答えた。三人は一斉に頷いた。
「じゃあ、マルオ達は何をしていたの?其れに、どうやってここまで来たの?」
しまじろうが尋ねる。其れにはシカクが答えた。
「おいら達は、一応会場を監視していたのさ。だけど、サンカク兄ちゃんがしまじろう達に見つかっちまったのはおいら達も想定外だった。あの時、サンカク兄ちゃんが居なくて、おいらとマルオ兄ちゃんと連れて来てもらった人で探したんだが、見つからなかった・・・。だけど、おいらとマルオ兄ちゃんだけでも大丈夫って思って、サンカク兄ちゃんだけを残して、おいら達もここまで来たんだ。」
「そして、俺達がここまで来た方法は、さっきあの駐車場に青いスポーツカーが止まっていただろ?あれでここまで来たんだよ。そして、運転していたのはカーバー博士なんだ。」
マルオがシカクに続けた。しまじろう達は意外な人物だったことを知り、全員は顔を見合わせる。だが、にゃっきいはカーバー博士のことを知らないので、若干の疑問を覚えていた。すると、
「さっき僕、あの車の中を見たら、確かにカーバー博士が居たよ。ということは、さっき高速道路のPAのトイレでシカクと出会ったのは・・・!」
しまじろうがハッとした顔を浮かべた。
「そうさ。出遅れていた僕が、シカクと運よく合流しただけなんだ。」
「でもさ、それでも気になることがあるんだよ・・・。さっきトイレでサンカクは、シカクと何について話していたの?」
しまじろうが再び聞いた。サンカクはまた答える。
「実は・・・さっき、料金所のETCで止まったでしょ・・・。あれ、実は僕が止まるように仕向けたんだよ。シカクと一緒に、そのようにしていたことを話していたんだ・・・。」
そう言うと、サンカクは顔を俯かせた。今度はしか子が怒り交じりで尋ねる。
「そう言えば、あのカードを料金所の人から受け取った時、一寸汚れた跡があったけど、あれやったの貴方達なの?」
「そうです。あれは僕とシカクが、あのカードを泥塗りしたんです。でも其れは、あのカードを機械に戻す時、ちゃんと拭き取っておきましたけど・・・。」
サンカクが答えた。すると、今まで黙ってマサシの自白を聞いていたきりんたが尋ねた。
「そういうことだったのか・・・。其れよりも、話してよ。どうして、先生の叔母さんを連れ去ったの?」
「其れは、あの夫人に苦しめられていたシェフ達を、救いたかったからさ!!」

マルオがカミングアウトをした。すると、
「シェフって、僕がさっき厨房で見た三人のおじさん達のこと?」
しまじろうが疑問を浮かべた。
「そうさ。元々は大勢のシェフ達が居たあの屋敷の厨房が、三人だけになってしまったとはね・・・。本当に俺達も吃驚だよ・・・。」
「其れってどういうことなの?」
今度はみみりんが疑問を口にした。
「おいら達が、其れを知る切欠になったのは、ちゃれんじ島にある長期に亘って臨時休業をしている店があったことなんだ。」
「あ!其のお店僕知っているよ!大分前に、僕の家族皆で其のお店で夕食を食べようとしたら、「暫らくお休みします」って張り紙が出ていたのを見たよ!で、其れから僕が其のお店の前を通る度に、其の張り紙が張ったままだったから、もうこのまま閉店しちゃうんじゃないかな・・・。とかって思っていたけど・・・。」
しまじろうが、思い出すように言った。シカクは続けた。
「そうさ。其の店のことさ。そして、おいら達で色々と調べてみたら、其の店の店長とちゃれんじ島に住んでいるある外国人が知り合いの関係であることが分かったんだよ。」
「外国人って・・・若しかして、リチャードのこと?」
とりっぴいが言うと、すると、マサシは驚いた表情を浮かべ、
「君達、リチャードさんのことを知っているのかい?」
サンカクが尋ねた。
「うん!知っているよ!確か、普段はガオガオさんのふしぎ堂にいて、良く僕達と一緒に出掛けたりするんだよね!」
と、しまじろう。今度はマルオが続けた。
「そうなのか・・・。なら話は早い。俺達が、其のことを知ると、先ずは其のことを知る切欠となったリチャードさんのブログやTwitterにアクセスして、彼に近づくことにした。そして、ブログを通じて、リチャードさんのPCのメールアドレスを知り、其処から俺達とリチャードさんとのやり取りは始まったんだ。リチャードさんは、色々なことを俺達に教えてくれた。中でも興味深かったのは、其の料理人と定期的に連絡を取っていることだった。其のこともあってか、何故長期休業が続いていたのかが分かったよ。」
次に、サンカクが続ける。
「其のシェフは、自分の店に態々京都から来た例の夫人と近所に住むとある女性が料理を食べに訪れたんだそうな。そして、料理の注文を受けるなり、直ぐに自前の料理を作ったんだが、如何もその際に味付けを間違えてしまったらしい。其のことに怒った夫人と連れの女性は彼に「何よこの味は!貴方、料理人としての素質があるのか?」等と叱ったんだそうな。しかし其のシェフは、味付けを間違えていたということを説明しようとしたんだが、彼女達は聞いてくれなかった。夫人は料理をそのままにして、二人分の食事代を払って、店から立ち去ったらしいが、もう一人の女性は其のシェフを強引に連れて、自宅に監禁したんだそうな。」
「一寸待って、貴方達。若しかしてその女性って、カズエって言う人?」
しか子が尋ねた。すると、今度はシカクが答えた。
「え?彼女を知っているんですか・・・?」
「ええ、知っているわ。私のもう一人の叔母よ。確か、カズミ叔母さんの妹だったわね・・・。」
すると、しまじろうも口を開いた。
「僕も知っているよ。お母さんの友達で、家が近くだから、良く僕達を食事に招いてくれた人なんだよ。という事は、まさか僕のお母さんとはなちゃんは・・・。」
マルオが答えた。
「恐らく、そのカズエって人に襲われたんだろうね・・・。其れで、さっきの続きなんだが、ちゃれんじ島で其の騒動が起こったことを知った俺達は、更に情報収集してみることにした。すると、同じ様なことが京都でも起こっていたことが分かったのさ。其れについて探ってくれたのが、あのドット達三人なんだ。ドット達は京都を訪れていて、観光がてら有名料理店で食事をしようとしたら、やはり長期に亘って休んでいる店を見つけたんだそうな。最初はドット達も気にしていなかったんだ。だが来る日も来る日も其の店の休みは続いていたらしい。其れでドット達も不思議を抱き始めたんだそうな・・・。」
「そう言えば、とりっぴい達が京都に到着した日に、NHKのニュースで言っていたような・・・。」
と、とりっぴいはあの日、客室で視ていたニュースの内容を思い出した。
「じゃあ、マルオ達はどうやってドット達と知り合ったの?」
らむりんが質問をした。
「其れも、彼らのブログから知ったのさ。ブログを通じて、互いの連絡先を交換して、さっき言った夫人を浚う計画を立てていったのさ。更にドット達は、其の夫人のことも色々と調べてくれたみたいで、意外な素顔が分かったんだよ。貴方は分かりますよね?」
マルオがしか子に顔を向けてそう言うと、しか子だけは分かった顔をしていた。そして、次に言ったのはサンカクだった。
「そう。あの夫人と其の妹は、表向きでは上品打っていて、クックパッドで自分達が作ったレシピが有名になる程料理通だけれど、裏向きではとっても我侭でおっかない人なんだよ・・・。」
「そう言えばそうね。私は子どもの頃から、其の叔母さん達と付き合っているから分かるわ。確かに、私の親戚の皆で食事をした料理店で、料理に文句があると直ぐにその場に居たウェイトレスや厨房からシェフを呼び出してまで謝罪させていたわ・・・。私はそんな叔母さんが怖くて、あの時は何も言えなかったのよ・・・。」
しか子は昔を思い出していた。其の様子に今度はシカクが続ける。
「そうだったのか・・・。其の通りさ!あいつら姉妹は味の好みが煩くて、シェフ達が作った料理に対して一々ケチを付けるんだそうな。勿論、さっきも言ったとおり、たとえ味付けを間違う等、シェフが其の時に偶々ミスをしても例外無くだ!だが、例えミスをしていなくてもシェフはシェフなりで其々やり方って言う物があるから、それに対して反論する奴も居る訳だ・・・。」
「反論したら、あいつら姉妹は、其のお前達の通うちゃれんじ園の担任のその人が言っていた通りだよ。そう、ブチギレちまうんだよ!そして、怒ったカズミって夫人は、其のシェフを自分の車に乗せて、奈良の信貴山って所まで連れて行き、其処にあるとある空き家に閉じ込めちまっていたのさ!」
マルオは、途中でしか子を指しながら言った。しかし、其の言葉に一同は目を丸くし、驚愕の表情を見せていた。そして、サンカクが続けた。
「このことを知ったのは、やはりドット達のお陰だった。ドット達は、其の車にGPSを付けてくれていたお陰で、其の場所は割り出せた。しかし、あのカズミって言う夫人は、其処にある空き家探しに大分苦労したことだろうね・・・。多分、あいつの屋敷やカーナビの検索履歴、其れにドット達が付けてくれたGPSのデータなんかを調べれば、色々と証拠が出てくるだろうな・・・。」
「そうだったんだ。家のお母さんとお祖母ちゃんは、よくクックパッドを見て、其の料理について語っていたこともあったのに・・・。」
と、にゃっきい。
「私、思い当たる節があるわ。さっき、あの会場で食事をしていた時に、私のクラスの子で子役としては有名なある子が、京都の太秦にある料理店のビーフステーキをクラスの他の子達と一緒に食べていたんだけど、其の時、「其のお店の料理人が作った物ではない。」って言っていたのよ。」
しか子が思い出したように語ると、
「そう言えば変だよね・・・。有名な料理店の人を集めておきながら、其の人に作らせないなんて、僕も先生のたまさぶろう君達の話を聞いていて、本当に妙な話だと思ったよ。」
しまじろうが、それに対する思いを言った。
「じゃあ、あの時しまじろうとぞうたとかんたとけんとと見た、あの人達は・・・?」
とりっぴいが口を開いた。
「多分、あの人達は、叔母さんに逆らわずに、言われた通りの料理を作ったんだろうね。だから、叔母さんに連れて行かれることは無かったのね・・・。」
と、らむりん。
「とりっぴい達は、途中から来たから分からないけど・・・凄くビクビクしてたよね・・・。」
とりっぴいが、少しゾーッとした表情を浮かべた。
「多分、あの叔母さんのことが怖がっていたんだよ!でも、其れなら何で、お母さんとはなちゃんは、其のカズエっていう人に襲われたんだろう?お母さんは招かれただけで、料理なんて作っていないのに・・・。」
しまじろうが疑問を浮かべた。すると、
「多分、ちゃれんじ島で、叔母さん達に料理を振舞った其のシェフのことを知ってしまったんじゃないかな・・・。ほら、「自宅に招かれた」って言っていたから、其の監禁現場を見てしまったとか・・・。そして、口封じのために、襲われたのかもね・・・。」
きりんたが、推理力を働かせた。其の時しまじろうは、怒りを込み上げ来たようだった。
「其れだけの理由で、僕のお母さんとはなちゃんまで巻き込むなんて・・・。叔母さんともう一人の先生の叔母さんのことを、僕は許さない!」
そう言うと、しまじろうは手をグーにした。
「じゃあ、マルオ達!みみりん達を案内してよ!」
みみりんが、案内を促すと、
「ああ!こっちだ!」
しまじろう達は、マサシの誘導の元、廃寺へと歩を進めた。

一方、廃寺の中では・・・、
「さあ、いい加減白状しろ!お前がやったことを言えば、俺達はお前を解放できるんだ!」
ドットが説得を続けていた。
「だから何度言っても知らないって言っているのよ!とにかく、このロープを解きなさいよ!」
カズミは未だに反論を続けていた。
其の様子をしまじろう達は、廃寺の直ぐ其処で聞いていた。
「今の聞いた?あれ、ドットだよ・・・。」
しまじろうが他の全員に、囁くように問い掛けた。一斉に頷く。
「おっかないこと言っているわね・・・。」
みみりんが同じ様に、囁くように答えた。
「そうだね。僕もパーティーの時に見た限りでは、上品な感じがしていたのに。こっちが本当の素顔って訳なんだね・・・。」
きりんたも答える。
「な?聞いた通りだろ?さっき俺とシカクが先回りして、辿り着いた時からあの調子なんだよ・・・。もう、キンキンに騒いでいて、本当に耳がおかしくなって来そうだよ・・・。」
と、マルオ。
そう言うと、一行は廃寺の中へと入っていくのであった。廃寺の襖が開くと、ドカペは一斉に驚いた。
「あ~!!お前ら~!!」
ドットは目を丸くしていた。
「ど、どうしてしまじろう達が・・・こんな所に・・・?」
からくさが続ける。
「どういうことなんだよ!マルオ達!!」
と、ペイズリーはしまじろう達の前に居たマサシを睨み付けた。すると、マルオは困り顔で口を開いた。
「話は後だ!」
そう言うと、ドカペは表情を戻した。そして、しまじろう達は拘束されているカズミに近づいた。すると、
「あら、しか子さん!私を助けに来てくれたのね!貴方なら助けに来てくれると信じていたわ!其れに教え子の坊や達も・・・。私、この猫達に、とっても酷い目に逢っていたのよ・・・。そう思うと、震えが止まらないわ・・・。さ、ロープを解いて頂戴!」
先程までの怒鳴り散らした表情は煙のように消え、急に大人しくなった。カズミの顔を見ると、パーティーの時のように輝いていた。
その時である。ロープを解いてくれると思ったしか子が、思い掛けないことを口にした。
「叔母さん・・・、誕生日パーティーで雇ったあのシェフ達を苦しめていたって本当なの?」
カズミがしか子の表情を見ると、怖々とした表情であった。子どもの頃から見てきた思わぬの表情に、唖然としていた。すると、カズミの目が釣り上がった。
「な、何よ!しか子さんまで・・・!ということは、まさか・・・!しか子!あんたもこの猫達の一味なのね!私を油断して浚うなんて!!しか子!あんたも、其の教え子の坊や達も許せないわ!!解放したら、即警察に言って、牢屋にぶち込んでやるから!!」
と、カズミは、今まで敬称を付けて呼んでいたしか子を呼び捨てにするなど、怒りが込み上げてくるのが分かった。
「落ち着いてよ・・・。叔母さん・・・。」
だが、しか子は落ち着いたトーンでカズミに言った。
「叔母さん、私は貴方を助けに来たのよ!勿論、この子達もそうよ!」
と、後ろに居たしまじろう達を指した。そして、
「でもね、叔母さんに聞きたい事があるのよ。真面目な話なのよ!最後まで聞いて頂戴!!」
しか子は既に、目が潤んでいた。
「分かったわ・・・。其れで、何のことなのよ・・・?!」
カズミは声が上擦っていた。そして、しか子が聞いた。
「叔母さん・・・叔母さんのあの家には、京都市内から多くの料理人を雇ったって言っていたわよね・・・。其れもとっても沢山の人を・・・。」
「それは・・・私は料理通だから当然のことじゃないの・・・。」
「でも、私、あの調理場を見ちゃったのよ!そしたら、たったの三人しか居なかったわ!勿論、私の教え子のこの虎の子と鸚鵡の子も見ていたわ!」
と、しまじろうととりっぴいを指し示した。そして、しか子は続けた。
「他のシェフを如何したのよ!答えてよ!!」
既に、泣きそうな表情であった。しまじろう達は其の表情に何も言えなかった。
「私は何も知らないわ!」
カズミはしか子の前でも容疑を否認した。すると、
「未だそんなことを言っているのか!!いい加減話しやがれ!!この糞婆!!」
と、ドットは容疑を否認し続けるカズミに怒りを示し、再び突き飛ばそうとした。すると、
「止めて!ドット!!」
今まで黙っていたしまじろうが叫び、ドットを静止をした。すると、からくさが続けた。
「僕達、あの屋敷の影から、料理人を屋敷の外に連れて、そして車に乗せていたのを見たんだよ!其の上に、写真も撮らせて貰った!其れに、悪いけど、あの車にはGPSをつけさせて置いた。其のデータを見れば、何処に居るのか分かるだろうね!」
からくさは、一台のデジカメを取り出すと、其の写真を画面に表示させた。そして、其の画面を表示させたまま、とりっぴい達に見せた。
とりっぴい達が一斉に画面を見ると、確かに一人の男とカズミが写っていて、カズミが車に男を乗せている物であった。
「さあ、あのシェフ達を返しやがれ!!」
と、ペイズリーが続けた。だが、未だにカズミは口を割らなかった。
「おかしな言いがかりは止めて頂戴!あんな、三流シェフ同然の屑共なんてどうなったって知らないわ!!」
すると、一番後ろに居たマサシも飛び掛ろうとした。其れを、とりっぴい達が止めた。そして、しか子は落ち着いたトーンで言った。
「叔母さん、貴方が認めないのなら、この子達と他の教え子達の皆で手分けして、あの家を徹底的に調べるわ!若し、何か証拠が見つかれば、全てが明らかになるのよ!」
すると、カズミは悔しそうに顔を歪めた。
「だからなんだって言うのよ!しか子!!其れにあんた達も!!私は何も悪いことはしていないんだからね!!もう一度言うわ!何にも悪いことはしていないのよ!!」
「惚けんじゃねえ!!貴様!!」
今度はマルオが詰め寄った。
「もう、いい加減にして頂戴!早くロープを解いて!!さもないと、警察かあいつらと同じ目に・・・。」
言いかけた瞬間である。カズミは口に手を当てた。其処にいた一同は遂に襤褸を出したことが分かった。
「今、お前、墓穴掘ったな・・・!俺は聞いていたぞ!!お前の自白を!」
と、ドットは鬼の首を取ったようにカズミに向けて、途中から叫ぶように言った。すると、
「もう無駄だよ!叔母さん!!今の言葉で、僕は叔母さんが悪いことをしていないって言うのが噓だって分かっちゃったんだから!」
しまじろうが真剣な表情で、カズミの降参を求めた。
其の様子に、カズミは口を開いた。

次回予告
しまじろう「やあ、皆!皆は、食べることについてどう思う?僕は、大好きなドーナツを食べることを思うととっても満足だよ!でも、しか子先生の叔母さんはどうなのかな?そして、僕達は、今まで見たことの無いしか子先生の姿を見たんだ!果たして、どんな姿なのか?次回、第11章 しか子の涙おっ楽しみに!」

後記
今回は、しまじろう内の二大三兄弟である、ドカペとマサシの共演が見所なのではないだろうか?ちゃれんじ園の関係者であるしか子ときりんたは、初めて会った訳だが、これからどのような辛みを見せて行くのかを期待したい。そして、愈々事件も解決編が近付いてきた。果たして、カズミを改心できるのか?次回に期待せよ!!


さて、今週の・・・と言いたい所だが、今週は視ていないので、先週のしまじろうについてである。(先週分の放送済みの地域は、この記事を書いている時点では、TXNの他、OTV、RAB、MTV、TVN、KTK、ABS、YTS、BBCのみである。WTVは明日放送予定。BS11では9月7日に放送予定である。)
え?先週は所用なのに、どうやってしまじろうを視たのかって?御尤もである。
先週は、立川に居たため、TXN、其れもテレ東のしまじろうを視たのである。TXNのある地域で視たしまじろうは、今年3月の京都で視たTVOのしまじろう以来である。そして、いつもの土曜日に裏技を使って視ている時と違う所を味わいたかったので、以前見たく、字幕テロップを出しながら視聴した。

先週は、先々週の続き的な感じで、バンガローに泊まりに来た縞野一家の話であった。この話で、一番重要だと感じたのは「情報収集」かな?と感じた。
その中で、印象深かったのは、夜遅くになり、雨風が強まって来た。其処で、スマホで情報を収集しようとしたしまたろうであったが、スマホの電波が届きづらい所一家が宿泊しているバンガローがあった。其の時の"奥の手"として持ってきたラジオであったが、実家に置き忘れてしまった。実家でも、しま吉とすみれがTVの天気予報を視て不安になっていた時、ラジオの置き忘れにすみれが気付いた。其処で、しま吉が届けに来て、一件落着になった所かなと思った。(所で、ラジオの天気予報って若しかして、N○Kのラジオ深夜便?(毎正時にニュースと天気をやっているあれ。(ラジオの感じから何となく・・・。)))
然し、スマホは電波が入らない(因みに、ドコモは結構入りやすいらしい。auやソフトバンクは入らないこともあるらしい。)のに、ラジオは良く入ったなと思ってしまった。(因みに、AMとFMでは、AMが遠くまで聞こえるのでよく入るとのこと。(雑音混じりでも。)但し、感度的にはFMが上。)
更に、こういった時の情報手段として、ワンセグもありかな?とも感じた。(唯、ラジオ以上に入り辛いと思うが・・・。)

其れと、しま吉が免許持っていることを初めて知った自分であった。(と言うことは、免許持ちの設定が無いのはすみれだけってことになるな・・・。さくらは知っての通り、今年の春に免許取ったし。)

今週は視ていないので、9月14日のBS11の放送をお楽しみにすることとして(予告見た限りでは、たまさぶろうが登場していた。今月も結局出演かよ!と思って予告を視た。)、次回(9月5日)のTXNの放送では、風の噂によると何と園長が出てくるらしい。この話を知った時はマジで白けた。あの“糞熊親父”(これからそう呼ぶことにしましたw)は暫くの間、本当に出ないで欲しい・・・。本当にそう思える展開であった。(何か、自分が嫌いと思っているキャラはやたらと出るな・・・あの出しゃばってる豹野郎(たまさぶろう)にしろ、糞熊親父にしろ・・・。ってか、たまさぶろう、お前教材に出てないだろ?!(自分にも出ているのかは分かりません。)何でアニメでこんなにも出たがるんだ!!)
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ちゃれんじ園 オフ  ~グルメ屋敷の恐るべき謎~ 第9章

さて、このシリーズも第9章まで来た。
だが、本来毎週土曜日にうpして来たが、今回は前章のうpから未だ2日しか経っていない今日うpする。
其れは、前回にも伝えたが、今週土曜日は所用でうp出来ないからである。そのことから、今日うpすることとした。
其処を了承の上、今回の話を始めることとする。

               前回の粗筋
しか子の叔母であるカズミと言う人物から誕生日パーティーの招待状を貰ったしまじろうの担任のしか子。一行は、ちゃれんじ島から遥々、パーティーが行われる京都までやって来た。其処には、フランスに引っ越したらむりんや、ドカペ三兄弟の姿もあった。久々の再会に喜ぶしまじろう達。だが、パーティーの最中、カズミが何者かによって浚われてしまう。後を追おうとしていると、マサシ(モグラ三兄弟)のサンカクとシカクと遭遇した。しまじろう達は、犯人側のマルオとシカクをサンカクの誘導の元、追うのであった。そして、さくらとはなの訪問先の家でしまたろうが見た物とは?

其れでは、第9章を始めよう。

           第9章 監禁場所への道標
舞鶴若狭道を出てから数分後、サンカクが口を開いた。
「えっと、この次の信号を右にお願いします。」
と、国道27号から脇道に入るよう誘導した。
「分かったわ!」
と、しか子は右折車線に入り、ウィンカーを操作した。運よく、信号は青で、夜ということもあってか対向車も無く、あっさりと右折できた。其の道に入ると、何やら山中に続く道のようだった。そして、セレナは山中への道を進んでいくのであった。
更に数分後・・・、
「あそこの駐車場に入って下さい。」
サンカクは道路の左脇にある駐車場に入るように誘導した。しか子は怒りに満ちた表情で、セレナを駐車場に入れた。すると、
「あ!あの黒い車!!」
しまじろうは、会場から逃げるように走って行った例のジェッタを指しながら言った。
「そうよね。間違いないわ!!」
みみりんが続ける。
「あの中に、若しかして叔母さんと、犯人が・・・!う~ん、怪しい・・・。」
らむりんは確信した。そして、しか子は適当な場所にセレナを駐車させた。駐車させると、しまじろう達は勢いよくスライドドアから飛び出し、ジェッタに向かって走った。

「全く・・・民放TV局が2つしかないと寂しいもんじゃの~・・・。」
ジェッタの運転席では、ナビについているワンセグを視ながら、運転席の人物は不満を漏らしていた。
ワンセグには、FBC福井放送の番組が映っていた。と、其の時である。
「おい!しか子先生の叔母さんを返せ!!」
外から怒号がした、其の人物は運転席のドアを開けた。
「おや?君は・・・、しまじろうじゃないか・・・。」
しまじろうは出てきた人物に注目した。しまじろうは、怒りを一旦和らげ、驚いたような表情を浮かべた。
「あ、貴方は、メエメエ博士じゃないですか・・・。」
運転席から出てきたのは、白髭が特徴で、自称発明家のメエメエだった。
「いやあ、しまじろう・・・。それにとりっぴい達も久しぶりじゃの~・・・。」
メエメエは全く状況を理解していないのか、しまじろう達にいつも接していた表情のまま懐かしむように語った。するとしまじろうが再び怒り出した。
「久しぶりじゃないですよ!!其れより、しか子先生の叔母さんは・・・、カズミ叔母さんを何処にやったんですか?!!」
「そうですよ!とりっぴい、まさかメエメエ博士が犯人だったなんて吃驚ですよ!さあ、早く返せ!!」
とりっぴいがそう言うと、メエメエに詰め寄った。
「あ・・・、いや、とんでもない・・・。わしはあの夫人をここまで連れてきただけであって、パーティー会場で、夫人を浚う真似などしておらんぞい!」
「嘘は止めて下さい!メエメエ博士!」
と、らむりんは怒りを爆発させた。
しまじろう達はメエメエに詰め寄っていたが、初めて出会ったにゃっきい、きりんた、そしてしか子は如何すればいいのか分からなかった。だが、しか子も既に怒りに満ちた顔をしていた。すると、しか子が動き出した。
「貴方さっき、「叔母さんをここまで連れてきただけ」と言っていましたよね?という事は、別の人物が叔母さんを浚って言ったということになるんですが、其の人物は何処なんですか?」
しか子がメエメエに怒ると、メエメエは言った。
「分かりました。わしがやったことを話しましょう。わしは、あの人達の誘いに乗っただけなんです。数日前、“あの人物達”から「久々に会わないか?」と連絡を貰いました。そして、会うなり“あの人物達”から、あの夫人を浚う計画をされたのであります。わしは、当初はそんな犯罪紛いな行いに反対しました。しかし、「夫人は我々が浚うから、貴方は浚った後、夫人を監禁する場所まで、連れて行くだけでいい」と言われました。ですが、“あの人物達”は誘いに乗らないのが許せなかった様子で、わしは、嫌々其の誘いに乗りました。そして、あの会場に“あの人物達”と共に来たのであります。わしは、特に何もしていない間にも“あの人物達”は、浚う準備を着々として行ったのであります。そして、会場を爆発させた“あの人物達”は、すぐさま夫人を浚ってきました。夫人は眠らされている上に、体中をロープでグルグル巻きにされ、口にはガムテープがつけてありました。其の姿を見ると、「トランクに放り込め!」と、命じました。そして、ここまで来たのであります。その後、トランクから夫人を連れて、あの山中に続く道へと消えて言ったのであります。」
あの人物達を何回も連呼していたメエメエは山中に続く道に右手を差した。
一同はメエメエの自供を黙って聞いていた。すると、しまじろうが口を開いた。
「メエメエ博士、其の人物は若しかして、車の運転が出来ないのですか?博士は「連れて行って欲しい」と言われただけと言っていましたので、若しかすると其の人物は、車の免許を持っていないということになるのですが・・・。」
メエメエは答えた。
「そうだよ。其れに、“あの人物達”は、しまじろう達もよく知っている人物だよ。」
「誰なんですか?」
今度はみみりんが尋ねた。
「青い・・・。おっと!」
メエメエはそう言うと、口の前に手を当てた。しかし、しまじろう達は直ぐに誰なのか分かった。
「僕は分かったよ!皆は如何?」
と、とりっぴい達を見渡した。一斉に頷く。しかし、にゃっきいは、
「私は分からないわ・・・。」
と、首を傾げていた。するとしまじろうは、
「そうかもね。にゃっきいは未だそいつのことをあんまり知らないからね・・・。」
そう言うとにゃっきいは不満を募らせ、
「其れってどういうことよ!何で私だけ・・・あ、そっか、若しかして其の人物はらむりんがちゃれんじ島に居た時に知り合いだったってことだから・・・。」
にゃっきいは納得した表情を浮かべていた。
其の時である。携帯の着信音が聞こえた。
「あ、先生のかも・・・。」
しか子が言うと、右のポケットからスマホを取り出した。そして、通話を始めた。
「はい、しかのですが・・・。あ、はいはい・・・、あ、居ますよ!今変わりましょうか?・・・分かりました。少々お待ち下さい。」
しか子は一旦スマホを顔の横から離した。そして、
「しまじろう君。お父さんからよ!」
と、しまじろうにスマホを差し出した。
「え?」
しまじろうは不思議そうな顔を浮かべ、しか子からスマホを受け取った。そして、通話を始めた。
「もしもし、しまじろうです!」
『あ、しまじろう!お父さんだけど・・・御免ね!!こんなに遅くに!どう?パーティーは楽しんでいるかな?』
しまたろうが、電話の向こうで言うと、
「う、うん!結構楽しんでいるよ・・・!」
と、わざと楽しんでいる感じを何も知らないしまたろうに伝えた。そして、
『其れはよかった!其れでだな、しまじろう・・・お父さんからとっても大切な話があるんだ!いいか?よく聞いてくれよ!』
と、電話口の向こうで、言いかけている途中から真面目な感じを伝えた。
「分かった。其れで何?お父さん・・・。」
しまじろうが言うと、
『其れは、お母さんとはなちゃんのことなんだ。今日、近所のしまじろうも良く知っている人から食事の誘いがあって、出掛けたんだよ・・・。』
そう言うと、しまたろうは今日あった出来事をしまじろうに話し始めた。そして、
『・・・お父さんが、其の家にお邪魔した時のことなんだ。其の家は誰も居ない様子だったんだよ。其れで、家の中に入ったら、部屋の中でお母さんとはなちゃんが、よく分からない男の人と倒れていたんだよ・・・。』
しまたろうが伝えた時だった。しまじろうは、驚いた表情を浮かべた。
「え!?何だって!!?」
しまたろうは続けた。
『お母さんとはなちゃんと一緒に居た男の人は、特に命に別状はなかったみたいで、お父さんの呼びかけには反応したよ。でも、命にかかわるかも知れないから、直ぐに救急車を呼んで、お父さんも一緒に病院へ行ったよ。』
「そんな・・・、お母さんとはなちゃんが・・・。」
そう言うと、しまじろうは困り顔になった。
『其れで、今お父さんは、お母さんとはなちゃんが運ばれた病院の玄関で電話しているんだが、未だ詳しい結果は分からないみたい・・・。でも、お母さんとはなちゃんのことは大切だったからしまじろうに伝えないと行けないと思ったんだ。だから、しまじろうが帰ってくる日は、お父さん、空港まで迎えに行くから、特に何事も無ければ病院へ其のまま行こう!』
「分かった。お父さん・・・。有り難う・・・。」
既にしまじろうの瞳は潤んでいた。
『じゃあ、飛行機が着く時間とかしか子先生に聞きたいから、又変わってくれないかな?』
と、しまたろうは取り次ぎを要求した。
「分かった。じゃあ、しか子先生に変わるね。」
そう言うと、しまじろうはスマホを離し、しか子に、
「あの、お父さんが未だ話があるようです。」
と、スマホを返した。そして、しか子は
「あ、もしもし・・・。」
と、しまたろうとの通話を再び始めた。
しかしスマホを返したしまじろうは、その瞬間から落胆した表情になり、既に目から涙が滲み出ていた。
「どうしたの?しまじろう・・・?」
尋ねたのはみみりんだった。しかし、
「・・・何でもない・・・。」
と、後ろ姿を見せたまま俯きながら答えた。
「ねえ、如何したのか話してよ!友達じゃん!」
とりっぴいが問い詰めた。すると、しまじろうは泣き顔のまま振り返った。
「どうしたのよ?しまじろう・・・!」
にゃっきいがしまじろうの頬に伝った涙を見ながら聞いた。
「隠してないで話したら?そしたら楽になるよ・・・。」
らむりんが言うと、しまじろうが口を開いた。
「実は・・・」
しまじろうは、しまたろうとの電話の内容を話した。
「そうだったの。お母さんとはなちゃんがそんなことになるなんて・・・。」
にゃっきいが真っ先に同情した。
「でも、そんな状況になっても、頑張らなくちゃ何時ものしまじろうらしくないわよ!」
らむりんが元気付けた。すると、
「そうよね。みみりんも思い出すわ。遠足に行った時、お弁当忘れたことをしまじろう達に話していたらぞうたとぶうたに馬鹿にされたことを・・・。其の時しまじろうが、「友達なんだから、如何したのか話してよ!」って言ってくれていたわよね。」
みみりんも元気付けた。そして、
「だから、めげずに頑張ろう!一緒に叔母さんを救おう!」
とりっぴいが、羽をグーにして上に掲げた。
「しまじろう、僕とはちゃれんじ園に入園する前からの長い付き合いじゃないか!だから、何時までも落ち込んでいないで頑張ろうよ!僕が落ち込んでいた時も、しまじろうがいつも励ましてくれていたじゃん!」
きりんたも輪に入り、しまじろうを励ました。するとしまじろうは、涙を手で拭い、
「皆・・・有り難う!僕、叔母さんを救うためにも頑張る!」
少し元気付いてきたようであった。そして、
「良し!其れじゃあ皆で、叔母さんを助けに行こう!」
しまじろうは完璧に泣き止み、手をグーにして上に掲げた。すると、
「あ!一寸待ってて・・・。」
と、にゃっきいが言うと、慌てるようにセレナに戻った。しかし直ぐに戻ってきた。
「御免ね!それじゃあ行こうよ!」
にゃっきいが言った。するとしまじろうが何か気になったのか、にゃっきいに尋ねた。
「あれ?にゃっきい・・・。そのリュックは如何したの?」
にゃっきいが背負っている白いリュックを指しながら聞いた。
「あ!一寸ね・・・。」
「一寸、何?」
と、らむりんが聞くと、
「若しかして、食べ物でも持ってきたの?」
とりっぴいが目を半分閉じながら貶すような口調で言った。
「そんなわけ無いでしょ!とりっぴいじゃないんだから・・・。」
にゃっきいは苦笑いを浮かべた。
「さ、行きましょ!サンカク君!私達を案内して・・・。」
しか子はサンカクに案内を命じると、
「わ、分かりました・・・。」
怯え顔で答え、一同の先頭に立ち、カズミの元に誘導するのであった。
しまじろうも後に続こうとした時である。山中に続く道に入る手前にあった一台の青のRX-8に注目した。RX-8の所に来ると、横目で運転席を見た。すると、
(あれは?カーバー博士?)
しまじろうは運転席をこっそり覗くと、発明家のカーバーらしき人物が、運転席でシートを倒し、爆睡していた。
(どうして、カーバー博士がこんな所に・・・?)
そう思うと、しまじろうは口をへの字にしながら、目を離し、他の一行の後に続いた。

「う、ううう・・・こ、ここは・・・?」
カズミは目を覚ました。カズミの目に入ってきたのは何やら広い部屋のようであった。部屋はサーチライト並みの明るさの電気が灯っていたので、物凄く明るかった。カズミが見回すと、部屋の左右と正面には障子が張ってある引き戸があった。そして床面は畳張りであったが、古くなっていたのか、彼方此方からササクレが出ているのが分かった。どうやら、ここは廃寺ようであった。そして後ろには直ぐに板張りの壁があった。しかし彼女は、ロープで、体と手を拘束され、もがくことしか出来なかった。
「一体・・・誰がこんなことを・・・。」
と、カズミが口にした次の瞬間である。
「お目覚めかな・・・?」
真横から声がした。カズミが見ると其処には、三人の青い猫が居た。
「あ、貴方!一体どういうつもりなのよ!!早く私を放して頂戴!!」
と、三人に解放するように訴えた。しかし、三人は強張った表情を浮かべていた。
「其れじゃあ、その前に、あいつらにやらかしていたことを全部話せ!!」
怒鳴ったのはドットだった。すると、
「わ、私は知らないわ・・・!一体何のことなの!!」
カズミは無実を主張した。すると、
「嘘は止めようぜ~夫人・・・!僕達にはもうお見通しなんだよ~!」
ドットの左隣にいたからくさが言った。
「其れじゃあ、これは一体どういうことなんだい・・・?」
ペイズリーは、何枚かの写真を見せた。その写真には京都市内の有名料理店の写真であった。写真には「準備中」と店のドアに掲げられている物など、休業している店の模様を示した物であった。そして其れは何枚か撮られていたようで、其々違う日付が書かれていた。
「これが一体どういうことなのよ!私には何のことなのか・・・。」
すると、ドットが口を開いた。
「これはだな、お前があのパーティーに雇っていたお抱えシェフが働いている料理店の写真だよ!俺達が始めて京都に来た時、有名だって言うから、食事をしようとしたんだよ。そしたら、店が休みだったから、その日は諦めたんだ。しかし俺達は、どうしても其処の料理店の料理が食いたくて、その翌日も、翌々日も行ったんだよ!だが、店が開いている気配は一度も無かった。この写真は、その時に撮ったんだよ!」
すると、からくさが続けた。
「だから怪しいと思って、其処の店のブログにアクセスしたんだよ。そしたら、「今日は京都にある豪邸の夫人の所へ料理を作りに行く・・・夫人の誕生日はもう直ぐだって言うから、店は暫らく休むことにした。」という記事で更新が止まっていたのさ!しかも日付を見たら、僕達がその料理店に行く前の日付だったよ。」
更に、ペイズリーが続けると、からくさはポケットからスマホを出し、予めアクセスして置いたそのブログをカズミの前に見せた。
「其処でおいら達は更に調べてみることにした。すると、おいら達の知り合いで外国人の一人が、「ちゃれんじ島でも、何故か長期に亘って休んでいる店がある」という情報を貰ったんだよ!そして、あの料理店のブログに書かれていた記事からお前が一番怪しいと予測したんだよ!さ、早く本当のことを話せ!!」
ペイズリーもカズミに怒鳴りつけた。しかし、
「そんなのでっち上げに決まっているわ!店が何日も休んでいるから何だって言うの?其れだけで私を怪しむのはどうしてよ?!其れより私を早く解放して頂戴!さもないと、警察呼ぶわよ。」
と、体中をもがかせて、自分の携帯を探そうとした。しかし、
「悪いな夫人。お前の携帯は俺達が持っているんだ!返して欲しければ、正直に話すんだな!」
と、ドットは口元を吊り上げた。するとカズミは、
「いい加減にしなさい!貴方達!!私は何も知らないって言ってるのよ!!」
と叫んだ。するとドットがカズミの胸倉を掴んだ。そして、カズミに怒鳴りつけた。
「いい加減にするのはお前の方だろうが!!さっさと白状しやがれ!!この糞婆!!」
外にも聞こえるような声で言うと、カズミを突き飛ばした。
「ああ!!」
突き飛ばされたカズミは、壁に思い切り体を強くぶつけ、倒れこんだ。
その様子にからくさが言った。
「あんちゃん、どうする?」
ドットが言った。
「未だ話したくないようだな・・・。あの夫人、あそこまで我侭だとはな・・・。」
「それに、リチャードさんの言っていたことも怪しいしな・・・。取り合えず、暫らく放って置こうか・・・。」
ペイズリーが言うと、三人はもがき苦しんでいるカズミを見ながら、視界から離した。

その頃しまじろう達は・・・
相変わらず、凸凹の山道を進んでいた。辺りは街灯も無く、一行の持っている懐中電灯が周囲を照らし、空の真上の近くにある満月の月明かりが山々を照らしていた。一行は其の懐中電灯の明かりを頼りに歩を進めた。
大分山道を進めて言ったその時である。
「あ!あそこに吊り橋があるよ!」
と、しまじろうは懐中電灯を照らした先にある見た所、木で出来ている吊り橋を指で指した。
一行は足を止めた。そして、懐中電灯で吊り橋を照らした。
「良し!それじゃあ、行ってみましょう!」
しか子が指示を出した。そして、吊り橋に向けて歩き出すのであった。
やがて一行は、吊り橋の手前まで来た。吊り橋は、少し高い所に掛かっていて、吊り橋の下を見ると大分下のほうに川があり、せせらぎが聞こえていた。そして橋はというと、少し古ぼけた感じがしていた。と、その時である。
「あ!明かりが見えるよ!」
にゃっきいは吊り橋の先から見える明かりに指を指しながら行った。一斉に其の明かりに注目する。
しか子が懐中電灯を其の明かりに向けると、何やら廃寺のような建物が見えていた。
「若しかして、あの中に叔母さんと、犯人が・・・!」
と、らむりん。そして、
「良し!行きましょう!じゃあ、サンカク君、先に行ってね!」
と、しか子がサンカクに促した。こうして一行は、古ぼけた吊り橋に足を掛け、渡り始めた。だが、サンカク、しか子、しまじろう、みみりん、らむりん、きりんたが渡り始めた中、とりっぴいとにゃっきいは橋を渡ることを躊躇っているようであった。しかし、しまじろう達は気付いていなかった。
そんな中、にゃっきいはあることをしていた。にゃっきいは橋の手前で背負っていたリュックを下ろし、リュックからあれを取り出した。そして、にゃっきいは其れを鳩尾の辺りにつけた。そして、再び背負い、橋に足を掛けるのであった。
そして、にゃっきいが橋の真ん中まで来た其の時である。
ピー!!
何やら口笛のような音が真夜中の山中に響き渡った。既に向こう岸に辿り着き、橋から歩いて数歩の所にある岩が並んでいる所にいるしまじろう達も驚く。と、其の時である。
ヒュッ!
「わ!」
しまじろうの真上を何かが音を立てて掠め飛んだ。思わずしまじろうはその場にしゃがみ込む。其れは、吊り橋に向けて一直線に飛び、橋を吊ったロープを切断した。同時に橋が下に垂れ始める。しまじろう達は一斉に吊り橋の所へ駆け寄った。すると、
「あ!にゃっきい!!」
垂れ始めている橋の上ににゃっきいが残っているのを見つけ、声を上げた。しかし、既に遅かった。
橋は完全に垂れ下がってしまい、にゃっきいは下に落ちて行った。
「にゃっき~い!!!!!」
しまじろうは、これ以上出せない大声で、下の川に向かい叫んだ。其の叫び声は、山中に響き渡った。

にゃっきいは、只管下の川に真っ逆さまの状態であった。しかし、にゃっきいは真剣な顔をしていた。その時、其の表情のまま、先ほど鳩尾につけていたあれを押さえつけた。其の時である。背中に背負っていたリュックがある物に変化し、一瞬白く発行した。其れは虫の羽音のような音を立てていた。
すると、今まで真っ逆さまに落ちて行ったにゃっきいが、谷底を流れる川の水面に、顔がつきそうな所でターンをした。その際に、靴が水面に付き、少し飛沫を飛ばしていた。そしてにゃっきいは、まるで、正義の味方が空を飛ぶように、両手を上に挙げながら上昇を始めた。しかし、崖の天辺にいるしまじろう達は、未だに気付かない。
「先生!大変なんです!!にゃっきいが・・・」
と言いかけた其の時である。先程の何か羽音のような音が、つい今仕方吊り橋が掛かっていた崖の間からしていた。しか子に報告しようとしていたしまじろうもしか子も、そして他の一行も其の音に一斉に谷間に注目した。其の時である。
「に、にゃっきい!!」
きりんたが声を上げた。見ると、まるで水上に顔を出すダイバーのように、にゃっきいは谷底から姿を見せた。唖然としている一同だったが、にゃっきいは特に気にせず、宙返りをし、一番崖側に居たしまじろうの前に着地した。
「にゃっきいが・・・空を飛んでいた・・・。」
一番吃驚していたのはきりんたであった。きりんたは怯えながら、地面に尻をつけた。
「ねえ、にゃっきい、どうして空を飛んできたの?」
みみりんが疑問を口にすると、
「私も気になった。でも、にゃっきいは猫だからとりっぴいと違って飛べないし・・・え?若しかして本当は飛べるの?怪しい・・・。」
らむりんも疑問を口にすると、右手をVの字にし、顔の下に当てながら、目を半分瞑った。しかし、しまじろうは、
「あ、若しかして・・・!」
と、答えが分かっているようであった。するとらむりんが疑問を言った。
「若しかしてって、何か分かったの?しまじろう・・・。」
らむりんが言うと、しまじろうが続けた。
「ねえにゃっきい!後ろ振り返ってみて!」
そう言うと、にゃっきいは回れ右をした。
「あ!やっぱりそうだ!」
しまじろうはにゃっきいの背中を見ると、納得した表情を浮かべた。すると、らむりんも、にゃっきいの背中に注目した。すると、
「ねえ、あの的のようなもの何なの?」
と、らむりんは、にゃっきいの背中についている紫と白の縞模様をしていて、まるで弓道やアーチェリーの矢を射る的のような物体を指しながら、しまじろうに尋ねた。
「あ~、あれは「ブンブンパック」って言って、ガオガオさんの発明品なんだよ。僕達も前に使ったよ!あれで空を飛べるんだよ!」
と、らむりんに教えた。
「へ~、そうなんだ。所で何時使ったの?」
今度はみみりんが答える。
「あれは、皆できりが島って言う所に行った時に使ったのよ。」
すると、今まで背を向けていたにゃっきいが前に向き直し、
「そうよね。あれ使おうとしたら、落ちかけたこともあったけど・・・。」
と、にゃっきいは苦笑をした。すると、
「でも変ね・・・。ついさっきまで、にゃっきいが後ろにつけていたのはリュックサックの筈だったのに・・・。う~ん、怪しい・・・。」
らむりんは再び疑り深く疑問を浮かべた。すると、
「実はこれは、あのブンブンパックの改良版で、ここを押すと、リュックサックがブンブンパックに早変わりする物なんだよ!」
と、にゃっきいは、橋を渡る前に鳩尾につけていたウルトラマンのカラータイマーのような物を指差した。
「へ~!そうなんだ!でも、にゃっきい、其れ如何したの?」
しまじろうは、にゃっきいに再び質問した。
「あ~これはね、旅行に行く前の日に、偶々ふしぎ堂に行ったら、ガオガオさんがこれのテストをして欲しいって頼まれて、其れで貰ったのよ!まさか、こんな所で役に立つとは思わなかったわ!」
「そうだったの!みみりん、谷間からにゃっきいが飛んできた時は吃驚しちゃったわ!」
と、みみりんが言った時である。
「ねえ、貴方達!そんなことより、何か忘れていない?」
先程まで、同じように吃驚していたしか子が、其の関心を揉み消すように尋ねた。すると、
「え?う~んっと~・・・。」
そう言うとしまじろうは、さっきまで居た向こう側の崖に注目した。
「あ~!!!と、とりっぴい!!!」
其の声に、一同は一気に、向こう側の崖に注目する。そして、つい今仕方まで、橋が掛かっていた崖の前でしまじろうが両手を口の両端に当てながら叫んだ。
「とりっぴい!!大丈夫~?!!」
しまじろう達が見ると、崖の目の前で立ち尽くしているとりっぴいの姿があった。すると、直ぐにとりっぴいは返事をした。
「うん!大丈夫だよ!!でも、とりっぴいどうすればいいのか分からない・・・。」
と、途方に暮れた。すると、
「とりっぴい!!貴方は鸚鵡で飛べるでしょ!!だったらこっちに向かって飛んで来なよ!!」
次にらむりんが叫んだ。するととりっぴいは、
「あ!そうだった!!」
と、飛べることを思い出した。そう言うととりっぴいは羽を広げ、地面から足を思い切り離し、飛び立った。とりっぴいは飛びながらふと、谷底の川を見下ろすと、何時もよりも飛行高度が高いことに怯えていた。しかしとりっぴいは、直ぐに前を向き、しまじろう達の元へと羽ばたかせ続けた。そして、しまじろうの目の前で着地した。こうして、とりっぴいも無事に谷を渡ることが出来た。
「もう、とりっぴいったら、どうしてこういう時は飛べること忘れるの?」
と、しまじろうは苦笑交じりで聞いた。
「いや~・・・最近あんまり飛ばないもんだから、つい・・・。」
とりっぴいは羽を頭の後ろに当てながら苦笑していた。と、其の時、
「あ~あ・・・上手く行ったと思ったのにな・・・。本当に運がいいな・・・お前らは・・・。」
岩陰から声がした。しまじろうは、
「誰だ!!?」
岩に向かって叫ぶ。すると、声の主が現れた。

次回予告
しまじろう「やあ、皆!遂に僕達は、しか子先生の叔母さんが捕らえられている場所に辿り着いたよ!でも、犯人はどうして、叔母さんを浚ったのかな・・・?そして、助けに来た僕達に見せた表情は?メエメエ博士とカーバー博士は何故こんな所に居たのか?其の事実が遂に明かされるよ!次回、第10章 誘拐の理由(わけ)おっ楽しみに!」

後記
今回は、最寄りの駐車場に到着し、其処から監禁場所への廃寺に向かう展開が主であった。そんな中、映画「しまじろうとおおきなき」で登場した「ブンブンパック」の描写を入れてみた。これは、先月2週に渡って描かれた映画ネタ満載の話が元である。本編でゴリ押しした位なんだから、ここでも登場させようと思い、態々登場させたのである。そして、更なる懐キャラのメエメエやカーバーに関してはどのような意見を持ったであろうか?其方も気になる所である。

お知らせ
前章でもお伝えした通り、次回のうpは所用の関係で29日を予定しています。尚、この間もコメント等をお寄せ頂いても構いませんが、返信が遅くなると言うことは御了承下さい。其の次第、宜しくお願い致します。

ちゃれんじ園 オフ  ~グルメ屋敷の恐るべき謎~ 第8章

愈々8章目に突入した。
其れでは進めて行くとしよう。

              前回までの粗筋
しか子の叔母であるカズミと言う人物から誕生日パーティーの招待状を貰ったしまじろうの担任のしか子。一行は、ちゃれんじ島から遥々、パーティーが行われる京都までやって来た。其処には、フランスに引っ越したらむりんや、ドカペ三兄弟の姿もあった。久々の再会に喜ぶしまじろう達。そんな立食パーティーの最中、御代わりを貰いに来たぞうた・けんと・かんたとしまじろう達は、厨房の様子に新たな疑問を覚えた。と、其の時、カズミが何者かに浚われてしまう。だが、犯人側の存在であるサンカクが会場に残っていた。しまじろう達はサンカクの案内を頼りに、カズミの監禁場所へ向かうのであった。

其れでは、第8章を始めよう。

            第8章 カズミを救出へ!
その頃、ちゃれんじ島では・・・、
「全く・・・。お母さんもはなちゃんも帰りが遅いから、心配だよ・・・。」
しまたろうが、食事に行ったまま帰らないさくらとはなを心配しながら、カズミの妹の家に向かうため、夜道を一人で歩いていた。
其れは、今から数時間程前のことである。
自宅に帰ったしまたろうは、二人は未だ帰っていないことに気付いた。
「お母さんとはなちゃん、未だ、食事をしているのかな?」
家に入るなり、そう言い、玄関から上がった。この時には特に気にもしていなかった。しかし、其れから一時間以上過ぎたが、自宅にもスマホにも連絡が来る様子が無かった。気になったしまたろうは自宅の電話機で、其の家に電話を入れた。しかし、受話器からは呼び出し音が聞こえるだけで、誰も出る様子が無かった。其処で、
「一寸行ってみるか!」
と、しまたろうは其の家に向かったのであった。
やがて、その家に辿り着いたが、しまたろうは其の家を見ると、首を傾げた。
「あれ?変だな・・・?家の明かりが点いていないぞ?」
そう言うと、しまたろうは玄関のドア横のインターホンを鳴らした。しかし、数秒待っても返事が無かった。すると、しまたろうは玄関のドアをノックをしながら言った。
「御免下さい!縞野です!!」
しかし、それでも返事が無いので、ドアノブを回してみた。すると、鍵が掛かっていなかったようで、軋む音を立てながら玄関のドアが開いた。
「あれ?ドアが開いたぞ・・・。と言うことはいるのか・・・?」
そう言うと、真っ暗な家の中を見渡した。しかし、家の中は静まり返っていた。しまたろうは、家の中に入った。そして、
「縞野です!上がらせて貰いますよ!!」
家中に聞こえるような声で言うと、靴を脱ぎ、玄関から上がり、家の奥に通じる真っ暗な廊下を歩き進めて行った。少し廊下を進んだ時である。
「うう・・・うううう・・・。」
何やら、呻き声が、しまたろうの向かって直ぐ左にあるドアから聞こえた。しまたろうは振り向いた。そして、若干躊躇いつつも、そのドアを開けた。中は真っ暗で何も見えなかった。其処でしまたろうは、電気のスイッチを探すため、壁を手で探った。すると、スイッチは直ぐに見つかった。電気が点くと、其処には信じられない光景が広がっていた。
「お母さん!!はなちゃん!!!」
しまたろうは、思わず声を上げた。

更にその頃、ふしぎ堂では・・・、
「変デスネ~・・・。今日ハドウシテ電話ニ出ナインデショ~・・・?」
リチャードが自室で、スマホを手に持ちながら言った。
「マサカ、アノ人ニ、何カ悪イコトヲサレタノデハ・・・?」
リチャードは悪い予感がした。
リチャードは、しまじろう達を空港に見送った時には連絡が取れていたあの人と、今日もこのようにして連絡を取っていたが、何故か今日に限って、連絡が取れなかったのである。そのため、ガオガオの新たな発明品作りの手伝いをしている時も、そのことが気になり、ガオガオに、
「考えごとしてないで、集中しないか!」
と、注意をされたりもしていた。
リチャードは、自室の机の上にスマホを置いた。そう言うと、リチャードは窓に駆け寄り、空想を始めるのであった。
「一体、何ヲシテイルノデショ~・・・?」
リチャードは窓から外を眺めながら口にした。
と、その時、
「お~い!リチャード!一寸、私の手伝いをしてくれないか?」
下からガオガオの声がした。
「ハ~イ!分カリマシ~タ~!!」
リチャードが答えると、先程の思いを断ち切り、ガオガオの元へと向かった。

しまじろう達が乗っているセレナは、京都縦貫道を北に進み、間もなく綾部JCTに差し掛かろうとしていた。
「どっちなの?」
しか子はJCTの案内標識を見るなり、怒り交じりで、サンカクに尋ねた。
「えっと、ま、舞鶴方面です・・・。」
サンカクは若干怯えながら答えた。
「本当よね?!」
「本当ですよ!」
サンカクが言うと、しか子はJCTのランプに入るため、ウィンカーレバーを動かし、そのまま舞鶴若狭道に入って行った。そしてセレナは、夜の舞鶴若狭道を只管舞鶴、そして小浜方面に向かって走行を続けた。
「一体、叔母さんは何処に行ったのかしら?」
みみりんは、窓の外を見ながら言った。
「もう大分遠くまで来たわね・・・。」
と、隣に座っていたらむりん。
「其れよりも気になっているんだけど、あの三角形の角のような物つけた土竜みたいな子、しまじろう達の知り合い?」
にゃっきいは疑問を浮かべながらしまじろうに尋ねた。
「そうだよ!彼はモグラ三兄弟の二番目の子で、サンカクって言うんだ。後の二人は、一番上がマルオ、そして三番目の子がシカクって言うんだ!勿論この二人も、マルオには頭の上に丸い角のような物を付けているし、シカクも四角形の角のような物を付けているんだよ!以前は、ちゃれんじ島で僕達とよく遊んでいたんだよね!」
と、しまじろうはにゃっきいを除く三人に問いかけた。
「そうだね!何か今回の旅はらむりんもそうだけど、とりっぴいの懐かしい友達に会ってばっかりだね!」
とりっぴいは朗らかな顔をしていたが、直ぐに怒りに満ちた顔を浮かべた。
「でも、其のサンカクが叔母さんを連れ去ったなんて許せない!きっと、マルオとシカクも何処かに隠れているんだ!」
そう言うと、とりっぴいは助手席のサンカクを睨み付けた。
「でもとりっぴい、僕はそのサンカクって子は、若しかしたら誰かの手下だと思うんだ!そうなると、恐らくボスが何処かにいて、叔母さんは其のボスの所に連れて行かれたんじゃないかな・・・。」
と、きりんたはしまじろう達のほうに振り向き、答えた。
「そうなの?きりんた・・・。みみりん、ちゃれんじ島でマルオ達と遊んでいた頃は、そんなに悪い子じゃなかったのに・・・。」
みみりんは、一番後ろの座席から、きりんたを見ながら言った。
「そうよね。私もちゃれんじ島に居た時、よく遊んだけど、そんなに悪い子じゃなかったわね。」
らむりんが続けた。
「ひょっとすると、モグラ三兄弟は、悪い子になっちゃったかも知れないよ・・・。」
とりっぴいがそう言うと、顔を強張らせた。其の様子をしか子が運転しながら聞いていた。
「ねえ、どうして私の叔母さんを浚ったりしたの?」
しか子は怒りを込めてサンカクに尋ねた。
「実は・・・、其の内分かると思います・・・。」
と、サンカクは話を終わらせようとした。
「其の内分かるって、教えてよ!サンカク!!叔母さんを浚ってどうするつもりなの?!」
しまじろうが代わりに聞いた。其の表情は怒りに満ちていた。
「じゃあ、しまじろう、これだけは言っておくよ・・・。あの夫人に、苦しめられた人がいて、其の人達を救いたかったんだ・・・。でも、この後のことは、君達がこれから行く所に行けば分かる。・・・今僕からはこれ位しか話せない。」
と、サンカクは怖々としながら話した。
「・・・だってさ、どうする皆?」
しまじろうは、しか子とサンカク以外の他の五人に問いかけた。
「いいんじゃない!後でちゃんと事情を話してくれるんだから!」
先ず、きりんたが答えた。
「そうよね。これ以上、サンカクを問い詰めたら可愛そうだわ。」
次にみみりん。
「じゃあサンカクに百歩譲ってそうしましょう。」
続いてらむりんが言った。
「私は、未だあの子のことは分からないけど、あの子のためよね!」
更ににゃっきい。
「とりっぴいもそうしよう!」
最後にとりっぴいが答えた。そしてしまじろうはサンカクに言った。
「分かったよ、サンカク!その代わり着いたら、ちゃんと話して貰うよ!」
と、しまじろうは未だに残る怒りを交えながら言った。サンカクは黙って頷いた。
サンカクはその後助手席で黙ったままであった。その時サンカクは思った。
(このままだと、本当にあの場所に誘導してしまう・・・。何とか少し足止めすることは出来ないのだろうか・・・。)
ふと、後ろを振り返る。しまじろう達は、こんな状態であるにもかかわらず仲間と会話を弾ませていた。会話の内容はちゃれんじ島のことが中心のようであった。サンカクは初めて見たピンクの猫の少女と麒麟の少年は誰なのかという疑問を抱いてはいたが、それでも多少はしまじろう達のことが気になるようであった。そんな思いを抱き、前に向き直した。すると、サンカクは何かに気付いたような表情を浮かべた。
(あ、これは・・・?)
サンカクが目に入れたのは、目の前のダッシュボードに置かれていたあれだった。
(これさえ使えば、少し足止めをさせることが出来るかも・・・!)
そう思うと、サンカクは早速動き出した。

間もなく、舞鶴PAに差し掛かろうとしていた。と、その時、
「は!」
サンカクは、舞鶴PAを示す案内標識を見て、声を上げた。
「あの?僕一寸トイレに行ってきても・・・。」
と、運転席のしか子に尋ねた。すると、
「しょうがないわね!皆はどう?」
しか子は後部座席のしまじろう達に尋ねた。
「あ、じゃあ僕も行きます!」
しまじろうが言うと、
「あ~!しまじろうったら、オシッコ我慢していたの~?」
きりんたが貶すように言った。
「そんなんじゃないってば!」
貶されたと思ったしまじろうは、きりんたに少し強めの口調で返した。するときりんたは、
「しまじろうったら、ちゃれんじ園に入園する前からその感じ変わってないね~。」
と、きりんたは昔を思い出すように言った。
そんな中にも、セレナは舞鶴PAの駐車場に止まった。セレナを駐車させるとしか子は、
「じゃあ、サンカク君としまじろう君、直ぐ戻ってきてね!」
と、しまじろうとサンカクに告げた。
「分かりました!」
と、しまじろう。そしてしまじろうは、スライドドアを開け、トイレに向けて少し小走りをしていった。そして、サンカクも同じようにトイレに向かって小走りで行った。
やがて、しまじろうは用を足し終わり、個室から出ようとしたその時である。
「これ位で、本当に大丈夫なのか?」
「多分大丈夫だと思うよ・・・。」
声が聞こえた。一人はサンカクであった。しかし、しまじろうはもう一人は直ぐに誰なのか分かった。そう思うと、トイレの個室から出てきた。
「何しているの?サンカク・・・?」
「は!しまじろう!!」
しまじろうに声を掛けられたサンカクともう一人は、驚いた表情をした。するとしまじろうは、サンカクと話していたもう一人に声を掛けた。
「あれ?モグラ三兄弟の末っ子のシカクじゃないの?どうしてここに?」
彼は、正方形の角のようなもの頭頂部をつけたシカクであった。すると、サンカクが口を開いた。
「いやあ、僕がトイレを済まそうと出ようとしたら、偶々会ったんだよ!な、シカク!」
と、苦笑をしながら答えた。
「そ、そうそう!サンカク兄ちゃん、この間旅行に行くって言って出掛けたんだけどさ、おいらもつい行きたくなって、兄ちゃんの後ついて来ちゃったんだよ!そしたら、まさかこんな所で会うとは思わなくて・・・。」
如何にも怪しげな口調で答えたシカクであったが、しまじろうは特に難色を示さず、
「ふうん、そうなんだ・・・。」
と、納得したような表情を作った。
(でも変だ!ここは高速道路で、車じゃないと簡単に入ることは出来ない筈なのに・・・。それに、モグラ三兄弟は、僕が見た限りでは何時も三人揃っていた筈・・・。)
しまじろうは疑問を抱くと、サンカクは
「じゃあシカク!僕はもう行くから・・・。僕のことはもういいから、シカクはもう帰ってくれるかな・・・?」
と、シカクに言った。
「そ、そうだね・・・。御免ねついて来ちゃったりして・・・。」
と、シカクが言うとサンカクとしまじろうはその場を離れた。
しまじろうとサンカクは先程のセレナに戻った。
「御免ね!皆待たせちゃって~!」
しまじろうは車内に入るなり、他の仲間に詫びた。
「其れじゃあ、行くわよ!サンカク君!案内頼むわね!!」
「はい。」
しか子の怒り交じりの表情に、サンカクは落ち込んだような表情になった。そして、一行は舞鶴PAを後にした。
そして、舞鶴若狭道を敦賀方面に向かって走り続けるのであった。
しかし、その後ろに尾行車が居ることは、未だ誰も気付いていなかった。
しまじろう達を乗せたセレナの少し後ろに、尾行車の青のRX-8は居た。
「あ~危なかった・・・。まさか、しまじろうに出くわすとは思っても無かったよ・・・。」
シカクが冷や汗をかきながら言った。
「しかし、あれは想定外だったな・・・。」
そう言ったのは、頭頂部に丸い角のような物をつけたモグラ三兄弟の長男、マルオであった。
「そうだね。もう少しで、おいら達の計画がばれる所だった・・・。其れに、あの黒猫の兄弟のことも・・・。」
と、シカク。
「其れに、サンカクがしまじろう達に見つかっちまうのも、俺達にとって見れば想定外だったからな・・・。」
マルオも冷や汗を浮かべていた。そんな中、シカクが前を走るセレナを見ながら言った。
「でも大丈夫だよ、マルオ兄ちゃん!さっき、PAでサンカク兄ちゃんと会った時、あることをしたって言っていたから・・・。」
「あること?」
「ああ!見ていればその内分かる・・・。」
シカクがそう言うと、ほくそ笑むのであった。

どれ位、舞鶴若狭道を走ってきたのだろうか。一行は小浜ICの近くまで来ていた。
「あ、次のICで、高速を降りて下さい・・・。」
と、サンカクはしか子に告げた。
「分かったわ!」
しか子は相変わらず怖々しい表情を浮かべていた。そして、ICの流出路の手前まで来た。しか子はウィンカーレバーを動かし、舞鶴若狭道から離脱した。そして、料金所のETCレーンを通過しようとしたその時である。
ピーピーピー。
ETC車載機から何やら警告音がした。その音がした刹那、
『通行出来ません。』
と、音声が流れた。しか子が徐行させながらETCレーンの開閉バーを見ると、開く筈の開閉バーが閉まったままだった。脇にある料金が表示される表示機には「4輪STOP停車 2輪ETC退避」「正しく通信が出来ません」「バック禁止」の表示が繰り返し出ていた。そして、セレナはETCレーンを通過できず、閉じたままの開閉バーの手前で止まった。
「あら?変だわ・・・?カードは確かに入っているのに・・・?」
と、しか子は助手席の前のダッシュボードに置かれた車載機を見た。すると、しまじろう達も不思議に思ったのか、
「先生!どうしたんですか?」
と、しか子に聞いた。
「どうも、この機械がエラーを起こしたみたいで、料金所を通過できなかったのよ・・・。」
「え?そうなんですか・・・。」
しまじろうは納得したようだった。
「そう言えば、ついさっき高速に乗る時は、ちゃんとあのバーが開いていたよね。」
と、とりっぴいは閉まったままの開閉バーを見ながら言った。
「ちゃれんじ島には高速道路が無いから、みみりんは良く分からないけど、何か大変なことになったみたいだね。」
と、みみりん。するととりっぴいが、
「しか子先生、車をバック・・・あ!」
とりっぴいが振り返ると、後続車が来てしまっていた。すると、
「其れじゃあ、このまま身動きが取れないじゃないの・・・?」
にゃっきいが不満を漏らすと、
「そうよね。私達どうなるんだろう・・・?」
らむりんも不満を募らせた。
「とりっぴい君、さっきバックさせるように言ったけど、あそこにも出ている通りETCレーンでバックはいけないのよ。」
と、しか子は、先程からエラー表示が出続けている料金の表示機を指しながらとりっぴいに言った。
その時である。料金所の係員である男性がブースで止まったままになっていたこちらに気付き、少し小走りでやってきた。しか子は、運転席の窓を開けた。そして、係員は運転席の所まで来た。
「お客様、すみませんがカードを出して貰ってもいいですか?」
係員は、運転席のしか子にカードの提示を求めた。しか子は助手席側にある車載機に手を伸ばし、其処からカードを取り出すと、
「はい、これですが・・・。」
と、しか子は係員に困惑した表情でカードを渡した。
「え~っと、有効期限は切れていないみたいだな・・・。お客様はどちらから?」
係員はカードに書かれている有効期限を囁くように確認すると、流入ICを普通のトーンに戻し、尋ねた。
「えっと、京都縦貫自動車道のICですが・・・。」
しか子がそう言うと、
「京都縦貫道の何ICになりますか?」
係員は更に聞いてきた。そしてしか子は、流入ICを答えた。
「分かりました。其れでは、カードを確認致しますので、あちらに車をつけて貰っていいですか?」
と、係員は料金所を出た左側にある駐車スペースの出入り口の先に停車させるように求めた。
「はい、分かりました。」
しか子が言うと、係員は運転席の窓から離れ、料金所の事務所に向かって行った。離れると、運転席の窓を閉めた。暫らくすると、閉じたままだった開閉バーが開かれた。
「あ!ゲートが開いたよ!」
しまじろうは開いた開閉バーを指して言った。そう言うと、しか子は無言のままセレナを発進させ、指定された場所に再びセレナを止めた。
其の様子に、後続車で、尾行車でもあるRX-8の車内にいたシカクがほくそ笑んだ。
「やった!見事に引っかかったぞ!」
そう言うと、RX-8は発進し、料金所を抜けた。そして、しまじろう達のセレナを横目にマルオが言った。
「おい、シカク、さっきやったことって?」
「そうだよ。さっき、サンカク兄ちゃんが、あの車のETCカードをこっそり抜き取って、あのカードにおいら達で一寸仕掛けをね!若しかすると、ここであそこに先回りできるんじゃないかなって思って・・・クヒヒ・・・。」
と、シカクは忍び笑いをした。そうしている間に、RX-8はセレナを追い抜いた。

一方、しまじろう達を乗せたセレナの車内では、
暫し待つと、先程の係員が料金所の事務所の方からやってきた。すると、しか子は再び運転席の窓を開けた。開けると係員は、しか子から預かったカードを見せながら、
「お客様、こちらのカードなんですが、若干汚れていたみたいで、それでゲートとの通信不良が原因で通過できなかったようです。其れと、料金の処理は出来ましたので、このまま行って貰って大丈夫ですよ!」
そう言うと、係員はカードをしか子に手渡した。しか子がカードを見ると、確かに黒く汚れている形跡があった。
「はい、有り難う御座います!」
礼を述べると係員は、
「ご利用有り難う御座いました!其れではお気をつけて・・・。」
係員も礼を返した。そしてしか子は窓を閉め、受け取ったカードを車載機に戻した。そして、再び発進させた。発進させると前を向いたまましまじろう達に詫びた。
「皆御免ね!一寸アクシデントがあったけど、でも何とか大丈夫だったみたいだから・・・。」
「でも、一寸吃驚しましたよ。開く筈のゲートが開かなかった物で・・・。」
と、しまじろう。
「先生も初めてだったわ。でも変ね?どうしてカードが汚れちゃったのかしら・・・?入り口では特に何事も無く通過できていたのに・・・。車載機の中が汚れていたのかしら・・・。」
と、チラッと車載機を見たが、直ぐに正面を向き運転を続けた。
「そう言えば、高速道路の料金所も警察の一部なんだよね。」
と、きりんたは思い出したように言った。すると、
「へ~そうなんだ・・・。」
と、しまじろう。
「前にライオンポリスから聞いたんだけど、例えば銀行強盗が高速道路を使って逃走したとすれば、入った料金所から警察にそのことが伝わって、其々の出口に警戒するように指示を出すことがあるんだって!」
きりんたは軽い豆知識を口にした。
「さすがきりんた!やっぱり将来警察官になるだけあるね!」
と、とりっぴいがきりんたを称えた。
「へへ!そうかな・・・?」
と、きりんたは右手を顔の後ろに持って行き、若干頬を赤く染めていた。
そして、セレナは夜の国道27号を敦賀方面に進んでいた。

次回予告
しまじろう「やあ、皆!遂に僕達は、サンカクの案内で、しか子先生の叔母さんが浚われた場所に向かったんだ!そんな中、僕にとっては懐かしいあの人物と出くわしたんだ。一体何をしていたんだろう?そして、僕達は先生の叔母さんが浚われている場所に辿り着けるのか?次回、第9章 監禁場所への道標おっ楽しみに!」

後記
今回は、監禁場所への移動がメインであった。特に、夜の京都縦貫道や舞鶴若狭道を走る姿が映像化されたかも知れない。そして、暫くは舞台が京都から福井(小浜)に移る訳である。京都縦貫道や舞鶴若狭道の沿線出身の方は兎も角、小浜の方も若しかしたら歓喜したかも知れない。と言うことで、自分も夜のドライブと言うのが好きだったりするので、今回は其れを入れた次第である。所で、少し脱線するが、舞鶴若狭道大飯高浜IC~小浜西ICには、何と「鹿野トンネル」と言うトンネルが存在する。これは、しか子の名字が「しかの」であるから何となく記してみたかっただけであるw(執筆時にはそのこと知らなかったしwww)

お知らせ
次回の第9章「監禁場所への道標」は、本来、来週22日にうp予定でしたが、都合によりうp出来ないので、予定を前倒し、17日にうp致しますので御了承下さい。尚、第10章は予定通り29日にうpします。


其れではここからは、今日のしまじろうについてである。(BS11で視聴している方は、8月31日以降であればネタバレ要素が無くなる。)

今週は、縞野一家がしまたろうの実家に帰省しがてら、夏山をハイキング(トレッキング?)すると言う展開であった。今回の展開としては、暫くしまみみとりにゃきが登場する話ばかりだったので(はなが交じっていたこともあったが・・・)縞野家の話は何か新鮮味があった気がした。
それにしても、電気・ガス・水道も無いバンガローで一泊するとか、木材で火種を作って火を起こすとか、湧水で飲料水確保とか、殆んどキャンプを超えて、サバイバルをしているようにも感じた話であった。

そして、次回は今日の続きである。(今日が前編だったので、次回は後編。)しかも、次回は今年3月以来、久々にTXNの有る地域で視聴予定である。と言うことで、次回は今日もそうであったが、普段視ている中では出来ないことが、出来るので少し楽しみである。(視れればの話だが・・・。)次回も期待したい。

所で、今回は2週連続の続き物であった。続き物の場合は、大体サブタイトルも違うこともある。しかし、今回はサブタイトルに「前編」と「後編」が付いていた。実は、サブタイトルに「前編」「後編」が付いたのは、未だ1回しかなかった。
其れは、第27・28話「ドキドキもりの ふしぎ」である。
しかも、この時は「前編」「後編」は平仮名で「ぜんぺん」「こうへん」と記されていた。そして、今回は漢字で記されていた。しかも、仮名が降られていなかったことに疑問を感じた。
普通、この様な子ども向けアニメには仮名が降られている筈なのに、何故か無かったのが気になった。

所で、しまじろうのわお!が始まって以来、初めてサブタイトルに漢字が付いた話でもあった。(第86話「よわ虫 なき虫 おこり虫」で、漢字が使われていたが、其れはしましまとらのしまじろう第27話Bの再放送であったので除外。)